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カレンダー通りにしか休みが取れない人向け!旅予約必勝法

m3.comメディアでの旅連載が100回を迎え、
「連載100回記念企画&アンケート」
編集部が企画くださったのですが、
なんと、1188名もの読者=m3医師会員様に回答いただきまして!

ありがたいことです。



その中にございましたご質問、

カレンダー通りの休みしか取れません。土曜日も仕事です。
こんな私たちにお勧めの旅行と、その予約の取り方(特に正月やGWの予約は、休みの日程が決まってからだと私たちの行きたいレベルの旅館などはほぼ取れない状況になっています)にコツはありますでしょうか?


こちらに急遽、お答えしていこうかと思います。

お得な飛行機の予約の仕方について何かあれば教えてほしいです。


というご質問に対してお答えしている部分もございますので、よろしくどうぞ。


暦通り「しか休めない」ではなく「暦通り休めるとわかっている」では?

まず、「カレンダー通りの休み“しか”」の部分ですが、ここ、確認をお願いしたいのです。
つまりは「日曜・祝日などの、日本のカレンダー上のいわゆる休日は、確実にお休みと決まっている」、ということでよろしいですよね?



私の知る限り、少なくとも2024年までは「カレンダー上の休日」が発表されており、後述の理由ですでにちょこちょこチェックする機会があるのですが、
休日が決まっている、ということは、この質問をされた方の2024年のお休みはもう決まっている、という認識でよろしいのですよね?

ということであれば、休日「しか」というマイナス思考はやめましょう。
あなたは1年以上先のお休みが「決定」しているのですよね。1年以上先の予定なんて立てられない、という方が圧倒的に多い中、すごいことじゃないですか!?

これから話すことは、もしかしたらこの方にとっては今まで頭に浮かんだことすらないことかもしれません。
まず「日本のカレンダー通りの休日」をプラスに捉える意識から持っていただきたいと思います。


アナタの「暦」、世界基準ではありません

海外旅行が「解禁」となりつつある今、1年以上先のお休みがわかっている、そんなあなたに朗報です。

あなたの「カレンダー上のお休み」の日は、場所によっては「ど平日」にあたります。

「カレンダー通り」と言いますが、それ、どこのカレンダーなんですか?というお話ですよ。
「日本の」カレンダーで言いますと、年末年始、GW、お盆休みが「大型連休」と言われるそれですよね。

ですが、海外はそれ、関係ないですからね!

お隣「韓国」は5月5日が祝日なんですが、4月29日の「昭和の日」、当然ございません。

私が2018年に訪れた「フィンランド」はヘルシンキですが、5月1日は「メーデー」でほぼ全てのお店が閉まってしまい、まあ、その日にドンピシャで訪れてしまったので忘れに忘れられないですけど(涙)


とにかく、「日本のカレンダー通りのお休み」など関係ない海外では5月3日~5日は、たまたま土日に当たってしまっているケースは別として、そうでなければ平日として通常稼働であるケースがほとんどでございます。

「お盆」
これまた、同じ日本国内でも旧盆か、新盆かでズレるというのに、世界はどうか? これ簡単で、そもそも「お盆」なんてものはありません、ということですよね。
まあ、夏は各国の方々が「バカンス」で動かれますが、なにも日本のお盆の時期だけに集中する、というわけではございません。


ええ!? でも、「年末年始」は世界共通では?

思うでしょ? 

違いますよ。

「旧正月」ってご存じですよね? 世の中、日本人の我々が言うところの「お正月」ではなく、「旧正月」を重んじる国というのが相当数存在します。韓国、台湾、中国、タイなどですね。こうしたお国、そしてこうしたお国の方々の旅行先として人気な地域では、日本の年末年始、いわゆる「新正月」より「旧正月」の時期の方がホテル代などの値段が上がっていたりします。

さっきのメーデーのエピソードじゃないですけど、日本は「ど平日」なのに、あちらが旧正月だったばっかりに、行った先でドツボ、という事態がございますので、1~2月にこういった地域へ旅する場合は、旧正月の日程を必ずググってから行かれる必要があります。「旧正月 ◯年」でググれば大丈夫です。


