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私なりの読み聞かせ

私は子どもの頃から本を読むことが好きです。
子ども時代は毎日何かしら本を読み、家庭学習に読者感想文を書いて提出していました。

本って本当素晴らしいなぁと思います。

行ったことの無い所へ連れて行ってくれるし
経験したことの無い事も経験出来る、
こんな素晴らしい物は無いと思っています。

しかしこの感覚は、本が好きではない人にはなかなか分かってもらえないかもしれません。

私は司書になりたくて学生時代に司書の資格をとりました。
司書になることなく民間企業に就職してしまったのですが、司書の勉強はとても楽しかったです。

本の大切さ楽しさも、自分なりに分かっています。

しかし、子どもに対する『読み聞かせ』というものに積極性を持てませんでした。

それは小学生時代の経験がトラウマとして残っているからです。

小学生6年生の時、担任の先生が国語の時間の最後に読み聞かせをしてくれていました。

当然、本が嫌いな子もいますよね。
興味もないものをつらつらと読み聞かされる苦痛なんて無いですよね。
勘弁してくれと思う子もいると思います。

それを先生は何故分からないんだろう。
幼心にそう思っていました。

案の定先生は、読み聞かせをきちんと聞かない子に対して怒り始めました。

そしてこう言いました。
『せっかく読んであげているのに!』

私は目が点でした。
(読んであげてる?)
(私頼んでませんけど!)

本なんて読んで「あげる」ものじゃないのに。
本なんて強要されて読むものじゃないのに。
読み聞かせなんて自己満足じゃないの?
せめてみんなが選んだ本を読んで聞かせてくれればいいのに。
小学6年の私は思いました。


今思うと、先生は子どもたちに本を好きになってもらいたかったんだと思います。
それは分かります。

でも本好きにさせたいのであれば、読みたい本を自分で選ばせることが大事なのではないかと。

本を読まない子は、たまたま好きな本に出合えて無いだけなのかもしれません。
そこを橋渡し出来れば、本が好きな子が増えるかもしれない。


我が家は、娘たちが小さいときは絵本を月に数冊買って居間の本棚に並べておきました。
子どもたちがで『読んで!』と持ってきた本を読んでいました。

娘たちとは本屋さん・図書館にも行き、一緒に本を選びました。
『今日は何も要らない』と言われたら、「そう?じゃあ帰ろう」と言ってそれ以上は勧めませんでした。

子どもが読んで欲しい本を、子どもが読んで欲しいときに読む。
それでいいのではないでしょうか。

親のエゴで本を選ぶと、読んでくれなかったときどうしても不満が出てしまいます。

私から子どもたちに「読むよ」と働きかける読み聞かせではありませんでしたが、子ども達は小さい時に読んだ絵本をちゃんと覚えてくれて、楽しかったと言ってくれています。
子ども達の好きだった絵本もまだ本棚に並んでいます。

読書を強要して、本嫌いになる子どもが増えませんように。


長くなりましたが、最後に。

以前、大好きな女性作家先生のトークショーに参加する機会がありました。
とても有意義な時間でした。

その時学生さんから「読書が好きになれないのですがどうしたらいいですか」というような質問があり、
作家先生は「読まなくていいと思います。無理に読まなくていい」というような回答をされてました。
それを聞いてますますこの作家さんが大好きになりました。


本を無理に堅苦しく読むのは苦痛です。
読書は強要されるものではないですよね。
本は出合うものだと思います。

無理に読書は勧めませんが、矛盾してますが少しでも本と出合う橋渡しが出来たら…とは思います。

人生を変えるような大切な一冊に出合えてもらえたら、きっと人生の幅が広がるのではないかと思います。

私もずっと本を読み続けていきたいです。

読書についてふと思ったので、書き留めました。

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