ディレクションとは、未来を見せ、共有していく仕事
前回の記事では、「共鳴場」から始まり、
・チームの共鳴を生み出す為に、ひとりひとりを理解すること
・クリエイターたちが縦横無尽に探求できる場を作る、そして、成果に繋げること
がディレクターの仕事ではないだろうか、という話をしました。
前回記事:チームが共鳴する場を生み出すディレクターになる為に
今回は、ディレクターのもう一つの仕事について考えていきます。
クリエイターたちに求めるもの
前回記事でもお伝えした仮説通りに話を進めると、クリエイターは、ゴリゴリと地中を掘り進む「研究者的」なところがあります。
言い換えると、クリエイターは、未知なるものを作り出すことに情熱を覚えている人たちです。
そういった、彼らにとっての「生きる意味」みたいなところを、ちゃんと理解しないと、おそらくパフォーマンスは下がるのではないでしょうか (研究データを見つけられなかったので、だれか知ってたら教えてください)。
時には、クリエイターたちが未知に向かって掘り下げて、「これ、面白いんですよ、だからやると良いと思ってます」と、提案してくるかもしれません。
その時に「どうやって儲けるか」や、数字のような明確な根拠を求めると、彼らの情熱を削いでしまう気がしていて...。
ディレクターがやるべきは、「明確な根拠を示せ、じゃないとやらん」というのではなく、共に「なぜそうなのか」を一緒に突き詰めて考えて、彼らのエネルギーにしたり、良い方向づけを手伝うことだと思っています。
成果を生み出すには、質も、量も大事
もちろん、成果をあげるには、質だけではなく、量も大事です(というか量的変化は質的変化を起こすということなので、そもそも量も考慮すべきなのですが...ゆっくり質と量の変化について考えて、別の記事にしたいところ)。
クリエイターがもたらすものが、
・新しい表現方法や知識の発見
・製造工程を一変させる技術革新
といったこれまで実現不可能だったことを実現可能にするような、質的変化だとしたら、ディレクターが行うのは、その質的変化を理解し、
・実現可能性・リスクの分析体系化
・成果の測定
・フィードバック
などを行うことだと思います。その時には、定性データの定量化も必要になるのではないでしょうか。
納得感のある未来像を描く
例えば、企画一つ考えるにしても、定量化の感覚は養っておく必要があります。
「これが実現したらすごい...いや、すごいと思うんだよ!...根拠はないけど...すごいと思うんだ、多分絶対(どっちやねん)」
という時に、その情熱は伝わっても、情熱に対して、「よし、わかった!なんかすごそうだな!金は出すからやってみろ!」とは、まぁ言わないと思います。時間、労力、資金などを投資するに値するのかどうかを見極める必要があります。
決して、僕や、投資家の人は、夢のないことを言っているのではなく、ワクワクする未来が、今、自分たちの資産(有形、無形問わず)を使って、
・本当に実現できるものなのか
・どうやって実現するのか
・どうしたら協力してもらえるのか
「納得感のある未来像を描き、共有しながら進むこと」が欠かせません。そうでないと、
「遠くまできたね〜。で、ここどこ?」
になってしまいます。
具体的なシーンを考えると、クライアントが会社やチームに持ち帰って、吟味検討する際に、エビデンスがあったほうが、話しやすいですし、説明、提案しやすいはずです。
前回記事でお伝えした、「横に広げたり」「上に芽吹かせる」際にも、定量データを用意することが必要でしょう。
定量化はディレクターとして、かなり重要な仕事だと思います。そうすることで、たとえば、クリエイティブと、財務の架け橋になるといったことができるでしょう。
「だから、この企画は面白いんです!」と、自信を持って言えるためにも学びたいところです。
定量化の感覚を養うためのアクションプラン
僕はそうなのですが、これまであんまり定量化に取り組んできませんでした。
(なぜ?根拠は?という言葉がひっきりなしに頭の中に浮かぶタイプですし、分析が好きなのに、なぜ今まで取り組んでこなかったんだろうと思います)
苦手意識がある人も多いと思います。しかし、自分に言い聞かせるように書きますが、数字の感覚は、仕事をする上で非常に重要だと思いますし、是非とも身につけておきたいものです。
そこで、大先輩が勧めてくれたことの一つが、有価証券報告書を読むこと、です。
株式会社は、株主に対しての説明義務があることもあり、報告書を何ヶ月かごとに出しているそうなのですが、その中では、
・自分たちの事業コアはどこにあるのか
・経営状況
・事業リスク
と言ったことが書かれているそうです。
なので、これを、長期的に読んでいこうと思います。そうすれば、数字で見る力を身につけられるだけでなく、市場の動向がわかったり、企業研究ができたりと...良いことがたくさんありそうです!
これから、有価証券報告書を読むことに加えて、
・プロジェクトマネジメント
・インダストリアルエンジニアリング
・ビジネスモデル
・etc...
についても、どんどん学んでいこうと思っています。
もしよろしければ、一緒に学びましょう!
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