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【現像 #14】 アスペクト比で表現の幅を広げよう

はじめに

カメラの歴史上、使われてきた写真のアスペクト比はいろいろありますよね。また、映像のアスペクト比も写真に適用するとさらにバリエーションが増えますよね。
今回はその辺のところをお話したいと思います。



アスペクト比はなんでもいい

カメラを始めて、そのほとんどが35mmフィルムのアスペクト比3 : 2にこだわってきました。
ところが数年前、ある写真講評会で、横長のカタログの見開きに載せるような感じに切り取る(かなりの横長)といい感じになるとの話を聞いて、とても共感したのを覚えています。
そのときのプロの人の言葉が「アスペクト比はなんでもいい」でした。

それ以来、被写体によって色々なアスペクト比を試しました。
いわゆる定形のだけでなく、フリーで思いっきり横長に切り取ってみたり。
結局、その写真で何を見せたいか次第でアスペクト比を選ぶといい感じになると思うようになりました。



作品紹介

下記の記事で、写真において不要な物の映り込みを排除するために引き算の紹介をしましたが、それは何がなんでもオリジナルのアスペクト比でやらなければいけないわけではなく、ぶっちゃけ何だって良いと思います。


3 : 2

35mmフィルムの比率ですね。デジタルになってもフルサイズやAPS-Cと呼ばれているものがこれですね。
個人的には一番落ち着く感じがします。


4 : 3

マイクロフォーサーズの比率ですね。パソコンのモニターやテレビが横長になる前の比率でもありますね。
映像を見る分には今となっては若干窮屈な感じがしますが、写真では利用価値があると思います。


フルサイズ機で撮っていますので、元の3:2ですと下の写真になります。
3分割構図を意識して撮っていましたが、左側の空間が若干無駄な感じがするようなしないような。笑
で、思い切ってほぼ被写体のみにした上のような写真でもいい感じかなと思います。


1 : 1

中判フィルムカメラの6x6のような感じですね。(ちなみに645しか使ったことないです。笑)
日の丸構図、かつ被写体が中心にまとまっている場合は正方形にすると均等で整った感じがします。


下の写真がもとの3:2の画角の写真です。日の丸構図を狙って撮りました。
主題に対してレイヤー構成となる葉が四隅に向くように狙っていましたが、いまいち主題が弱くなってる感じがします。
上の写真のように正方画角で主題を強調すると、もう主題にしか視線が行かないかと。


16 : 9

いわゆるハイビジョンテレビの画角ですね。
一般的な3:2の画角に比べるとちょっと横の広がりを感じます。


下の写真がもとの3:2の画角の写真です。
空が高さ方向に模様を作っていたのでそこまで含めるようにこの画角で撮りましたが、上の写真ように上部を引き算して横長にした方が広がり感がでる気がしました。


2.35 : 1

映画のアスペクト比で、シネマスコープとよばれますね。16:9よりもさらに横長になります。
とても横長で、大きな画面で見るとあたかも映画のような感じがします。
これを写真に適用するとかなりいろんな物が引き算できて、主題への視線誘導がとてもやりやすくなる気がします。



おわりに

色々なアスペクト比を使用することで引き算がしやすくなったり、主題がより明確になったり、映像的な広がりや迫力を得たりすることが出来ると思います。

ポジフィルム時代(下記)は、特に気に入った写真は大きなプリントを依頼していましたが、その頃はまだ35mmフィルムの3 : 2にこだわり、ほぼ同じアスペクト比の「ワイド四つ切り」でプリントを依頼していました。

最近「四つ切り」のアスペクト比6 : 5での切り抜きに挑戦していますが、なかなか面白いと感じています。
額装して飾るにもいろいろなバリエーションを並べた方が変化に富んでいて、いい感じになりそうと想像しています。笑

最後まで読んでくださり、ありがとございます。


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