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「幸せになるには」こいちゃんの読書日記 vol 2

「もっと幸せになりたい!」

そう思う人はきっと多いはず。

国連が2021年度に発表した「世界幸福度ランキング」では、149か国中56位の日本。これだけ経済も豊かで町もきれいで、治安も良い。貧富の格差は広がっているものの世界的に見たらまだ少ないほうなのに、何故なのでしょうか。

そんな問いかけにも答えてくれるのがこの本。

『THE THREE HAPINESS 精神科医が見つけた3つの幸福』横沢紫苑著

世の中に「幸せになるには」に関連する書籍や情報はたくさん溢れていると思います。

この本はよくある著者の経験(主観的)に基づく幸福論ではなく精神医学、脳科学に基づいた「幸せになるための実践的なガイドブック・実用書であるのが特徴です。

私も色々「幸せ」に関連する本を読んできましたが、著者が述べているように、ここまで実践的にそして、科学的、客観的に幸せになるステップが書いてある本はないと思います。納得感があると同時に、私がもともと「幸せ」に関して思っていたこととも近く、かなり共感できる内容でした!

●幸せへの3つのステップ

著者は「幸せ」を感じるときの脳内物質に注目(セロトニン、オキシトシン、ドーパミン)し、その幸福物質を出す条件が「幸せになる方法」だど提唱しています。

幸せになるにはこの3つを「順番に」満たすことが大切で、どれが欠けても、順番が逆になっても幸せを感じることができない、というのがポイントです。

●まずは自分の心と体を大切にすること

例えば、自分の心や体の状態をないがしろにしたり(セロトニン的幸福)、家族との時間がなくすれ違い(オキシトシン的幸福)の毎日ばかりだったりすると、仕事の成功(ドーパミン的幸福)に向けて邁進してもどこかで必ずがたがくる、結果的に幸せになれないというのです。

特に私は子どもを産んでから、自分の心や体の状態が悪いとすべてに影響があることを実感しています。産後直後はまともな睡眠時間もとれず、母乳で自分の栄養も吸い取られ、日々慣れないお世話に明け暮れて、極限状態でした。必要以上に夫に強く当たってしまったり、イライラしたりすることも多く険悪な状況になったこともありました‥

そこを切り抜けても子どもの年齢ごとにまた別の課題や問題が出てくるので、子育てはトライ&エラーの連続。やっぱり自分を保ち、余裕をもたないと、良好な家族関係を築いていけないと思います。

●家族との時間

アメリカ人が無駄な残業をせずに5時に帰り、家族と夕食を毎日とることが当然ということに衝撃を受けた、と著者は言っていました。

日本では男女ともにフルタイムで働くとなると、毎日家族で一緒に夕食をとるのはまだまだ難しい状況ではないでしょうか。

実際に我が家も夫が仕事の時は、朝も夜も時間が合わないので別々です…

帰国子女の夫が住んでいたニュージーランドでも毎日家族そろって夕食を食べることは当たり前でした。また、仕事終わりに会社の同僚や上司と飲みに行くということもなく、家族でゆっくり時間を過ごすのが日常です。日本のような「居酒屋文化」がないというのも大きいようです。

会話をしながら一緒にご飯を食べることは、円滑なコミュニケーションの土台になりますし、何より楽しい時間ですよね。夕食が難しい場合、あえて朝食を家族みんなでとる時間にする家庭もあるそうです。この家族との時間を大切にすることも幸せのステップに必要です。


●食事は「幸せ」を感じる大切なひととき

著者は食事の大切さにもふれていましたが、ただ食べる以上のことが食事にはあると私も思います。

私はこの仕事が終わったら「美味しいものを食べる!」をモチベーションにしていることがあるくらいです(笑)

自分のお腹と相談して「今日のランチはこれ食べよう♪」というのが楽しい時間です。特に子どもを持つようになって、自分の食事の時間に集中できなくなると、仕事の合間にゆっくりあたたかいご飯を食べられる時間は本当に貴重です。

「まぁこれでいいか」と選んだコンビニ弁当を食べると、心まで冷え込み、むなしく感じるのは私だけでしょうか。

●いいこと日記

この本で紹介されている実用法のうち、「よかったこと日記」を続けています。毎日いいことも悪いことも実は半々で、自分がどちらに注目するかでその日の印象が変わってくるのです。

そして意外にちょっとよかったな!と思うことって、意識して思い出さないと忘れがち。気づくと今日の悪かったこと、嫌だったこと、に引っ張られてしまうので、1日の最後によかったことを3つ書き出すというのはいい習慣だなと感じています。

●最後に

幸せは「なる」ものではなく、「感じ、味わう」もので、目指すものではないと思うのです。

ついつい「大きな幸せ」に目が向かいがちになりますが、それは日々の「何気ない幸せ」があってこそ。

波打ち際の海岸で、きれいな貝殻を見つけていくように、自分の心が「ときめく」ものや「いい気持ち」になるものを集めて、自分の心が満たされて、その状態が続いていくこと。

そんな日々の積み重ねが、揺るがない幸福感に繋がっていく気がします。






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