カレンダー通りにしか休めない、という方には旧正月なんて関係ないじゃないか、と、思われるかもしれませんが、
令和に入ってから2月に天皇誕生日という祝日が加わっておるのを忘れてはいかんですからね!?
この「日本のカレンダー通りのお休み」に、各国の旧正月がぶつかったなんて時には…想像したくもありません。
各国から「旧正月に日本へ海外旅行」にいらっしゃいますから、国内旅行もままなりません。

とにかく1〜2月の旅行は旧正月を調べろ!です。くれぐれもご注意くださいね。

と、こんな感じで、要は何が言いたいかというと、日本では休みの日とされている日でも、よその国では平日、ということは、どういうことなのか、ということですよ。
カレンダー通りにしか仕事を休めない方、日本で平日の旅先はどういう状況なのか、宿の安さ、取りやすさ、観光地の空きっぷり…痛いほどわかっていますよね。
海外旅行のハードルが下がった今、あちらの「ど平日」での旅行を、1年以上前から計画できるんですよ?

と、ここまで語ってきて要点は何か、見えてきましたね?

・休める日があらかじめわかっているんであれば、旅の準備に向けて早く動く
・日本の休日は、渡航先ではあくまで平日であるという事実をうまく利用する


ということです。



とにかく早く動いたもの勝ちです!

「早く動く」と書きましたが、ではどれだけ早く動くものなのか。
先ほど、ワタクシ「もう2024年のカレンダーをチェックしている」とお伝えしました。これ、つまりどういうことなのでしょうか?

まず、ざっくりと、ですけどね、旅行に必要な「各パーツ」の販売時期を見てみますと、このような感じになります。

・航空券(マイル特典含む):約1年前から(国内線・国際線とも)
・ホテル予約:ホテル直接だと1年前、予約サイトだと半年前から
・クルーズ:3ヶ月~半年前くらいから
・列車:1ヶ月前から

希望の日時を手頃に押さえるにあたって一番ハードルが低いのは国内の列車旅です。
が、宿を半年以上前に押さえていることが前提になりますがね。
でもそんなのは、旅行会社へ半年~1年前に連絡して、宿を先に押さえてもらって、1ヶ月前に「列車もよろしく~」と「丸投げ」すればよいざます。簡単。

でもしかし、それだと国内旅行のみに限られてしまいますよね。

海外はどうするの、ということですが、
これも「1年前から動く」、が正解です。

そこが間に合わなくても、遅くとも希望する日程の一つ前の大型連休が終わる前には手配を終えることですね。

GWを例にとると、一つ前の大型連休は年末年始ですから、年が明ける前、
お盆休みの場合は、一つ前の大型連休はGW前ですからまさに記事が出ている今がタイムリミット、それでも遅すぎるケースもあるかもくらいなものだ、ということです。

「カレンダー通り」に旅する方が、宿と航空券をスルッと押さえているのはコレです。なんにせよ、早ければ早いほど良いことは確かです。



そんな先の航空券…会社ごとに調べるの??

いえいえ、国内線・海外の格安航空券・飛行機チケット・LCC・ホテル・レンタカーの最安値を比較・検索できる「スカイスキャナー」スマホアプリ又はPCのウェブ版があれば大丈夫です。
これなら行き先と日程を入れると全てのエアライン料金が一気に出てくるので、楽勝。

いつでもどこでも「スカイスキャナー」w 
ヒマさえあればこれを覗く日が戻ってまいりましたよ!?




