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ブラック医療機関の「本性」垣間見えるのはズバリこの時!

休みをとる時と辞める時ですw

ハイ、「医療機関なんて全部ブラック」という乱暴な理論を振りかざすえりおちゃんに言わせると、「あちらの本性」が垣間見えるのは、実は雇われる時じゃない。


医師の給料は高く、医師を確保するための経費(人件費)はバカにならない。できれば有給は一切取らないでほしい。有給をきちんと取る医師は、辞めてもらうか、取らないでくれる医師に「チェンジ」してほしい

はっきり言って、コレでしょ。


ただ今のご時世「有給休暇ください」と言われてしまったことに対し、流石に「ダメです」ってのは一切許されないんですよ。録音されたら終了ですよね。なので表向き、すんなり受け入れるんです。

でもホンネは「万が一」法律を熟知してて、きちんと有給休暇を要求してくる医師がいた場合、そいつは「早く切りたい」わけですよ。
もちろん「法定通り有給休暇を取られるの、困るのでちょっとそろそろ辞めてほしいんです。」とは流石に言わないで「ちょっとこのところ経営が逼迫してる」とか「別のもっともらしい理由を引っ張り出してくるんですよ。

しかし、弁護士の友人を通じて法律の知識がそれなりについてきた今振り返ると、全てにおいて、正当な理由にあたるものはなかったですね。


…申し遅れました。

私、今年2月上旬、正式には3月いっぱいまで有休消化していましたが実際はもう2月あたまから「毎週◯曜日」という働き方を一切取りやめ、有給消化しながら、主に週末に”日雇い”スポット勤務を開始、平日中心に月5日〜10日は海外(だいたい韓国)、残りを東京の自宅で、という生活をいたしております。

で、いざフタを開けてみてとりあえず半年弱、まあもうすでにすごいたくさんの発見がありすぎて、「なんだ、これだったらもうちょっと早くこうしてたらよかった」状態。

まだ日雇いで「医業」は続けてこそいますが、自分にとってはもう「お小遣い稼ぎ」「副業」であり、医師は同業という自覚はほとんどなくなり「ちょっと離れたところから俯瞰して見させていただく対象」となりました。
そして医療機関の経営者との直接のやり取りが減って、改めて実感しました。そして医療機関の経営者との直接のやり取りが減って、改めて実感しました。今後は、医師として医療機関との接触は最小限にしたいな、と。
なぜならそのほとんどが労働基準法を正しく把握しておらず、どこぞの地点で何かしら面倒なことになるからw 

と言われると気になりますよね?「どんな面倒」なのか、早速お伝えしてまいりますね。



表向きは「有給取るな」とはいえない。しかし…

一時代前、ってんですか、
2010年前後の大学病院時代〜2014年からのフリーランス初期、最初の1〜2年くらいは自分に労働基準法の知識が全然なかったので、それを逆手にいいようにやられてましたね。
「有給休暇取得:不可」なんて書かれた労働契約書になんの躊躇もなくサインしてたしな笑

まあしかしでも、そんな契約書は、あとからいくらでも無効にできるので、いいんですよ、こちらに知識がありさえすれば。
でも知識が無けいとどうもできないわけです。
バイトを「お休み」する際も、本当は有給にできるはずのところ、こちらに知識がなく、何も申し上げなければ、当然のごとく給料が出ない。

こないだ産婦人科の後輩(女性)と久々にゴハンしてビックリしましたけど、いまだに「有給はダメ」とか平気で言ってくる医療機関、あるみたいですよ。超ビックリ。録音すれば一発アウトじゃんw

が、近年、働き方改革云々が叫ばれるようになってから、少しずつですけど、医師も堂々と有給休暇を取得するようになってきましたよね。

けど、雇う側のホンネは先に書いた通りでしょ。できれば知らぬ存ぜぬままスルーしてほしいわけよww

有給休暇取得の権利は、常勤(正社員)だけでなく、定期非常勤にもあるわけですよ。
しかも、年間の有給取得日数が10日を超える場合、5日間は休ませなくちゃいけないの。「義務」なんですよ。

