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貧困、虐待、自殺、かわいそう、以外のメッセージの伝え方って?

「親を頼れない」という言葉を聞いて、どれくらいの切迫感を感じるだろうか。それは大変だ、と思う人もいそうだけど、例えば、災害や疫病、貧困、虐待、自殺、そう言った言葉と比べると、比較的穏やかに聞こえるかも知れない。

「親を頼れない」というのは日常の「状態」の形容だ。緊急事態の形容ではない。そういう意味で、支援を受けたり、協力を受けたりするにも、コミュニケーションの難しさがある。

認定NPO法人ブリッジフォースマイルは、親を頼れない子どもたちの巣立ち支援をしているNPOだ。僕は今、「#巣立ち18」という寄付キャンペーンを担当している。先日、動画がリリースになった。3:07ほどのショートムービーなので、まずは観て欲しい。

当事者からしても安心して観れるようなキャンペーン動画って作れないかな、と思って制作されたものだ。出演者やナレーションも当事者、制作を手掛けてくださった監督も当事者だ。

今年はブリッジフォースマイル18周年だ。子どもたちは18歳で社会への巣立ちを経験することになる。そして、18歳成人、大人として社会で歩んでいかなければならない。これまでのブリッジフォースマイルの取り組みについては、18周年記念ページにまとめた。

「社会の子育て」という言葉が、一般にも認知されるようになってしばらく経つが、現場のリソースはまだまだ足りない。ボランティアとして関わってくれる人も、支援にかかる運営を支えるお金も。社会全体で社会の子育てへのコミットメントを高めていきたい。

伝えるのが難しいと書いたが、僕らにも成功体験はある。コロナ禍で緊急支援をした時のことだ。コロナ禍で生活に不自由を余儀なくされ、困窮する子どもたちのための物品支援のため、寄付を募り、多くの方にご支援いただいた。皆さん、事態の切迫感を感じ取り、自分たちが同じ環境に置かれていることも相まって、多くの賛同の力が集まった。

ただ、社会の子育ては継続的な課題だ。コロナ禍や戦争などの社会の混乱に加えて、円安、物価高、寄付にお金を割くのも、なかなか難しい時節だとも理解している。それでもできる範囲で、できることで、社会の子育てに関わってもらうことが、より多くの人と一緒に明るい未来を切り拓いていくことだと考えている。

子どもたちから頼られる存在であること。
関わる大人たちがイキイキと活動できること。
社会が笑顔にあふれること。

少しでも多くの人にメッセージが届くことを願っている。

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