見出し画像

サイバー歴19年目の遠藤さんとご飯に行ったら実りが多すぎました

設立23年目のサイバーエージェントに19年間お勤めの遠藤さんとご飯に行かせていただいて、とても刺激を受けたので綴ってみます。

遠藤さんご自身の経歴等はあえて割愛させていただきますが、現在はAI事業本部でロボット事業を手がけていらっしゃいます。
小売DXの領域でのお話、仕事を成長に繋げる方法の大きく二点について自分にはなかった視点でお話を伺うことができたので、それについて書きます。

小売DX領域の捉え方

小売DXとして、我々が取り組んでいるのは、B2B2Cの領域です。
わかりやすい例で言うと、アプリを作り、エンドユーザーが利用すると言うものです。この領域において、機能の転用はされているが、価値の転用はできてないと遠藤さんはおっしゃっていました。
これにとても共感したと同時に盲点を発見することができたなと思いました。
確かに、小売における多くのアプリとは機能がほぼ同じです。クーポンがあったり、チラシがあったり、ポイントがあったり、大体そんなもんです。
これを、価値の転用と捉えているのか、機能の転用と捉えているのか。そこには大きな違いがあるなと思いました。これらって元々アプリになる前からあったもので、それをデジタル化して個人最適を行っただけのものです。つまり、機能の転用にしかすぎないのです。
もっと言うと、DXではなくデジタライぜーションに止まっていると言えます。
DXをするには3ステップあり、経産省のDXレポートをもとに下記にまとめます。

  • デジタイゼーション:アナログ・物理データのデジタルデータ化

  • デジタライゼーション:個別の業務・製造プロセスのデジタル化

  • デジタルトランスフォーメーション(DX):組織横断/全体の業務・製造プロセスのデジタル化、”顧客起点の価値創出”のための事業やビジネスモデルの変革

上記の定義を見るとわかると思いますが、今の小売アプリは、デジタライゼーションに止まっているのです。
わかりやすく言うと、「デジタル化はできたけど、それが付加価値を創出しできるビジネスモデルの変革には至っていない」と言うことです。
これはすごく大事な観点で、顧客視点んとビジネスモデルの視点両方が必要であると言うことです。我々の領域であるB2B2Cでは、2Bの視点と2Cの視点のどちらかではなく、両方の視点が必要であると言うことがこのことからもわかります。
遠藤さんはこれを、「Or人間ではいけない」とおっしゃっていました。「And人間になる必要がある」と言うことです。現在の機能の転用においては、アナログ時代の顧客起点の価値をデジタル化したにすぎません。つまり、2Cの視点に偏っていると言えます。そこから、どのように2Bのインパクトを出していくのかを考える必要があるし、そもそもアナログ時代と同じ顧客価値でいいのかと言う議論も終わっていません。これは明らかにNOだと思います。デジタル化だからことできる顧客起点の価値創出が小売の領域ではまだまだできていないのです。
それを創り、領域全体に転用するのが、価値の転用であり、我々の本質的な仕事だと気づくことができました。

仕事を成長に繋げる方法

次に、仕事をして、成長するための効率的な方法についてもご教示いただきました。
まず、仕事は「出来事」の連続であるとおっしゃっていました。
そして、その出来事を経験に変える必要があり、経験に変わって初めて成長に繋がるのです。
これはまさにだなぁと思いました。どんな仕事をしている人でも、淡々と業務をこなしているだけでは、出来事にすぎません。
具体例であげると、資料を作成すると言う仕事があったときに、それを脳死で行うこと自体は出来事にしかすぎません。それを経験に変えるためには、資料作成とうい事象を熟考する必要があります。「なぜ資料を作成するのか(目的意識)」「どのように資料を作成すれば早いか(効率化)」「どのような資料が良いのか(品質意識)」「この構成でいいのか(他者視点)」などなど、さまざまな視点で考えることで初めて出来事は経験に変わるのです。そして経験になると言うことは、自分の引き出しになります。つまり、再現性が生まれるのです。
また、経験には深度があります。それはQの多さです。先ほどの例では4つのQを出しました。これが増えれば増えるほど深度は高まります。つまり多面的視点が身につきます。そうすることで、「他人の話からバーチャルでも経験を得ることができるようになる」と遠藤さんはおっしゃっていました。
他人の仕事の話を聞いているときに、その出来事を勝手に自分の経験に変えることができるようにもなるそうです。それは圧倒的な経験値によって成り立つもので、それができると他人の仕事に対してクリティカルなFBができるようになるのです。
年次が上がり、役職も上がっている人ほどこれができているから、自分の多面的かつバーチャル的な経験も踏まえたアドバイスができるそうです。
さらに、これをすることで社内でしか使えない人間ではなく市場一般的に価値のある人間になることができるとおっしゃっていました。なぜなら、多面的な視点があるが故に、社外だろうが再現性が担保されているからです。
自分の人生のキャリアと社内でのキャリア双方を成り立たせるためには、必須なスキルであると言えます。
幸いにも、自分はこのように熟考することが好きなタイプの人間なので、これからはより一層深度を出せるように努めたいと思います。進藤だけに。(ダジャレは浅い)

以上、先輩とのご飯という出来事を経験に変えてみました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?