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オススメどころの騒ぎじゃない

みなさん、Toon Blastというスマホゲームはご存知だろうか。
私のスマホの中で今も尚眠っているゲームである。

眠っている、というと飽きたのだろうとか、面白くなかったのだろうと連想するかもしれない。
そうではなく、このゲームを始めると時間が秒で溶けてしまい、恐ろしすぎて触るのをやめたのだ。
封印された、に近いだろう。
これはある種、怖い話だ。今も目を覚ます時を静かに待っているようである。


いや、めちゃくちゃ目覚ましとるわ

こんな話しておいてなんだが、私はスマホゲームにハマらない方である。

たまに「お、面白いな」と思って始めても、数日後急に飽きてやめてしまう。
大家さんになってひたすら部屋を貸しまくるゲームとかも結構ハマったが、急に冷めて消した。今やってるならまだしも、消してしまったのでゲームの名前は伏せる。

そんなパターンが多かったので、このゲームだって軽い気持ちで始めた。

このゲーム、なんでだよって感じなのだが広告の時に出てくる映像と実際のゲームが全然違う。
広告は「くまさんを救出しよう」みたいなスタンスの映像が流れるのだが、ただのパズルゲームである。
外国っぽいというか、普通に怪しい。
なんとなくゲームをクリアすれば広告みたいなゲームに繋がっていくのかと思ったが、私の見解によると、違う。

Toon Blastは滅茶苦茶シンプルなパズルゲームである。
基本は隣り合った同じ色のブロックを消していくのだが、ブロックが何個も隣同士になるとアイテムに変わって、周りを一気に消したり縦や横の軸を一気に消したりも出来る。
クリアするにつれて、「氷漬けになっているペンギンを助けてあげ」たり、風船を消したりなどのミッションが増えていく。根本は変わらない。

こんなシンプルなゲームに、私はハマってしまった。
否、シンプル故に飽きなかったのだ。

例えばRPGなんかでよくあるギルドとかチーム編成とか、そういうややこしいのがあったら真っ先に面倒くさくなるタイプである。
このゲームはチームに入るが個人戦で、ランキングを競ってゲーム内の報酬を得たりする。
ここがミソで、このゲーム無課金でも頑張れば全然勝てる。

時間=報酬のゲームだ。頑張れば頑張るほど答えになる。
これは恐ろしい、ギャンブルじゃなくて良かった。

もう一点、このゲームには飽きが来ない最大の理由がある。
普通クリアするにつれてゲームの難易度が上がり、どこかで行き詰まるものだが
Toon Blastは違う。ちょっと頑張れば次に進める、くらいの難易度がずーっと続く。
これも恐ろしい。
しかもしかも、ライフが割と簡単に稼げてしまうので「あ、もう今日は出来ないな、終わろう」が難しいのだ。
例えばお風呂が沸くまでの30分やろうとしても、その間に「30分ライフ無限!」みたいな報酬を獲得してしまい、その30分が勿体無くて辞められなくなってしまう。
あまりにライフをくれるので「知らない間に課金してしまったのでは・・・?」と不安になるくらいだった。
これがミッションになると1時間とか貰えてしまうのだ。しかもやればやるほどランキングが上がり、一位の報酬が近づく。
今思い出しても恐ろしい。このゲームがあれば、お店の行列なんて無限に並べた。私はスマホ中毒ではなくToon Blast中毒になりかけていたのだと思う。

腱鞘炎になった。
それでも辞められなかった。
いよいよやばいよ、と心では思っていたけれど、隙があれば開いてしまった。
ステージ1288まで進んだ。
幸い、ゲームに禁断症状は無かったので、抜け出すのは一瞬だった。

解決するのは時間である。
あるとき忙しくて2日ほどやる時間がなかった時があった。
この「ちょっと間が空いた」お陰で私は我に返ることができたのだ。

あの時間、マジでなんだったん??
もう、このゲームを開いてはいけない…恐ろしいことになる。

封印しようと心に決めた瞬間だった。

今もToon Blastは私のスマホで眠っている。
いつか目を覚ましそうで怖い。
だけどアプリを消してしまったら、溶けていったあの時間が無かったことになるのが恐ろしく、私は今もアプリを消せないでいる。

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