見出し画像

霞が関であいつはイイ奴だよと聞かされても‥

国家公務員で働いてたとき、
「アイツはいい奴だよ」と聞いてた人物評がアテになる率が著しく低かった。全く鵜呑みにできなかった。

同期や同じ省庁で働いているという立場か否かで、相手がキャリアであるか、同じ大学か否かで、態度を変える人が多かった。

普段はいい人なのに、自分の上につく上司によって、タチの悪い人間になったり、サービス精神旺盛の善人になったりする人もいた。

民間企業にいるときも、似たようなことは無いわけでもないが、国家公務員として働いていたときよりも、圧倒的に遭遇率が低い。

民間企業の方が、業務における裁量が大きく、顧客との距離が近いからだと思う。
自分の行為が直接に誰かの利益、不利益につながるタスクの量の多さ、頻度の高さが国家公務員のそれと比べて、民間企業の方がいずれも勝ってるからだと思う

国家公務員の仕事が大したことないということでは全くない。

顧客に対する意識の違いなんだと思う。(霞が関の役人にとって、第一の顧客は行政サービスの受益者たる国民ではなく大臣であることにも、まず驚いたが。) 


民間企業は社内で嫌われ干されたら終わりだし、社外の顧客に嫌われても当然おわりだ。2年で異動するなんてことも滅多にない。2年なんて仕事を覚え始めの段階だ。突き抜けたスキルが必要なのに、2年で異動したらそんなもの身につかない。

2年という短期のパラダイムで業務が切り替わる国家公務員と違い、期間の長い人間関係を築き、そして、組織を構築する。

自分の評判を悪くするようなことをしたり、立場によって態度を変えるのは得策ではない。

だから人の評判において、民間企業ではあまりブレがない。

ちなみに、あの人は立派な人だという評判も全く同じだ。

例えば、2020年10月1日に東京証券取引所で発生したシステム障害。当日の夜に記者会見を対応した幹部達は立派たった。お見事だと思った。でも、この手の人種は民間企業の世界には意外といる。少ないだろと言う人もいるかもしれない、でも国家公務員と比べたら多いと思う。
実際に私の上司もこういう人種である。

しかし、国家公務員の世界では、こういう腹のくくり方が見事なタイプに出会ったことがない、大体、往生際が悪く、外形的なダレトクな守りに執着する人が多かった。

この話、官民の両方を経験してる人でないと全くわからないと思う。

残念だ。

ただ、国家公務員の世界の場合、逆を言うとあの人は最悪だ、やな奴だという評判を聞いたとしても、自分がその人にとってのある狭い条件にマッチすると、反対に非常に良い関係でいられることもありうる。

変な世界だ。

一言でいうと少し異質な村社会と住人達

本来的には途轍もないケイパビリティを保有している筈なのに、少し残念な村。


よろしければサポートお願いいたします。 サポート費用をこれからの執筆に使わせて頂きます