なのに看護師やスタッフには正確な有給の日数カウントして、取得を促すくせに、医師にだけ「今年の有給、まだ取られていないので、取得してくださいね」とはまず言ってこないww
てのは私の旧職場w

そもそも医師の有給がなんぼあるのか、カウントすらしない、カウントの仕方がわかっていない施設も多数あります。

と、いうことで、フリーランス3年目くらいから「防衛手段」として、自分が定期非常勤勤務していた時は、もちろん、ガッツリ数えてましたよ、有給日数。

ですがそうねえ「実際の時給もなかなかだし、まだ辞めるのはもう少し先でいいかな」と思っている状態の時は有給は全く言い出さず、
で、「あともう1〜2年で辞めようかな」と思い始めた時から年間4〜5日取りはじめてw(だってそもそも5日間取らせるのは「義務」だしね)。

辞めることが決まったら、ここで「イッキに有給消化」。消化ったって、2年分の有給休暇しか繰り越せないから、それ以上勤めていた場合の有給休暇の権利は「全部捨て」なんですが、まあ、2年分、だけでも大体1ヶ月半〜2ヶ月くらいの給料は働かずとも確保できますから、ゼロよりいいでしょ。


悪気がないだけにタチが悪い「退職勧奨」

「病院の経営が悪化してきたので」
「病院の方針と合わないので」
「(3回くらい契約更新してから)契約期間が満了になるので…」

いろんな理由で契約を打ち切られましたけど、
今思い起こすと、法的に正当な理由を提示してきた医療機関、ひとつたりともなかったですね…。

フリーランスなって定期非常勤のみで回して10年の間で「自分を辞めさせた」「一方的に契約解除してきた」病院それぞれに対して、きちんと訴追すれば、合計で1000万円近く、しかも搾り取れたかもしれなかった、って事実にやっと気がついたのが、2〜3年前です。後の祭りでした。

一番多いのが、うちで勤務いただく最大限のリスペクトを払っています。ただ、労働基準法の知識に欠けている結果、ブラックな対応になっているだけ、
という、悪気のないブラック医療機関。というか、むしろそこが多数派、なのかな。

が、申し訳ございません、
はっきり言ってそのパターンが一番タチ悪いです。

日常生活に置き換えてみてください。悪気があって悪いことしている人と、悪気がないのに相手を傷つけていて、そこに気づいていない人と、どちらの方が扱いにくいですか?イタイですか?


もうね「従業員のことをきちんと思いやっています風」の雇い主が「辞めてほしい」と言ってくる時の対応、ものすごい厄介です。
なんせ、相手は悪いことをしている自覚がない。
自分が職員を辞めさせるのは経営のためであり、医師以外の他のスタッフを守るためでもある、正義だ、とすら思ってたりしますから。
まず、いやそんな情に訴える前に、ちゃんと法律を確認してから言ってもらえます?というところから始まる。


あくまで法律は法律。「辞めさせるに当たっての正当な理由」というのは、実はものすごくシビアです。まあ、「正当な解雇理由」というのがどんなだか、すでに法律を熟知している今の私からしてみると、ものの見事にほぼ全ての職場が、そんなん、持ち合わせていなかったですね。

まあしかし、この経験のおかげで情弱であることがいかにダメなことなのか、身に染みましたから良し、と今ではプラスに捉えています。起業前に知ることができてよかったと。

あの当時「辞めてください」と言ってきた全ての医療機関に対して、「じゃきっちり有給消化させていただきますので」と言い放てたこと自体が、自分的には「よくやった!」と思うことにしているし、1000万円そこらのお金は今後事業を圧倒的に成功させて、結果としてその程度のお金なんてすぐ稼げる、まあいい授業料だったわw ってくらいになったるわ、くらいに切り替えております。


こんな感じで、悪気があってだから知らなくてだか、労働基準法を無視したあれやこれやを色々「やらかしてきた時」にいちいち「あのな、法律では」って対峙するの、まじ面倒臭い。かといって、対峙しないと不都合を被るのはこっちなので、もっと面倒臭い。


有給休暇取得時&退職時の各トラブルにつきましては、実際に法的措置をした例とかも交えながら笑、より具体的に掘り下げた内容を別途、記事にいたしております。
お時間ございましたらぜひ、ご参考くださいませ。


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