奈良崎コロスケ

映画・漫画・ギャンブルの3本立てライターです

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『音楽とおじさん』第1話

    • 中央線百景「立川」

      1976年の春。5人家族の奈良崎家は雑司ヶ谷から立川へ引っ越した。今はなき豊島区立高田小学校に入学したばかりの7歳のコロスケ少年は、引っ越しを告げられた当初、号泣して抗った。せっかくコツコツとコミュニティを築き上げた大事な小学生生活最初の1年間をなかったことにされ、見知らぬ街の見知らぬ小学校でゼロから友達100人作るなんて、できるわけがないと思ったからだ。 絶対に嫌だ! 嫌だ嫌だ嫌! 手足をバタつかせ大声で叫び続ける。 もちろん、嫌でも行かざるを得ない。豊島区から立川市に

      • 黄昏フリーライター日記(2024.9.1-9.15)

        9月2日(月) 快晴。きょうも暑い。二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)に単独取材するため、ひたち野うしく駅へ向かう。ちょうど10年前に遠藤関にインタビューした経験があるので、これが人生二度目の相撲関連取材。ただし前回の取材場所は「巡業」だったけど今度は「部屋」。ドラマ「サンクチュアリ」にがっつりハマったクチなので、やや緊張。しかも上野東京ラインが遅延し、部屋についたのは予定時刻の正午を10分ほどオーバーしてしまった。やばい……と思ったが、部屋はちょうど昼飯時でのんびりムード。

        • 君の名は。

          近所のバーのバーテンダー・D君が8月いっぱいでサヨウナラ。ということでちょっと体調が悪かったが、がんばって顔を出す。そしたら早い時間にもかかわらず超満員。常連たちに愛されていたのだなぁ。 実はこのD君、昼職は編集者で、数年前からとある雑誌で僕の担当をしてくれている男子。ただし漫画やアニメなどのコラムが主体だったため、初めて依頼を受けて以降、一度も顔を合わせたことがなかった(俺の連絡先は同僚から聞いたとのこと)。 そのD君が徒歩2分のバーで週末だけバイトしていることなど全く

        • 固定された記事

        『音楽とおじさん』第1話

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          黄昏フリーライター日記(2024.8.16-8.31)

          8月16日(金) ネトフリで松田龍平主演「0.5の男」を見始めたが、これ、とんでもない傑作じゃないかい? 全俳優が素晴らしい。演出はもっと素晴らしい。沖田修一、信頼できる監督のひとりだ。 8月17日(土) 午後イチ、娘のAちゃん(5)とダンス教室へ。終了後はいったん帰宅して自宅で昼食。暑さがやわらぐ夕刻になってからAちゃんを連れて吉祥寺へ。西友の6Fにあるキッズランドのイブニングパックに入る。ビンゴイベントをやっていて、本来すでにカードの配布は終わっていたそうだが、スタッ

          黄昏フリーライター日記(2024.8.16-8.31)

          フリーライター廃業までのカウントダウン⑨

          10年ほど前に仕事をして以来、ずっと献本いただいていた漫画雑誌が、今月から途絶えてしまった……。寂しい。いや、買えって話なんですけどね。映画の試写状もだんだん届かなくなってきて、ライターとして終盤戦なのだということをひしひし感じるけど、単に紙で届かなかくなっているだけ、という話でもあります(試写状はとくに)。 自分が執筆した媒体も含めて、10年くらい前まで毎日毎日ポストがドえらいことになっていましたが(入りきらずに郵便局のチャイムを鳴らして部屋まで持ってきてくれる)。今は落

          フリーライター廃業までのカウントダウン⑨

          ベリーショート事件余波

          娘(5)、ベリーショートにしてから2か月弱たち、いい感じのヘアスタイルになってきたのだけど、お気に入りの服がマイクラのキャラ(クリーパー)を配したTシャツなので、男児に間違えられることもまだまだ多い。 土曜日に公園の近くを手をつないで歩いていると、アラフォーの地味目の女性が「こんにちは!」と元気に声をかけてきたので、同じ保育園のママかと思い、「あっ、こんにちは」と返したのだが、単なる知育教室の勧誘だった。 それはいいのだが彼女が娘のことを「お兄ちゃん」と呼ぶので「女児です

          ベリーショート事件余波

          10年前の自分の書き物にバカ受けする

          フェイスブックには過去の「思い出」を表示するおせっかい機能があるのですが、ふいに目にした自分の日記に爆笑してしまいました。コロちゃんってば一人上手だな~。 +++2014年8月18日+++ 新小岩のホールで終日DVD収録。終了後、総武線で中野まで。その長い車中、途中から熟年夫婦(50代後半~60代前半)が隣に座り、知っている漫画を言いあうゲームを始めた。 うる星やつら、魁!!男塾、ベルサイユのばら、美味しんぼ…ってな感じで、最初は和やかにやっていたのだが、中盤からドラえ

          10年前の自分の書き物にバカ受けする

          黄昏フリーライター日記(2024.8.1-15)

