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<海外出張・海外ピッチ>英語でビジネスプレゼンするときに意識すべき3つのポイント

こんにちは、越です。

近年、いくつかのアクセラレータープログラムにメンターとして参加させていただいていて、英語でのプレゼンについてフィードバックする機会があるのですが、今回は、そこから得た学びと、その過程で思い出した自分自身の経験について書いてみたいと思います。

海外と仕事をするほぼすべての人は、様々な場面で、英語で自己紹介したり、自分の会社や事業などを英語で紹介をする機会があると思いますが、今回はとくに、起業家のピッチ、海外取引先開拓、外国人採用など、相手を説得したり魅了しないといけないビジネスプレゼンで大事なポイントを3つピックアップしてみました。

1. 海外競合・ベンチマークを調べておく

自分の会社や事業を説明する際、海外の有名事例を引き合いに出すと非常に分かりやすいです。

逆のケースで考えると直感的に理解しやすいと思いますが、ロシアから東京にきた起業家と会って、何の事業をしているか説明されるときに 

”We help companies' accounting by providing efficient cloud software"

と説明されるよりも

"Do you know freee or MoneyForward? or 弥生会計? We are like that in Russia, 2nd biggest"

と言われたらめっちゃ分かりやすいですよね。

そのためには海外の競合調査をしておかないといけません。

ただ「タイに出張するけど、現地の事情が分からない」「プレゼンする相手が多国籍」ということもあります。そんなときは、米国のサービスでも中国のものでも、有名どころを出せばOK。

相手がUberもTikTokも知らないのなら仕方ない。競合の名前を出したときの反応を見れば、相手とその分野に関する距離感も分かるので、それもそれで、ありです。

1点補足すると、「競合・類似サービスで全く同じものはない」ということも良く言われますが、それでも十分有効です。

例えば、タイで三輪自動車のトゥクトゥクを呼べるアプリを開発していたとします。

A:"We’re like Uber in Thailand"
B:おー、じゃあ、Grabと競合?どっちの方が大きいの?
A:But we are ”Uber for TukTuk”
(=タクシーとは別市場でもっとニッチだから小さいけど、外国人観光客はTukTuk乗りたがるから高単価だよ等)
B:なるほど!

と、段階的に理解を促進するのを意識します。全く同様ではないから、何が同じで、どこが違うのか。それくらい切り分けて、段階的に、クリアに説明できると異言語同士でも最適・最速で理解しやすいです。

2. 文字情報をあえて使う

異言語同士だからこそ、パッと目で理解できるグラフ・絵などのビジュアルは大事。

ただ、落とし穴なのは”文字”の使い方です。
文字よりも絵の方が有効なこともありますが、その逆もあります。

グラフは大事だけど、そのグラフの中のどの数字を強調したいのか。
グラフと口頭だけだと「フォーティーン」か「フォーティー」か分からず全く違う印象を与えてしまったり。数字でしっかり記載していくこともときに必要です。

ちなみに10,000ユーザーと言いたいところ、one millionと言ってしまう、といった致命的な数字の言い間違いを避けるために、慣れるまでは説明に使う数字は全て事前に言い方の確認することも大事ですね。

他にも例えば、起業の理由で自分のパーソナルストーリーについて語る場面があったとして、母国語ならすべて口頭でいいかもしれませんが、英語で長々とした説明に家族の写真だけだと、情報が正確に伝わらないことがあります。

そんなときは、なるべく読みやすく、1分(スライドは1枚1分が原則)以内に話せる文字量をそのまま書くと言った使い方もありです。

異言語でシンガポール人とタイ人とインド人と日本人...と、それぞれ同じ英語でも聞き取りやすさは違いますが、文字なら理解を統一できるので有効です。

3. 見せ方を変えることで、単純化する

と、あれこれ理解度を確保しようと工夫すると、どう頑張っても情報量は減ります。

その際に1. で言ったような段階的理解で「若干誤解すると思うけど分かりやすさのために敢えて誤解されることを許容した説明」もありますが、別の視点で「日本人と外国人で見せ方を変える」というのもあります。

僕自身が最初に起業したときの事業「JobTalents」を例に挙げます。
※JobTalents:越の創業事業で日本のWantedlyとリブセンスの合体版

この事業で、日本とタイASEANで資金調達に動いていた頃、以下のように説明を分けていました。

対日本人:東南アジアのITが伸びることをひたすら説明
・やることはリブセンスモデル、キーとなる集客のSEOはWantedlyのようにしてSNSを活用
・日本人投資家でリブセンスとWantedlyを知らない人はいないので、この説明が一番過不足ない

対外国人:日本で最年少上場したリブセンスという採用のモデルをタイへ。採用報酬型xお祝い金
・タイでITが伸びると期待している投資家たちにその説明は不要で、そこに「日本で超うまくいったモデル」と説明
・求職者にお祝い金という仕組みはタイになくて絶対食いつくし、企業は成果報酬で採用できるなら既存のUpfrontで払う競合より選ばれる

とそれぞれで魅力・ポイントは違っても間違ってはいないので、伝え方をカスタムするのも有効です。

もちろんその後、真剣度が上がって深く説明するときには双方とも補足します。

が、5分、10分でサクッと理解・関心を持ってもらいたい時のアプローチとして、日本人と外国人の文脈の違いが、自分の事業の場合にはどう捉えるといいか、というのが見えると格段に説明は楽になります。

今回は、海外で日々奮闘されているみなさんや対海外でお仕事されている方へ、英語でビジネスプレゼンする際に意識すべきポイントについて書いてみました。少しでも参考になれば幸いです。


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