体育学科ヘッド

これからの体育(スポーツ系)学科

体育学を修めた学生のキャリア。
昔は「保健体育教員」を目指せば良かった。
でも、今は採用枠激減で教員になれる学生は一握り。
じゃあ他の学生は?
「トレーナー」「インストラクター」「スポーツ団体職員」などもあるがそれも一部。

しかし全国的にスポーツ系の学科の定員が増加する中で、経営学や社会学と同じように、一般企業で働く学生が益々多くなる。
そんな中で、体育学科が継続的に発展するには
「スポーツ系職業で生きていく力」
ことと同じくらい
「体育学を専攻したからこその一般企業で生き抜く力」

を学べる事が重要ではないか?

「体育学を専攻したからこその一般企業で生き抜く力」は「スポーツ系職業で生きていく力」とも重なる、人間としてのコアの部分に体育学のエッセンスを取り入れるということではないか。

ではそれは何だろうか?これを考えていきたい。

そのヒントとして。
経産省がまとめた「社会人基礎力」に着目したい。

「社会人基礎力」は


■前に踏み出す力(主体性・働きかけ力・実行力)
■考え抜く力(課題発見力・計画力・創造力)
■チームで働く力(発信力・傾聴力・柔軟性・状況把握力・規律性・ストレスコントロール力)

と定義されている。

スポーツプログラムの計画や部活動の現場で日々『実行とフィードバックが迅速』に行われており、これらの力の発揮と向上の機会が、他の専攻に比べ豊富に用意されているのではないかと思う。

個人的には思うのは、体育学のメリットは『実行とフィードバックが迅速に行われる現場を経験しやすい』、というところではないだろうか?

その環境で、再現的・計画的に社会人基礎力が育むことをデザインする。

さらに体育学における社会人基礎力との関連分野である
・コーチング&エンパワメント
・セルフコーチング
・フロー
・コンプライアンス
を混ぜ「体育学を専攻したからこその一般企業で生き抜く力」を学ぶ環境をデザインしていく。

この観点が
「スポーツ系職業で生きていく力」
「体育学を専攻したからこその一般企業で生き抜く力」

の学びを促進させ、高校生から選ばれる体育学科を作り上げる上で必要となるのではないかと思う。

「スポーツをしていれば勝手に身につく」ではなく、その部分に確実性と再現性を持たせることが必要ではないかと思う。

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