航空券をとにかく早く押さえるのは「席が埋まってしまうから」という理由もあるのですが、たいがいの航空会社が空席数に応じて値段が変わっていくシステムを採用しています。
席が埋まってくると値段が上がるんですね。

なので、席が空いているうちに購入すれば、底値で航空券が買えることもあるのです。
なんにせよ、航空会社には直接予約を取り付けるのが原則です。旅行会社のパック商品が発売されてから、では遅いですし、旅行会社の料金は発売する地点で料金が上乗せされてしまっていることも多いです。

観光ルート的に、自力では無理だ、という場合でも、前年度の同時期のツアー内容を見て「来年もこの時期にこのツアーはありますか」と尋ねるくらいのタイミングでないと埋まってしまうのではないでしょうかね。

ということで、私が今から2024年のカレンダーと睨めっこしている理由、お分かりいただけましたかね?
今年度いっぱいで、母が定年退職になるものですからね、これから続々発売となる来年度以降の海外渡航を…ウッシッシ。

お金に糸目をつけない、安心が優先、ということでしたら日系の航空会社に、とにかく早くアプローチするだけで十分です。
が、「日系の航空会社にはこだわらないから、できるだけ安く済ませたい」、というのであれば、次のコレです。



渡航先の「平日料金」で手配する

こっちがGWでもあちらは「ど平日」です。
日系の航空会社であれば、当然日本はGWであるという事実を周知して料金を吊り上げてくるわけですが、じゃあ、「利用者のメインが日本人ではない航空会社で、しかも旅行会社を介せず直接手配するならどうよ」、というお話です。

GWの時期が渡航先的にベストシーズンじゃないという要素が加わるとさらにハードルが低くなります。

ワタクシ、コロナ前に、お盆ど真ん中のバリ行きガルーダインドネシア航空便ビジネスクラスを底値で買ってました。
4月29日、世界各国は休みでもなんでもない日本の「昭和の日」、アシアナ航空の東京~ソウル便を1年前に、平日とほぼ同じ底値の料金で押さえたこともあります。

それにしても「日本からの往復便」ということで、海外の航空会社でも日本に支社があったりしますと日本の祝日を把握しているので、ちょっと値上げしてたりします。
なもので、さらなる猛者は「海外発券」するんですよね。ソウル発とか、香港発の航空券を先に買って、あとは日本からソウルなり、香港なりにたどり着くのにどうするかを考える。
多少高くても近距離便ならさほど金銭的にも痛くないか、といった感じです。

例えば、先に例に出したフィンランドのホテルを予約するとしましょう。
日本の旅行会社に手配をお願いすると、GWということで料金を上乗せされちゃう可能性もありますが、ホテルの公式サイトで直接予約をしてしまえば、あちらはどちらかといえば日本人より、近隣のヨーロッパ人が顧客のメインであり、下手すれば日本のGWの存在なんて知らないんか状態です。
おそらく「ど平日」料金で出されているでしょうし、お部屋にも余裕があると思います。

翌々日メーデーであることを知らずにチェックインしたヘルシンキのホテルにて



最後にちょっと注意点

いうまでもないですが、このような形で手配するには、ある程度英語の読み書きができることが前提になってきます。
が、会話に苦手意識があっても、英文を読むことについては抵抗のないニホンジン、意外と多いのではないかと推測します。
あとはホテルと直接英文のやり取りがあるかどうか。通常は予約確認メールのみじゃないでしょうか。

もう一つ、日本の旅行会社を通して予約する場合は、我が国の旅行業法及びその内容に基づいた標準旅行業約款というものが制定されており、旅行者に不利になりすぎないようにする、ある程度の基準というものがあります。
巷でよく見る「キャンセル規定」というのもこちらに基づいて作成されております。

が、海外の旅行会社やホテル予約サイトを通して予約する場合、こうした日本の法律は一切適用されません。
やむなくキャンセルする場合など、日本の旅行常識では考えられないようなことを言われることも、なくはないです。とはいっても、きちんとしたエアラインや、そこそこの高級ホテルなら、名を落とすわけにもいかないので、それなりにちゃんとしてはおりますけどね。

とにかくそのあたりはきちんと頭に入れておく必要があるかもしれませんです。


以上、カレンダー通りのおやすみしか取れない先生方向けに、サクッと書けちゃったのでお届けいたしました。
次回以降も皆様から100回連載記念アンケートでいただいた数々の楽しいコメントをみっちりと!?お届けにあがります。
自分で言うのもなんですけど、読んでて結構楽しいみたいですよ!? お楽しみに!





<参考サイト>

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