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お金のかからないサービスについて

それは銀座の街での「お礼文化」。
もちろん来店時は当たり前ですが
次の日に「昨晩はありがとうございました」の
連絡をするのは当たり前なのです
次の日の昼間に連絡をいれるように
徹底的に教育されます
これはきっと夜の街でなくとも
社会人として一緒かと思います

なくてもいいけど
あったほうがよい
特に「商売」をしているなら尚更で
お金のかからないサービス
がどこまでできるかが鍵だと思っている

お見送りの時に
見えなくなるまでお見送りをする
などもお金のかからないサービスだと思う
常連のお客様に
「いらっしゃいませ」の代わりに
「おかえりなさい」と自然と言えるのも
お金のかからないサービスだと思う
このお金のかからないサービスが
出来るかできないかで
お店の質が変わるのだ
特に銀座の街は
飲食店も水商売も安い値段ではない
お金持ちなんだから払えるでしょう?は
銀座の街が陥る傲慢さである
逆に過剰サービスと思われてしまうものは
実はお客様のことを
全く思っておらず提供側の自己満足サービス
の結果なので
少しまた話が違ってくるのだが
たとえば、一流店だと(ホテルもそう)
お客様同士が話している時には
絶対に話しかけてこない
その間を読んでタイミングよく話しかけて来る

お客に対し積極的な割には「確認作業」のみの
問いかけになると
それは過剰サービスとなり
鬱陶しいだけの店になる
サービスは大事なポイントを
確実に押さえないと全く意味がないものに
姿を変えてしまうのだ

銀座の街は基本的に「紹介制」である
飲食店でも「紹介」のお客様は多い
紹介したお客様が後日来てくださったら
紹介してくださったお客様にも
必ずお礼の連絡をいれる
休みの日にお付き合いしてくれたお客様には
「時間」を使ってくださったという
「お礼」を
簡単なことなはずだができない人が多いのだ
私がどうして銀座でママになれたかというと
意外と当たり前の作業ができない人が多い中
こういう事を確実にしていたからである
私より綺麗で話し上手でお酒も強い
全国から猛者しか集まらないこの街で
東大生や野球選手よりも
数の少ないママになれたのだ
もし「銀座飲食店マニュアル」なるものが
あったなら
だた愚直に忠実に実践していたからに尽きる
そのサービス業としての大事なポイントは
本当に大事なことなので
ひとつでも忘れたりすると
「ワンミス命取り」という事になるのです
そもそも「忘れる」なんてことは
あってはならないレベルの事なので
徹底的に叩き込まれるのだ

私はありがたいことに引退してからも
ご贔屓のお客様たちに誘われて
お食事や接待の場に呼ばれることが今でもある
その時に
「お礼」がこないお店などは
黙って2度と行かないようになる
なぜなら基本ができているお店が
ちゃんと他にあるからだ
質も楽しさも一緒だとするならば
最後に残るのはサービスの徹底だと思う

今日なんでこの記事を書いたかというと
残念なお店が増えたなと思う次第である
辞めて一般人となってから余計に感じる
他の街では要らないことも
銀座の街には必要だったりする
それが銀座なのである
逆を言うならば他の街でこのレベルの
サービスが出来ていれば
それはかなり「素晴らしい店」となる
(銀座では当たり前)

「見返りを持たない意識の高さ」
客側の必要なスキルで
提供側は「ワンミス命取り」を避けるという
この相互バランスが大事なのである

もしサービス業で少しでも
高みを目指したいお店があるならば
この「お金のかからないサービス」
について考察し
今日にでも始められたなら
半年後にはいいお店になること
間違いなしなのである

下記の記事ももう少し詳しく書き直したいが
ベクトルが違うのでこのまま載せます

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