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データと情報の違い

世の中がデジタル化され、そしてインターネットが登場し、SNSや会員登録が増える時代になってきました。
そして必然的にデータという言葉多く普及し、データサイエンティストという職種や、ビッグデータと呼ばれるものまで出てきました。
生活をしているとデータという言葉を聞いた事がない人はいないかと思います。
そういった時代になってきているわけです。

しかし、データとは何かを理解して会話している人はあまり多くないのではないかと感じます。
これはデータに限った話ではありません。
信頼や信用の違いとは、判断と決断の違いとは。
そういった似たような類義語と呼ばれる言葉はたくさんあります。
似ているからこそ使い分けが難しかったり、会話をしているとどちらかの単語の定義がずれていると文脈もどんどんずれてきたりします。
じゃあ、似たような言葉をなくせばいいのかというと、そういう話でもありません。
それぞれ然るべきして生まれてきた言葉だからです。
使い分けをしたくて定義された言葉を、また一つにしてしまっては元も子もないためです。

前座はここまでにして、データと情報の違いとは。
大辞林から引用してみます。

データ
① 判断や立論のもとになる資料・情報・事実。 
② コンピューターの処理の対象となる事実。状態・条件などを表す数値・文字・記号。
情報
① 事物・出来事などの内容・様子。また、その知らせ。
② ある特定の目的について、適切な判断を下したり、行動の意思決定をするために役立つ資料や知識。
③ 機械系や生体系に与えられる指令や信号。例えば、遺伝情報など。
④ 物質・エネルギーとともに、現代社会を構成する要素の一。

このように似たような言葉の場合はどうしても蟹ばって説明に含まれることがあります。
岩と石の違いも似たような説明になります。
ではどのように解釈するのかが大事になってきます。

何で見たのかははっきりと覚えてないのですが、そこにはこう書かれていました。
「データは事実を表すものであり、そのデータを元に意思決定できるものにしたものが情報である。」
とても分かりやすい説明です。
例えば、「現在の犯罪発生率は10%です。」と言われても何の行動にも繋がりません。
しかしこれが、「A市に犯罪発生率は3%から10%に上がっています。そのうち80%はポイ捨てです。」となればどうでしょうか。
もしかしたらポイ捨てが厳しい法律として制定されたから犯罪発生率が高まっているかもしれません。実はポイ捨て自体は減っているにも関わらず。
しかし、犯罪発生率が増えているのは事実です。
この犯罪発生率を減らすにはポイ捨てを減らせばおそらく減少します。
だとするとゴミ箱を増やすとか、より取り締まりを強化するとか、ビニール袋を配らないとかいくらか方法は出てきます。

このように次なる行動に繋げれる状態になっているのが情報です。
世の中の定義はどのような定義かはわかりませんが、データを情報に変換する仕事がデータサイエンティストだと思います。
世の中の課題だったり、人の欲求を解析して情報化し、目的のための判断ができる状態にするお仕事です。

話はそれてしまいましたが、伝えたいことは2点です。

 1. データは事実、情報は判断軸になるもの。
 2. 言葉の定義は曖昧なことがあり、解釈が必要。

言葉というのは生き物で常に変化し続けます。
だからこと死語だったり流行語だったり古語があるわけです。
これからも多くの言葉が生まれてきますし、いまある言葉も少しずつ定義が変化していきます。
それが言葉のおもしろい部分です。
そんなおもしろさに気づかせてくれたのが「舟を編む」という三浦しおんさんの小説です。
ぜひ興味があれば読んでみていただけると、より言葉のおもしろさに魅了されるかもしれません。


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