茄子田腰麻呂

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中洲大洋映画館

中洲大洋映画館は、今日をもって閉館する。 高校生らへんからこの映画館には頻繁に通っている。 28日には東京に戻らなきゃいけなかったので、その前日の27日に最後の映画を見ることにした。 ニューシネマパラダイス。 何度も見た名作を大洋映画館最後の日に見ることがどれだけの意味を持っているか。きっと同じ考えの人が多かったのかほぼ満席だった。 この後の展開もセリフも、なにもかも分かってるんだけどだからこそ泣けるシーンが多すぎて正直情けないほどボロボロ泣いた。私はあんまり人に泣き顔を見ら

    • わたしのかわいいところ

      自分のことをかわいいとはあんまり思わない。 かわいい 的な意味でもかわいいとは思わないし、 かわいげ 的な意味でもかわいいとは思わない。 厳密に言うと、 かわいい 的な意味ではかわいいとは思わないけどかわいくないとも思わない。 かわいげ 的な意味では完全にかわいくないと思う。 こんな具合でおおよそ「かわいくはない」わたしにも度を超えてかわいいところがある。 銭湯とかで番号がついた靴箱や脱衣所のロッカー等を使うときは、積極的に「34」番を探してしまうところ。 名前が「さ

      • aiko、大人になる

        2月の下旬に一週間のひとり旅をした。 小平市からいただいた7万円の給付金を全ツッパして北海道から南下する旅。途中の福島県郡山であたしはふきのとうを食べれるようになった。 なんとなく入った居酒屋のお母さんに、西の人はあんまり食べないんでしょ?といただいたふきのとう味噌がすごく美味しかったから。 たしかに、ふきのとうは全然食べない。まず、家で出ない。どころか、スーパーでも見ない。さらには、一時期バイトしていた八百屋にも入荷しない。うすぼんやり、どっかの蕎麦屋で天ぷらのやつを食べた

        • けっこう嫌じゃない話

          小学校の頃、合唱指導の時間に先生が 「声がちいさーーーーーーーーーーい!!!!!脊振山を、押せ!!!!」 っておっしゃられて。 そのせいでみんなの中で歌を歌うというよりも山を押すという競技の方に意識が転換しちゃって。 綺麗に歌おうとか、音程を間違えずに、とかの繊細な気遣いが全部吹き飛んだ。その代わり、できるだけ地面を揺らすように、冬眠中の動物全部叩き起こすつもりで、全員であの山をぶっっっっ壊すぞ!!!!!みたいな凶暴なモードに突入して、実に荒々しい「旅立ちの日に」を歌い上

        中洲大洋映画館

          ズズズッと食べよう

          ズズズッとお蕎麦を食べます。なるべくやかましく。 ざる蕎麦なんかはお腹が空いたから食べるとか、そういう気分だから食べるとかじゃなくて、音を奏でたいから食べてるような節がある。 ズズズなしに語れない代物ですが。 そんな私のズズズの美学にも師匠が居ます。 クッキングまいんちゃんです。 まいんちゃんが私の中の憧れのお姉さんだし、先輩だし、クッキングギャルの祖です。 まいんちゃんが作ったお料理のレシピをなるべく詳細にノートに書き写して、作ることなく満足した事が何度あったか。 お料理を

          ズズズッと食べよう

          (゜.゜)

          茄子田腰麻呂には、虚実入り混じり之助という友達がいる。 そいつは最近バイトを辞めた。そしてまた始めた。 辞める前は大きなモールの1階、スーパーの横にごちゃっと並ぶカルディやらディッパーダンやらの並びにあるキムチ屋に勤めていた。 入り混じり之助はいい加減な奴だけど、仕事は真面目に取り組んだ。 真面目にキムチを棚に陳列し、真面目にキムチを客に売り、真面目にキムチを計上したレシートを切っていた。 入り混じり之助は店長と仲良くできなかった。彼は悪くない。彼はいい加減な奴だけど真面

          上目指そ

          最近の私は、もうこれしか言ってない。 とりあえず、上を目指したいフェーズ来てるのだ。 読んでそのまま、上に移動したいときに使う。 「とりあえずうち上目指して席とっとくわ」 これはマックで友達に言ったセンテンス。友が商品受け取る係で、うちは席取る係。長居する予定だから上目指すことにした。マックていうのは大抵、長居する奴しか2階に居らんから。マックで上目指すってうちが言ったってことはうちらは向こう1時間はミリもどかんよってことね。シェイク1個で粘るよてことね。 けど、場面に

          すぎる

          その家からは小学4年くらいの男の子がちょうど出てきたところで、なにやら体の割に大きめのセカンドバッグと太めの紐のようなものを小脇に抱えている。 モジャモジャしていた。ばりクールやんて思った正直。 グレーのモジャモジャしたセカンドバッグ、ウチも欲しいわコレってなる。 くるくるした毛足の長い素材でほんとうにおしゃ。どこでゲットしたん。 男の子はもじゃセカンドバッグを地面において持ってた紐をくくりつけた。 モジャセカは歩き始めた。犬のように。 まじで犬だった。 リードに繋が