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日々のあれこれ

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日々のあれこれ。にっきのようなもの。
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#創作大賞2024

凹凸のススメ

凹凸のススメ

僕たちが生きる世の中は、「できる、うまくやれる、長けている」というモノサシに目を向けすぎではないだろうか。

小学生の時から、子どもの「できないこと」に対して、大人は厳しい言葉を投げかける。(言葉に出さないまでも態度や表情で。)

「なんでできないんだ」とか「そんなんじゃ大人になって困るのはあなただよ」とか「あの子はうまくできているよ」とか、至極それっぽい理由で子どもの短所(できないこと)ばかりに

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幸せを呼ぶ四つ葉のクローバー

幸せを呼ぶ四つ葉のクローバー

小さいころ、名作野球漫画「タッチ」に憧れていた。

達也と和也と陽子が出てくるあれだ。

憧れていた理由は弟が果たせなかった志を兄が果たすストーリーがかっこよかったからだ。

小さいころ、僕は母によくこんな話をしていた。

「なんでもない普通の僕らだけど、兄弟の誰かが大病を患うようなストーリーがあったら面白い人生になるかもしれないね。」

そのたびに「縁起でもないことを言うのはやめなさい」と母は叱

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運を引き寄せる人の話

運を引き寄せる人の話

運が良いと言われている人に出会うことがあります。

「あの人は本当に恵まれているよね。」「あの人は運が良くていいね」なんて言われたりしている人です。

とかく、そういう方は上機嫌でいるような気がします。

自分が人生で出会った中で3本の指に入るほどの強運の持ち主、私の母、A美に聞いた運を引き寄せる話をシェアしたいと思います。

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花束

花束

生きるって、とっても不思議なことですよね。

生きることを何かに例えるとあなたなら、何に例えますか?

ジョブズは点と点(有名なスピーチありますね。)だったり。

パズルのピースを集めることと考えている人もいます。

僕は花束を創っていく過程が「生きる」ということなのかなと考えています。

花束って、お花が何本も束になって出来ています。一本一本もそれぞれ美しいですが、それらが一つになることでその美

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僕らのいる「世界」はひとつではない

僕らのいる「世界」はひとつではない

100年ほど前に、ユクスキュルさん(生物学者でしたっけ?)は言いました。

「生物の全ては独自の感覚器官をもっていて、たとえ同じ環境にいたとしても、その環境を全く異なる像・状況として知覚している。個別の生物が個別に認識しているそれぞれの世界の像を❛環世界❜とよぶ」

これは人間にも当てはまる。

ある一つに出来事がある。例えば、大学受験に落ちた。

Aさんは大学受験に落ちたことに対して、「一年間勉

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ひとりめ。私たちは知らないうちに誰かを救っている

ひとりめ。私たちは知らないうちに誰かを救っている

土屋緑音(24歳)カフェ店員

この春、新卒で入社した会社を退職した。

広島という遥か遠くの地からIターンした私を快く受け入れてくれたこの会社には大変深く感謝している。

なぜ、そんな会社をやめたのか、それは夫の仕事の転勤である。

私の夫は何を考えているのかわからないことで昔から有名であった。

突拍子もなく、突然とりつかれたように何かを始めて、周りを振り回す。

今回で振り回されるのも3万と

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ふたりめ。私たちは知らないうちに誰かを救っている

ふたりめ。私たちは知らないうちに誰かを救っている

福徳緑音(25歳)市役所職員

突然、幼馴染からlineがきた。

幼馴染と言っても、お互い友達とは思っていない。小学生の時にたまたま転校した学校に彼はいた。(そして、彼の兄とは縦割り班が一緒だった。)

中学まで同じ学校であったし、高校も隣。挙句の果てには大学まで一緒な幼馴染だ。(大学が同じと言っても彼は浪人をしたので、後輩である。何度もいうが全く仲良くない。また、どんな偶然か彼の妻と私は同名で

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さんにんめ。私たちはしらないうちに誰かを救っている。

さんにんめ。私たちはしらないうちに誰かを救っている。

土屋大吉(29歳)工場責任者

朝起きると、久しぶりに兄弟のグループlineが動いていた。弟からだ。(グループ名は株式会社キョーダイである。)

「兄ちゃん、お酒好きだったよね?スナックしようよ。」

またいつもの弟のほら吹きが始まった。

めんどくさいから、とりあえず、当たりさわりのない返事をしておこう。(真ん中の弟はめんどくさいから既読すらつけていない。)

「ええやん。社長よろしくお願いしま

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よにん、ごにんめ。私たちは知らないうちに誰かを救っている。

よにん、ごにんめ。私たちは知らないうちに誰かを救っている。

よにん、ごにんめ

土屋明子・善太夫妻

「弟が駅前でスナックをするらしいから、応援してあげよう」

朝起きると、唯一同居している長男大吉が理解できない一言を発した。

息子は三人いるが、大吉が言っている弟というのは、間違いなく三男のことであろう。

思えば、三男は生まれた瞬間から突拍子がなかった。

生まれるときも、陣痛が始まるでもなく、なんの前触れもなく突然生まれた。

目を離せば、手に靴をは

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さいご。わたしたちは知らないうちに誰かを救っている⑤

さいご。わたしたちは知らないうちに誰かを救っている⑤

土屋肇 教員(25歳)

物心がついたときから、世界に違和感に近いものを感じていた。

子どもも大人も自分自身を窮屈な枠に当てはめて、日々を苦しみながら生きているのではないか。

3歳、世界の広さをこの手でこの目でこの耳で確認したくて、手に靴をはめて、世界と言う大海に踏み出す決断をした。(出航して、5分で捕らえられたが。)

7歳、小学校に転校生がやってきた。都会から来たという彼女は、登校してから

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