もっと解らない”ソクラテスの弁明”について

Chatgptに
「哲学の入門書を教えて」
と聞くと

”ソクラテスの弁明”

をお勧めの一冊として提示される。
それに対して異を唱える。
「こんな難しい本!
 解るわけねーじゃん!」
というのが本心である。

学生時代から、僕に立ちはだかる。
難しい4大哲学者がいる。

ニーチェ
カント
ソクラテス
マルクス

どのお方も
「何をおっしゃってるんですか?」
というのが本音だ。


話を”ソクラテスの弁明”に戻す。
このたび、改めて読んでみたのだが
「30%ぐらい、理解したかな…」
という結果に終わった。

【難しいことは周辺情報からあたるべし】
という誰かから聞いた言葉を思い出し
”ソクラテスの弁明”が書かれた時代の
背景などを調べた。その結果
解らない根本的な理由を発見した。
その理由とは

”ソクラテスの弁明”は
シリーズ4作品のの2巻である。

そら解るわけないよな…となった。

しかして30%しか理解してない
僕でもアウトプット出来ないかな?
と考えてみる。
作品の一部を紹介してみる。


物語は、主人公ソクラテスが
裁判所にて、延々抗弁をするという
形で進む。

ソクラテスにかけられた嫌疑は

”人々を堕落に導いている首謀者はお前だ!”

というものだ。
原告であるメレトスは
「あんたは国の推奨する神さんでなく
 お前さんの信仰する神さんを信仰
 しろと言っとる。
 その結果、若者は目上の者に
 問答ばかりしかけ、社会の秩序が
 乱れとる。どうしてくれるん?」
それに対してソクラテスは答える。
「私が人々を堕落に導いてるとしよう。
 じゃあ、反対に人々を
 善良に導いとるのは誰ですか?」
 メレトスは考えたすえ
「法律じゃない?」と答える。
それに対してソクラテスは
「法律はモノを言いません。
 人で言えば誰ですか?」
「裁判官さんは善良に導く人だろ」
「じゃあ、この場にいる陪審員のみなさんは
 どうですか?」
「陪審員のみなさんも当然だろ」
「じゃあ市民のみなさんは?」
「市民のみなさんだって立派だ」
「ということは私以外の人は
 みんな人々を善良に導けると
 いうことですか?
 だとしたら
 どうして食べれない人がいるんですか?
 どうしてこの後にも裁判があるのですか?
 どうして戦争をしているですか?
 それは私以外の人間も
 人々を善良に導けていないという
 ことなのではないのですか?」

こんな感じで裁判は続いていきます。

ソクラテスのやり方は
”問答法”という手法です。
単純に言えば
”相手が答えられれなくなるまで
質問を続ける”
という方法です。

この方法を取れば、絶対に勝てます。
というのも

”正義とは何か”
”生きている意味は”

なんて質問には、明確な答えを
出しようがありません。

答えに行きづまる所にまで追い込めば

”解らないじゃないか!ザマァ!

で終われるのです。

余談ですが、ソクラテスの弟子には

・スパルタとの戦争に負けた将校
・悪政を行ってアテネを衰退させた政治家

なんて人もいます。

ちなみに、ソクラテスの裁判の結果は
敗訴に終わります。

もし”ソクラテスの弁明”に挑戦しようと
いう方は、youtubeなどで
背景を調べてからの方が解りやすいと
思います。

それでも僕は50%ぐらいの理解したかな…
ぐらいでしたけど。

※実際のソクラテスの弁明では
若者を堕落させた罪を問われています。
これだと、戦争がなぜ起こるか?
なぜ食べられない人がいるのか?という
ソクラテスの抗弁に整合性がとれないので
人間を堕落させた罪に変更しています。

この記事が参加している募集

#スキしてみて

525,563件

#読書感想文

188,766件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?