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22-2 梅すだれ 肥後の国

干物屋へは毎日たくさんの干物が集まってくる。漁師たちが有明海で獲った魚を売りに来るのだ。番頭がその魚の数を数えたり目方を量ったりして買い取ると、残りの使用人たちが魚の腹を切って開く。その開いた魚を糸で結わえて竿へ干すのを庄衛門は手伝っていた。しかし生来の不器用から結わえるはずの魚のしっぽをちぎってしまう。そうすると庄衛門はめげることなくその魚の目玉をくりぬいて紐を通して干すのだった。

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