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【作例あり】ライカとハッセルブラッドの違いを解説!〜フィルムカメラを選ぶ方法

こんにちは。

Kotaro Studiuoのこうたろうです。

写真やカメラを始めた人が必ずと言って良いほどその存在を知ることになるライカとハッセルブラッド。

舶来メーカーで素晴らしいカメラは他にもたくさんありますが、やはりこの2台は特別な存在ですし、本気でフィルムデビューする予定の方にとっては最大の候補となりえる存在だと思います。

二つの歴史的背景

ハッセルブラッドは世界初の空撮カメラを制作し、完全に独自路線を歩み、そのスタイル、ブランドを確固たるものにしていきました。

20世紀の広告業界で多くのカメラマンが採用し、その隆盛を極めていたわけです。

一方でライカはというと、元祖35mmカメラという質実剛健なスタイルを極め、ジャーマンクラフトマンシップを極限まで高めたメーカーだと言えます。

どちらもオンリー1。

どちらが優れているといった次元で語れるメーカーではありません。

選び方の思考回路

では、カメラを選ぶ際にどちらを選べばいいのでしょうか?

これは主に、「写真が好きなのか?」「カメラが好きなのか?」「歴史が好きなのか?」など、まずは自分は一体何が好きでカメラを触っているのかについて考察する必要があります。

また、物理的な面で言えばハッセルは中判カメラ、ライカは35mmカメラです。

ハッセルブラッドがおすすめな人

先述の通り、ハッセルブラッドといえば広告業界で華々しく活躍した伝説的メーカー。

とにかく綺麗に撮れます。

ハッセルブラッド503CXで撮影したライカⅢf

昭和の雑誌に載ってそうな写真を撮ることができます。

しかもレンズ性能もあいまって、本当に綺麗です。

ハッセルブラッド503CXで撮影したメスカル
ハッセルブラッド503CXで撮影した吉備楽の写譜

ちなみにこのカットは同じ感じでデジタル撮影もしています。

α6500 + シグマ 18-50mm F2.8 DC DNの組み合わせ

こんな感じで、構図をしっかり構成して、露出も計算して、というニュアンス。

ハッセルブラッドは映画でも度々登場しますが、どうしてもスタジオで使うカメラというイメージが定着しています。

もちろん街に持ち出してスナップ的に撮りまくっても良いカメラなんですが・・・
だって月歩きでさえ、パシャパシャ散歩写真撮ってたくらいですから。

なのでプログラマー向けというか、少し格式ばった感じで撮るイメージ。

仕上がる写真もやはりカメラのロールスロイスと言われるほどで、それはそれはもうカメラマンが間違えなければ最高の絵を出してくれます。

ライカがおすすめな人

ライカに関しては作例もたくさんネットで見ることができますが、正直自分で使ってみるまでその魅力がわからないでいました。

やっぱり「元祖」とか、「オリジナル」とかそういった歴史的な背景に評価が集まっているのかなとさえ思っていたほど。

しかし、実際に自分で使ってみると、なんとも不思議な感覚に陥ります。

ライカⅢfとSummicron L 50mm F2


ライカⅢfとSummicron L 50mm F2

フィルムカメラも慣れてくるともう撮影時に脳内では現像出来上がっているはずです。

露出計算が間違っていなければ写真はちゃんと仕上がる。

ハッセルブラッドの場合はもう計算通り、脳内現像通りの写真が仕上がります。

一方でライカの場合は、当然レンジファインダー機というのもあるかもしれませんが、仕上がる写真はまた別の世界観を持っていたりします。

それはライカ的世界観なのかもしれませんし、なんというか、ライカが見せてくれる世界?
という表現がしっくりきますが、なんとも言葉で言い表せない感覚。

自分で撮影して、ライカを感じながらシャッターを切り、脳内現像して、実際の現像された写真をみて初めて感じられるライカの世界観というのがあるんですね。

つまり作例だけ見せられてもそりゃピンとこないわけです。

ライカⅢfとSummicron L 50mm F2 / セルフポートレート

なのでやはり歴史的広告写真はライカよりもハッセルブラッドが使われてきました。

ライカは良くも悪くも生き物、というかそんな存在。

だから仕事では使いにくいわけです。

仕事で写真を撮る場合はハッセルブラッドのような完全な計算と脳内現像通りのイメージを確実に吐き出してくれるプログラム的回路が必要になるわけです。

写真そのものを楽しみたい人、手に取って撮影しないとわからないライカの世界観に興味がある人にはライカがおすすめです。

デジタルとの共存

デジタル化が完了したとも言えるカメラ業界ですから、当然デジタルとの共存も視野に入れてフィルムカメラ始めたいという方もいらっしゃるかと思います。

結論はどちらもデジタルと共存可能。

ハッセルブラッドの場合は907Xという機種についているデジタルバックをフィルムバックと入れ替えればデジタルカメラに早変わり。

ライカの場合はL39レンズもMレンズにすぐに変換できますし、ライカもハッセルもほとんどフィルムとデジタルの境目なく使えるのも魅力です。

まとめ

ハッセルブラッドはカメラのロールスロイス。

維持費(撮影代)も結構かかります。

中判フィルムのため一枚あたり〇〇円という感覚で撮影代がかかります。

一方でライカは35mmフィルムなので、撮れる枚数も多ければ撮影代(フィルム代)もハッセルに比べて控え目に撮影可能。

どちらが優れているという次元ではない。

ハッセルブラッドは完璧なカメラ。

ライカは体験を得られるカメラ。

みなさんの参考になれば幸いです。


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