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【創作大賞感想】これも一つの純愛

いつも独創的で素敵な創作を描かれているヱリさん。その唯一無二な世界観に僕はいつも楽しませてもらっています。

記憶に新しいところで言うと、ピリカ文庫に寄稿されたコチラの作品。

すすぎの音を立てるドラム式の洗濯乾燥機の中で、元気に泳いでいるのは河童だった。

最初のこの一文で僕は心を鷲掴みされました。
#河童て

ヱリさんは他にも猟奇的な表現で読者を慄かせたり

エモ過ぎる物語で読者を唸らせています。


そんなヱリさんが書かれた【大阪城は五センチ】を拝読しました。

《あらすじ》

女性向け風俗を月に一回利用しているユヅルは、いつも指名する男性キャスト・宇治にうすく恋心を抱いていた。四十歳を目前にして、恋人もおらず仕事も今ひとつ冴えない自分を支えているのは一千万円の貯金だけだと考えている中、両親と兄家族が住むための二世帯住宅へと生家がリフォームされ、心の拠り所にしていた貯金で自身の「家」を購入することを家族から迫られてしまう。架空の恋人である宇治。宇治に堂々と会うために自分という人間の礎(いしずえ)にしている預金残高。人生の伴走者である家。それぞれと向き合った末に、四十歳の岐路に立ったユヅルが選択した生き方とは。

【大阪城は5センチ】あらすじより

昨日完結したばかりの全12話のこちらの作品ですが、一気読み派の僕は昨日第一話から一気に読ませていただきました。


この物語は主人公のユヅルの揺れ動く心模様を中心に描かれています。ユヅルが抱える悩みや苦しみ、そして淡い恋心というのは誰しもが秘めている感情ではないかと僕は思います。
ユヅルの他に作中に登場する人物たちも本当に魅力的でそれぞれを主人公としたスピンオフが作れるくらい人物の背景がしっかりしていました。
ちなみに僕は序盤多部ちゃん推しでしたが、中盤にマカロニさんの魅力にハマり、そして終盤にまた多部ちゃん推しに戻りました。
#結局多部ちゃんが最高

ユヅルが女性向けの風俗を利用していることから、官能的シーンが物語の中に描写されています。情欲をそそるのはもちろんですが、それだけではなく艶っぽさの中にもユヅルの切ない感情が確かにあって情緒がしっかりと感じられます。
#でもめっちゃくちゃエロいけどね

風俗店の男性キャストに恋心を抱くことに違和感を覚える方もいるかもしれませんが、ユヅルのそれは僕は一つの純愛なような気がします。ユヅルの宇治くんへの真っすぐでピュアな想いに共感して胸を痛める人もいると思います。
#僕は胸をズキズキと痛めました


今回の作品はこれまでのヱリさんの作品に見られるような独創的な展開や猟奇的な表現は一切見られません。四十歳を目前にした女性のリアルな感情が描かれています。ただ、細かい表現やセリフ回し時折挟むユーモアのセンスなどが、この作品が間違いなくヱリさんが書かれたモノだと感じさせてくれるはずです。きっとヱリさんの作品を好きな方なら僕のこの気持ちを分かってくれると思います。
#伝われ

全部読み終えた時、時刻は夜22時を過ぎていましたが、もう本当に最高過ぎて、しばらく余韻に浸ってなかなか寝付けませんでした。
#今日は寝不足です

もう細かいことは抜きしてとにかくご一読いただき、至高のヱリさんワールドをご堪能して欲しいと思っています。読み終えた時、きっと心も身体もメロメロになっていることでしょう。


ヱリさん、本当に本当に素敵な作品をありがとうございます。
(note上で)ヱリさん史上最長作品を読むことが出来て幸せな気持ちでいっぱいです。すっごく面白くてとても胸が熱くなりました。
こんなにヱロくてヱモい良質の作品を読んだら感情が溢れすぎて、僕がオスの目になっちゃうのは仕方がないと思います。そして僕のこの作品に対する熱い想いも一つの純愛じゃないかなって思っています。


#創作大賞感想
#ヱリさん
#大阪城は五センチ
#とにかく読んで欲しい
#みんなオスメスの目になあれ

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