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ダサ坊isスーパーヒーロー

幼少期、『エンタの神様』の放送日だけは夜更かしが許されていた。
胃腸炎で寝込んでいた時、唯一見れた番組が『笑いの金メダル』だった。

これ程までにお笑いに寛容な家庭で育った私が10年応援している芸人がいる。
それがGAGだ。

GAGは昨年までキングオブコントに4回連続決勝進出していて、
ファン以外の誰が見ても『実力派』トリオである。
ネタが面白い。
トークが面白い。
これだけで充分、自信を持って推せる芸人だが、
GAGはそれだけで無く、噛めば噛むほど深みがある。

25歳の私にとって、この10年はとても大きくて、
GAG無しに私の人生を語れないと言っても過言では無い。

10年同じ人を好きって、凄いと思う人もいるだろう。
私も思っている。
10年前といえば私はお笑いに狂っていて(これ以上に良い表現がない程狂っていた)
数々の芸人を追いかけ淘汰し、当時若手と言われていた大阪よしもと芸人の中で、今でも同じ温度で好きだと言えるのがGAGだけだからだ。


GAGを知った時、彼らはまだ改名するずっと前で
『GAG少年楽団』というトリオだった。
3人の特徴を簡潔に表すと、こんな感じ。

・MCが上手くて、最近はスタイリッシュになったことで絶対に人気が爆上がりすると(私が)予想している宮戸さん。
・アメトーークの気にしすぎ芸人に出るほど繊細で、センス抜群な福井さん(根っからのコント師)
・舞台の仕事が最も輝いている気がする、面白いに貪欲な万年明るい坂本さん。

大宮セブンのメンバーで、全員少しずつ変である。



当時3人は難波周辺で聴けるローカルラジオをやっていて、
私はそのラジオ番組で彼らを知った。

結成して3、4年目だったんじゃ無いかと思う。
私はまだネタもロクに見たことが無かったのに、
ラジオのトーク力だけで、すっかり魅了された。
3、4年って、かなり若い。
それなのにみんな、相方を貶すでもなく勢いでもなく、
エピソードトークをしっかりこなして笑いをとっていたのだ。
これを実力と言わずして、なんと言おう。

中学生だった私はギリギリ届かない程度の弱い電波を探して部屋中駆け巡り、
耳を澄まして毎週ラジオを聴いていたのを覚えている。
高校は、お笑いライブに通う為に部活に入るのを辞めた。
ライブに通い続けられたのはそのお陰で、後悔は全くしていない。

トークの面白さは更に磨きが掛かっているので、早く2時間枠のラジオ番組が始まって欲しい


大阪時代のGAGを正直に語ると、若い子が沢山集まる劇場の中で、
GAGのファンは比較的年齢層が高く、男性ファンも多かった印象だ。
今でこそ思うがその空気感は大阪の若手芸人には珍しかったと思う。
キャピキャピしていなかった。
アイドルキャラで構成されるライブに呼ばれることは無かった。
私はそういった部分が堪らなく好きだった。


先述した『噛めば噛むほど』の部分については、
彼らが「迷走期」と呼ぶ悩ましい時期を含め、
ブランディングの上手さが魅力的だ。

大阪にいた頃、宮戸さんは絶対的なMCで、ツッコミのポジションを陣取っていた。
当時ネタを見ていても何ら違和感は無かったのだが、常にネタを書いている福井さんには、既に何歩も先の未来が見えていたのだろう。
3人は東京へ上京し、宮戸さんをボケに変える大勝負に出た。
宮戸さんは、ツッコミに憧れてNSCに入ったのだから、
ボケに変わるまでの数年間、かなりの葛藤があったに違いない。
ファンには見えない努力があって、今のGAGになった。
ドキュメンタリーで特集してくれ。

ネタの面白さを言葉で語るのは難しいが、GAGのネタには人間性がある。
人のドラマだったり生きづらい部分だったりを『ダサ坊』というキーワードで笑いにしていて、これまた勢いでは無く真っ向から笑わせてくれているところが好きだ。
単独ライブに行った時には、良い芝居を一本丸々見終わったような充実感も覚える。

誰も傷付かないコント、という言葉をよく聴くけれど、それはGAGが出す味である。
M1、1回戦のネタ。こちらもGAGの優しいダサ坊感が出ていてめちゃくちゃ面白い。

ちなみに余談だが、最近までSNSが一番疎かったのでは無いかと思う福井さんがYouTubeを頑張っていることも愛おしい。

メガネ、ヒゲ、ロンゲ。
現在、彼らは3人を総称して『ダサ坊』というキャラクターを作り上げた。
この頃からSNSで、GAGの名前をよく見るようになった気がする。

一時期は宮戸さんばかりがテレビに出ていた印象だが、
最近は福井さんだったり、3人で出る機会も増えてきた。
私はただ3人が楽しく仕事をしているだけで充分なので、
テレビに限らず、どのジャンルのメディアに出るかなどは気にしていない。
解散が視野に入るくらい悩んでいた時期、3人は苦しそうだったからだ。
生意気なことを言うけれど、それでも乗り越えて今楽しそうに仕事をしているのを見ると、3人には感謝しかない。
ファンが一番望んでいることは、楽しそうに仕事をすることだと思っている。
これは私1人の意見だけど。

GAGは今年、キングオブコントの決勝に進むことが出来なかった。
SNSにはGAGが決勝に進めなかったことを残念がっている人は沢山いて、応援している人の数が形として見えた気がする。
3人は来年を見据えて輝いていた。
その3人の様子を見て、私はまたありがとうと思った。

3人の中には結婚をした人もいるし、ラジオで30歳になったと話していた福井さんは、もう40歳を迎えている。
それは私が中学生から、社会人になる間に起こった事実である。

GAGだけに限ったことではなくて、
好きになった芸能人や友人も恋人も、
とにかく好きであり続けるということは、人生を見守るということなのだろう。

私はこれからもずっと、GAGを推し続けたい。



GAGオンラインサロン『ダサ坊のヤサ』
サロン内でしか見られない動画や3人の日記・ラジオが見聞き出来るほか、限定グッズが販売されたり、会員だけのライブが行われたりする。
とにかくおススメ。オススメでしかない。

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