          8月1日(木) 日経暴落。リーマンショックとかそういった具体的な何かがあるわけではない。円高進行を皮切りにズルリとたれ始めた不気味な暴落。きのうは割と含み益も増えてウハウハだったが、その気持ちがそがれるので株価は見ないことにした(これが後に悲劇を生むことに)。 8月2日(金) 日経、反発どころか昨日以上の大暴落。もう見ていられない。相場のことは考えないようにして一心不乱に箕輪はるかさんのインタビュー原稿に集中する。14時過ぎには脱稿。 8月3日(土) 娘のAちゃん(5

          黄昏フリーライター日記(2024.8.1-15)

          黄昏フリーライター日記(2024.7.16-31)

          7月16日(火) ライターの石川キンテツさんが自宅の前で倒れているところを父親が発見したと、小田原ドラゴンさんのツイートで知る。大丈夫だろうか。心配だ。 7月17日(水) ハードな1日。午前中一杯でAV対談の起こしを完成させて新潮社Mさんに送稿。1時間ほど取材準備をしてから14時前に家出。新宿経由で代々木八幡へ。久しぶりに来たけど、ずっと工事をしていた駅舎が完成したのね。松濤スタジオの前にたまっていた、ぴあK女史、編プロIくん、カメラマンS村女史に挨拶。本日の取材、人気俳

          黄昏フリーライター日記(2024.7.16-31)

          60歳がくる!9

          55にもなると、結婚やら出産やらのめでたいお知らせは激減し、訃報ばかりが届くようになる。子供のころテレビや映画で活躍していたスターもどんどん鬼籍に入る。当たり前だ。俺の先輩はもうみんな60代、70代の立派な老人。同世代でも体を壊して早くいってしまうやつもいる。別に積極的に連絡をとらずとも、会えるタイミングがあるなら、億劫がらずに足を運ぶ。これを実践している。 ……にもかかわらず、一番身近な存在なのに、なかなか会いに行かない人がいる。母親だ。母は同じ路線で駅にして12個先に住

          原稿にかかる時間を計測してみる

          ただいま時刻は12時55分。月曜日の昼下がり、皆さまいかがお過ごしでしょうか。ボキはこれから週明け締め切りの鼎談原稿に着手して、娘の保育園のお迎え時刻、18時までに終了したいと考えております。取材時間は1時間ほど。これから音声データをパソ子にDLし、音声起こしを行い、そのうえで1600Wに整文し、キャッチをつけ、プロフィールなど細かい部分を埋めて、推敲してから担当編集者へ送稿する予定です。 早く終わったら喫茶店でマンガでも読みながらお迎えの時間まで寛ぎたいと考えております。

          原稿にかかる時間を計測してみる

          黄昏フリーライター日記(2024.7.1-15)

          7月1日(月) 朝方は雨が降っていたが、通園時にはちょうどやんでくれて助かった。ふれあいロードを娘のAちゃんと手をつないで歩いていると、前から自転車に乗った若い女性がニコリ。ママ友かと思ったら、近所のバーのシオリちゃんが帰宅するところだった。こんな時間まで……お疲れ様です。帰宅後、メールを開くと編プロKのM山女史から「原稿の進捗はいかがでしょうか?」。木曜日にアップしたテキストを送稿し忘れていたのだ。せっかく早めに進行したのに、馬鹿か俺は。朝からとほほだ。 7月2日(火)

          黄昏フリーライター日記(2024.7.1-15)

          黄昏フリーライター日記(2024.6.15-30)

          6月16日(日) 父の日だから、というわけではないが、きょうは妻(40)が娘(5)を連れてお台場のUNKOミュージアムへ出かけてくれた。ありがたい。「虎に翼」を消化しつつ、競馬に興じる。相変わらずダメ馬券を買っていたが、最後の最後に野中穴太郎君のおかげで逆転に成功した。 6月19日(水) 『マンガ家、堀マモル』(8月公開)の劇場用パンフレットを担当することになり、夕刻から四谷三丁目のスタジオで主演の山下幸輝さんにインタビュー。あっ、山下君って「アンチヒーロー」に出ていたあ

          黄昏フリーライター日記(2024.6.15-30)

          60歳がくる!8

          同じ年齢の著名人がどのような活動をしているのか……。別にどうでもいいことなのに、やっぱり気になりますよね。例えば僕はタメ年の武豊騎手の活躍を心の支えにしています。野茂世代の現役プロ野球選手は10年ほど前に絶滅しましたが、公営競技ではまだまだ一線級で活躍を続けている人がいる。武豊以外にも競輪界のレジェンド・神山雄一郎とかね。 体力勝負じゃないカルチャー系の55歳は、まだまだ皆さん現役バリバリなのですが、なかには引退を宣言する人もいます。紀里谷和明監督は昨年公開の『世界の終わり

          フリーライター廃業までのカウントダウン⑧

          パチンコ雑誌(オリ術)で創刊当初から20年近く一緒にやってきた盟友、デグチセイキが廃業を宣言して大阪に帰ることになった。 一度実家に戻ってから出版とかパチンコとか関係のない、全く別の仕事に就くつもりだとか。デグチはライターとしてはピカイチだけど、パチンコライターのパチンコ芸者化にはノレなかった(顔出しして動画でピースサインする、あれ)。いや、乗ってはいたけど自分から降りた。「俺はライターなんだ!」と主張した。 しかし、あれだけコンビニの雑誌棚で隆盛を誇ったパチンコ雑誌は、

          フリーライター廃業までのカウントダウン⑧