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犬の描写が美しい/『プー』ナショナル・ストーリー・プロジェクトより

こんにちは!
此島このもです。

アメリカの作家ポール・オースターが、一般の人々から実話を集めてまとめた『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』。この本には感動的な話や学びのある話がたくさん詰まっています。

以前も紹介したことがある↓のですが、今回も「動物」の章から私の好きな話を紹介いたします。


パトリシア・L・ランバート『プー』

『プー』は3ページのごく短い物語です。
1970年代にアメリカでヒッピーとして生活していた筆者が当時の生活を振り返って書いたもので、彼女は主に飼い犬について書いています。

ヒッピーとして筆者がどのように生活していたのかももちろん興味深いですが、私は何度読んでも美しい飼い犬の描写に心を打たれます。
飼い犬の名前はプー。白のジャーマンシェパードだそうです。

満月に照らされた寒い晩、私は川べりのプーに食料を届けた。それ以後毎晩、私は犬の一家を訪ねていった。私が行くと、プーが威風堂々、白い狼のように歩み出てくる。そのうしろから、月光のなかを流れるようにして、柳の根っこに時おりつまずきながら、十三匹の可愛い、たくましい仔犬たちがやって来た。

私はこの文章から、犬への強い愛を感じるんです。

筆者は犬の野生味を愛していたんだと思います。
狼のような犬。そして可愛いだけではなくたくましくもある仔犬たち。


この文章を読むと胸がいっぱいになります。
私も猫のワイルドなところが好きだからです。

この時期、来年のカレンダーなどを色々なところで見られると思います。

そこに必ず(たぶん)あるのが可愛い犬猫のカレンダー。きゅるるん🥺と大きなお目々のふわふわ仔猫や仔犬がカレンダーになっています。

でも私の好みはワイルドな猫。

例えば爪や牙が見えていたりするとキュンとするわけです。きゅるんなまんまるお目々よりもじとっと目つきの悪いにらむような顔の方が可愛いし、座っている姿より跳び上がった姿の方がかっこいい。


そういうわけでここのスマホバッグも愛用しております。般若みたいな顔つきであくびする猫ちゃん可愛いよぉ😭

我が家の猫たゃんはかつて事故に遭った後遺症で高く跳べません。ですので猫たゃんに野生味を感じることはあまりないのですが、それでも遊んでいるときなどはものすごい姿勢で跳び上がりキュンとさせてくれます。


ただ、野生味を愛していると言っても忘れてはいけないのが交通事故のリスクや近隣住民への迷惑ですよね。

猫を外で飼うと交通事故などで失ってしまうリスクがある他、糞などの迷惑を周囲にかけてしまうことになります。

犬もリードをつけず散歩していた結果交通事故に……ですとか、他人に怪我をさせてしまうケースも聞きます。

強い愛のある『プー』の結末も非常に悲しいものです。


猫の野生味は家の中で、犬ならリードをつけて人間の管理下に置いた状態で楽しみましょうね😿

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