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世界一楽しいゴミ処理場とは〜デンマーク コペンヒル〜

今回の旅でどうしても行きたい場所があった。

デンマークにあるゴミ処理場。コペンヒル。
Copen(コペンハーゲンの)Hill(丘)というだけあって、中でゴミ処理をする一方壁面ではボルダリングができたり、ジョギングしたりスキーまでできるレジャー施設の一面も持つ次世代型ハイブリッド施設。

この場所ってどのくらい知られてるのかな〜と思い、noteで検索してみたら27件もヒットした。

「コペンヒル」で検索したら出るわ出るわ

コペンヒルができるまでの過程とその建築家に焦点を当てた映画の紹介もあったり

実際にプラント内のツアーに参加された方のnoteも参考になります。

というわけで、解説は割愛し私が実際に行って感じたことだけメモっておこう。


まず・・・

意外に臭い

身も蓋もなくて本当にごめんなさい。

いや、なんというか、多分、期待値が高すぎたのだ。

「ゴミ処理場なのにめっちゃオシャレ!!」
「煙突から排出されるのは水蒸気とCO2だけ!」
「スキーもできるしカフェもあるクリーンな施設!」

という触れ込みが先行しすぎていて、もちろん建物は美しいし外構には緑も植えられてて申し分ないんだけど、山の頂上にある展望台あたりまで来ると、ふんわり、ほんのりゴミの匂いが漂っていた。
本当にふんわり、例えるなら強めの柔軟剤使ってる人が半径3メートルにいる時ぐらいの匂いなので、匂いに敏感じゃない人は気づかないレベルなのかもしれない。

観光客も意外に多い

「ゴミ処理場という日常と隣り合わせの施設こそ、暮らしのそばにあるべき」というコンセプトで住宅地に程近いエリアに建設されている市民参加型のこの施設。

しかし、私たちが行った日は平日というのも手伝ってか地元の人より観光客が多い印象だった。
ヨーロッパ圏の人々あるいはアメリカ人が、映画の影響かコペンハーゲンの新たなランドマークとして(確かに展望台からの景色はめっちゃ綺麗)遊びに来ているようで、そこかしこで強めのアメリカ英語が飛び交っていた。


驚きの無加工ビュー

気軽に施設を知れる装置があるとヒットしそう

今でも国内外からすでに愛されているコペンヒルだが、僭越ながらさらに良くなりそうなアイデアを提案したい。それは、このゴミ処理場について知れる無人ツアーやオーディブル端末の販売なんてどうでしょうってこと。

すでにガイド付きツアーは催行しているのだが、問い合わせベースで且つ最小催行人数10名ということで、個人の旅行だとなかなか都合がつきづらい。だけど、この施設の成り立ちや、実際の施設を一部でもいいから見学しながら説明を受けたい人は私のような”にわかサステナブル実践者”も含めて結構多いんじゃないかと思う。

そういう人向けに、いくつかの解説をしたQRコードを販売してそれを聞きながら施設を見学できると来場した方としても、レジャー体験だけでなくゴミ処理場としていかにサステナブルなのか、が理解できて勉強にもなるのになぁ。


唯一施設内が見れるエレベータだけでも2往復したぐらい興奮した


30年後ぐらいにもう一度来たい

この施設が経済的にも採算が取れる施設として機能していることからも、国内外から求められる最新のプラント兼レジャー施設や憩いの場所であることは疑う余地がない。

2022年にはコペンヒルの階段を1時間で上り下りというレースも開催されていたらしい。
こういうところもスポンサードするんだねぇレッドブル

一方で穿った見方をすれば、映画の宣伝効果や奇抜なコンセプトの話題性に支えられた初期需要とも言えそうで、今賑わいを見せているスキーやボルダリング等のコンテンツ、もっというとジョギング等の「日常風景」がどれほど維持されるのか、とても興味がある。

時代が移ろい、人々のライフスタイルも変化する中で、30年ぐらい経ったらどうなってるのか。2053年にもう一度訪れたい、そんな場所だった。

誰が登るねん、なハイパーボルダリング壁


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