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ネット不器用


私は日本が好きだ。

治安が良いし、潔癖症が入っている私からすると
衛生面から見てもこの上なく有難い清潔さだ。

何より、私は日本語しか話せない。
英語は昔から苦手で
英語の勉強をなるべくしなくても良いように
日本文学の専攻へ入ったと言っても過言では無いし、
日本を飛び出す予定も無いので
外国について特別学ぶ機会も無いまま大人になった。

だけど、最近
というか今年に入って、
『日本大好き!一生国内旅行しかしない!』
と思っていた私に変化が訪れた。

理由は明白である。
ネットで飛び交う日本語のせいである。
率直に言うと、最近嫌気が差してきた。
俗にいう『SNS疲れ』とも言うかな。

最近のSNSは、表現の自由がだんだんと縛られているように思う。
それは国の取締る憲法やルールではなくて、
紛れもなく国民が作り上げた風潮だ。

私自身、記事を書いている時も
毎回『炎上』という言葉が頭を過ぎる。

noteはまだ、比較的優しい世界ではあるので
私も意を決して強めの主張を書いたりするが、
他のSNSでは「否定」や「否定の否定」という
負の連鎖を嫌でも目に入れてしまう。

それは明らかにコミュニケーションの気軽さを
言及し続けた結果であって、
誹謗や中傷が本人に届いてしまう社会問題にも今、
まさに結びついている。

そうやって、何気なく呟いたことが
第三者に否定されてしまうのは
表現する側としてはとても怖い。
(勿論、ハナから意見を求めている場合は別である)

mixiやモバゲー全盛期には、
赤の他人が叩いて傷つけることなくて無かったのに。

私はリスクヘッジによる情報過多が苦手だ。
簡単に例を述べると

『イラストには省いていますが、ちゃんとマスクをつけています』
『破損した場合、使用は中止してください』

みたいなやつ。

これらには全て、予期せぬクレームが入って
再度そんな面倒なクレームを入れさせない為に書き加えたのが見て取れる。
かくいう私も常にリスクヘッジを
視野に入れて記事を書いてしまう小心者である。
表現は今、本当に自由なのか。


それから最近よく目に止まるのが
情報の取り合い。

パパラッチ系の芸能雑誌なんてそれが如実に現れているが、
予想や噂を記事にするものだから、
すぐに情報が錯綜する。
最近は政治や医療の話だって虚実混ざって届くので、
最早便利だったはずのSNSで、何を信じれば良いのか分からない。
テレビや新聞だって、本当に事実を述べているのか、
疑心暗鬼になってしまう自分がいる。

騙し合い、疑い合いである。

情報を入手する手段が増えてきた弊害でもあるだろう。
紙媒体しか無かった時は、それを信じる以外方法はなかったのである。
逆に言えば、政府が嘘をついていようと、
それは国民に知られることなく事実となっていたわけだ。


毎回、取捨選択を迫られるのがしんどい。
器用な人はそういうのを簡単にやってしまうのだろうけど、
情報社会に、私は殆嫌気が差している。
日本が一番住みやすいと思っていた私は
動物園の檻にいるライオンなのか、
籠に入った鳥なのか。

勿論外国だって似たようなものかもしれないけれど、
今までの経験値ではあまりにも薄っぺらく、
比較することができないでいる。
私は未だ、国民性という着ぐるみの中身を見ることが出来ない
希望を抱いた少女のままでいる。

だから、結論も薄っぺらくて申し訳ない。
今後少しずつ自分なりの答えが出せれば良いなと思う。

この世界の気分転換に、
英語でも勉強し始めようかしら。



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