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【気になった記事翻訳】IZE ガールズグループの戦争時代 22.8.25


「セルフラブ」に向かっていくガールズグループ戦争

ガールズグループは数えきれないほど溢れて、消費者たちはどんどん目が肥えてきている。彼女らにとってダンス・歌・ラップ・外見などの「惹きつけるもの」は、今や基本オプションになり、所属事務所では上方修正されていくファンダムの趣向を、実力以上の何かで刺激しないといけない。

その反面、ガールズグループに関心のない大衆には、少なくとも名前を知らせるイッシューもなくてはいけない。

一般の大衆はガールズグループの今日には関心がなくともイッシューには関心を示す。事務所、ファン、大衆の全ての入力キーが何で、代入する値の結果が何かはっきりとわかっている。

過去、少女時代とWonder Girlsでガールズグループのファンダムが両分されていた時代、後発選手だった2NE1、4minute、f(x)などは2チームと差別化された姿を見せようとした。新しいものが人気を集めるという保証はなかったが、少なくとも確実な趣向を攻略する余地は十分にあり、それがうまく引っかかって自分たちだけの領域を育てることができた。「オッパたち、愛してるよ(少女時代「Oh!」)」「私が通るたびに振り向く男たち(Wonder Girls「So Hot」)」などの異性に対する誘惑のジェスチャーがはっきりしていたところから、「私が一番よ(2NE1「私が一番」)」「私のスタイル全部が羨ましいの?(4minute「Hot Issue」)」など、自らに対する優越感で同性に憧れを持たせる流れを生んだ。

以降にも清純とセクシーそしてガールクラッシュまでさまざまなコンセプトがガールズグループ市場で消費され、巡り巡った。清純が飽和したらセクシーに、セクシーが飽和したらガールクラッシュに移り変わっていきながら、確実な趣向をターゲットにしガールズグループ市場を保存した。巡り巡る流行の中でも1世代を跨いで新しいものが流入され、今やガールズグループのストーリーや世界観、そしてメンバーが直接、作詞作曲、プロデューシングをして主体的な方向性を見せていくことで、が=る図グループ市場を拡張させた。

IVEやNewJeansなどがナルシズムコンセプトでファンダムの趣向を狙う前、すでにBLACK PINKがデビューの時から同じようなコンセプトで大きな人気を得た。その間にはG-IDLEもいた。チョン・ソヨン主導で本人たちが曲を実際に作り、コンセプトははっきりとかっこよくて強く躍動的なもので溢れさせ、これを自分たちで作っていく主体的な姿で漸進的な好評を集めた。

ここ数年間集めてきたデータはガールズグループの人気にいくつかの公式が適用されることを示し、最近デビューしたガールズグループたちはその中でより良い答えを導き出すため努力している。IVEは「完成形グループ」というストーリーで音楽性に対する信頼が高く、ミュージックビデオでは優越感が感じられる表情と目つき、パワーとセクシーを巧妙に混ぜた躍動的な振り付け、人間の領域とは思えない神レベルの美貌などでファンダムの趣向を打ち抜いた。規模は限られ、ライバルは増え、消費者の基準が高くなっていく市場でできることは、新しい答えではなく完成度を上げることだ。

よって、最近デビューしたガールズグループの中でNewJeansが登場と同時に大きな注目を浴びているのも偶然ではない。ミン・ヒジンというトレンドメーカーとHYBEという莫大な資本力。この2つの力が合わさった結果は、当然完璧もしくは「完璧に近い」ものを出せるようになっている。そして、それらを愛を求めたり哀願したい方法で、ナルシズムに近いファムファタール(=男性にとっての「運命の女性」)の原型の中にある陶酔的な魅力でファンダムの興味を集めさせた。

アイドル市場はより戦場に似た様相を示してきており、戦わなければいけない相手も多く、生き残ることはより難しくなった。大衆的な人気まで得ることはより難題となった。過去のWonder Girlsや少女時代のような国民的なヒットソングを生み出したガールズグループに出会ったのはいつのことだっただろうか。TWICEの「Cheer Up」(2016)やBLACK PINKの「DDU-DU DDU-DU」(2018)がその列に並べるくらいかと思うが、最近ではこの程度のヒット曲も見つけることが難しくなった。音源チャート1位がすでに大衆性の指標にならないということは、皆が知る事実だ。

今人気を得ているガールズグループはファンダム陣営で戦う、事実上より熾烈な戦争を繰り広げている。完璧に近ければ、かろうじて足を踏み入れることはできる場所なので、イッシューは最大限起こさないようにしており、そのせいで大衆の視線から遠ざかっている。しかし、この選択のおかげでガールズグループの曲は確実に音楽性の側面では発展している。ガールズグループにセクシュアルは切っても切り離せない部分だが、今やそれを露骨に表現するグループはいない。その場所には健康な「自己愛」が幅を利かせており、それを使って戦争を繰り広げるガールズグループたちは凛々しい戦士の姿で肯定的な応援を受けている。



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