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毒親のプライド、役員報酬の巻


今から数十年前、高校受験のとき、私は公立高校しか行くつもりが無かったし、そもそも我が家の経済状況では私立高校なんて行けなかった。

でも、一応、アルバイトすれば通えないこともないので、私立高校も受験はした。
受験申込書には、家族構成や父の職業を記載する欄がある。当然私は普通にあるがままの姿として「父:会社員」と書いた。

しかし、それを見た父は

『会社役員て書けよ!』と言って私に申込書類に書かせた

会社役員と書けばウケが良いだろうという意味のわからない判断だ。(んなことは絶対にない)

たしかに父は小さい会社の会社役員だったが、収入は少なかった。

さらに、

『会社役員は会社員と違って「給与」とは言わず「役員報酬」と言うんだぞ!』云々とも言ってきた。

実質的に普通のサラリーマンよりも少ない収入なので、私は会社役員という言葉にこだわる必要性を全く感じなかった。

しかし、ただただ父がうるさいので書類には、言われた通り「父:会社役員」と書いた。そして、その言葉の意味を碌に理解しないで、その私立高校を受験した。

問題は、筆記試験後の面接で起きた。面接官から、、

『公立高校とうちの高校両方とも受かったらどちらに行きたいですか?』

と聞かれ、、経済的に苦しいしアルバイトしながらだと勉強に集中できなさそうなので、公立に行きたいと思ってる、と答えた。。そしたら、

『えっ君のお父さん会社役員でしょ!経済的には苦しくないんじゃないの?』と突っ込まれ、タジタジになりました。

当時の私は高校生なので一般的に会社役員がどれほどお金を貰ってるか全く知りません。目の前の現実だけを見てたら、会社員と会社役員の違いは、呼び名が違うぐらいにしか理解してませんでしたから。。

今思い出しても、あのとき父は何故に、会社役員という言葉にこだわったのかわかりません。

無駄に見栄を張りたくて、受験申込書類に会社役員と書かせたのかも知れないが、それだったら全く効果はない。

私に会社役員と会社員の違いを勉強させるためにこだわったのだったら、それはそれで説明が不十分すぎる。。

どっちにしろ中途半端だ、そしてどちらも意味がない。

父は、特に深く考えないで、取り敢えず言ってみたかったし、取り敢えず書類に書かせかったんだろうなと思う。

当時の私は、子供ながらにもアホだなと思いました。






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