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【スピ雑談】天体重視の占星術ってどうかな?という話。ホロスコープの鑑定

 占星学(占星術、ホロスコープを用いる星占い)系の雑談。


 私は過去に「天体の配置と人間が関係するなんて、ロマンチックだなぁ」と思って占星学に興味を持ったことがあります。知識のありそうな人に鑑定してもらったことがあります。

しかし今では、オカルトのエンターテインメントにすぎないと思うようになってます。


 それでもちょっと妄想を。


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印象的な鑑定

 過去に何人かの占星術の知識のありそうな人に出会って、鑑定してもらったことがあります。
その中で最も印象的だったのは、『【星占い】しょせんは俗物、占星学的にも俗物』のnoteで触れた人です。

なぜ印象的に思ったかというと、その人の鑑定で言われたことの中に、以前から自分自身で明確に感じていたことがあったからです。


・鑑定法

 この人に鑑定をしてもらった時は、占星術に関して私自身の知識はほとんどありませんでした。
ホロスコープのどっちが東で西なのかも知らなかったし、「アセンダント」「アスペクト」という言葉の意味すらも知りませんでした。

なので、まともな質問ができなかったし、占星術用語での説明についても、あんまり記憶に残ってません。

各天体のアスペクト、影響力、月とか、ラーフ(ドラゴンヘッド)、ケートゥ(ドラゴンテイル)などに関しての鑑定説明もされたはずですが、ほとんど覚えてません。残念。(_ _||||)


 しかし、この人の用いた占星術は、西洋占星術とインド占星術と西洋のスピリチュアル思想を混ぜた独自の占星術だったようです。

インド占星術は凄いということで尊重していたような気もしますが、天王星や海王星についての言及もあったので、現代的な独自の占星術の技法だったのでしょう。

サイン(星座、黄道十二宮)やハウス(十二室)は重視しなかったように思います。
東の地平線を上昇する星(アセンダント/ASC/AC)などをみて、影響力の強い星を割り出して、それを重視して、あとはアスペクトを気にしていたようです。

天体重視の鑑定方法のようでした。


 私は以前から牡牛座の人はこういう性格、天秤座は、、、、といった星座占いみたいなのはバカらしいと思っていたので、そういったのではない鑑定法は印象に残り、自分自身でも、占星学について調べてみようかなという意欲も刺激されました。


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【鑑定の基本】ホロスコープ ―― 上昇宮(アセンダント)、太陽星座、月星座

 占星術には西洋占星術、インド占星術が大きな分類としてあって、さらにいろんな流派、考えがあるようです。
西洋占星術でも、セレスやキロンといった小惑星を取り入れたホロスコープがあったり、輪廻転生やカルマ論の影響を受けたものもあるようです。

インド占星術でも天王星や海王星を取り入れたものも出てきているようです。


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 ある基本的な考え方によると、個人の性格などを鑑定するのに、まずはホロスコープの3つを重視するとされます。

・黄道十二宮(十二星座)の内の上昇宮(アセンダント)

・太陽が滞在する星座(太陽星座 / サン・サイン

・月が滞在する星座(月星座 / ムーン・サイン


 占星術を深く学んでない私が言うのもなんですが、これらは私は、全く信用できませんでした。
過去に学んでみようとした時に、この初歩的な段階で「バカらしい」と思ってやめました。

簡単な占星術本でも読んで、やってみるとすぐに分かるのですが、上の3つだけでも、かなりの解釈の情報・幅があって、なんとでも解釈できて、後付け解釈のバーナム効果のオンパレードです。


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 あるとき西洋占星術の解説本で、ホロスコープの解釈例として「太陽がこの星座にあって、月がこの星座だから、この人は、冷静なタイプであり調和を重んじて行動するが、自分の欲求にストレートに行動して失敗することもある」みたいな文章を読んだ時には、さすがに「いい加減にしろよ」と思いました。
 バーナム効果を説明する例文として うってつけの文章です。自分でそんな文章を書いていておかしいと思わないのでしょうか?


 上昇宮(アセンダント)が身体的特徴を示すという考え方があるので、個人的に、出生時刻の分かる人のを教えてもらって調べてみたこともあるのですが、ハズレることが多いと感じました。


 さらにこの基本的な3つに、十二星座の男女(陰陽/内向・外向)の二区分、質による三区分、四エレメント区分があって、支配星あって、さらにハウス(十二室)があり、天体の特徴があり、アスペクトがあり、、、、、です。
情報・幅がありすぎて、なんとでも解釈できます。


「有名人のホロスコープ鑑定」などを見ても、「有名人のイメージに沿った後付け解釈のポエム」だらけに私には思えます。
同じ有名人のホロスコープ鑑定でも、その有名人に対する鑑定者の抱くイメージに沿ったもののためか、解釈も違ったりします。

 有名人の出生時刻に関する情報の入手先が違うのか、同じ有名人でもホロスコープが違っていることもあります。
そもそも正確な出生時刻が分からなくてもホロスコープを作っていることが多いです。

そんな感じでそれらしくホロスコープ鑑定していて、星座は~、アスペクトは~、結婚相手やコンビとの相性は~、活躍していた時期やトラブルに見舞われた時期のトランジットは~などと言いたい放題です。

ポエムです。

「やってらんねぇ」となります。


まぁ、私に素質と学び続けようとする地道な努力が、まったくなかっただけかもしれませんが。


天体を重視する占星術

 占星術は「後付け解釈・バーナム効果」だというのが私の印象です、
しかし、ロマンチックな妄想に過ぎませんが、上述の個人的な鑑定の体験から、天体を重視するものはどうなんだろうと思うことがあります。
上述の鑑定の人のみたいにです。
 個々人の影響の強い星を特定して、それを中心にして解釈するというやり方です。


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・まずは東の地平線付近(アセンダント/ASC/AC)の星があればそれが真っ先に重視されるのではないでしょうか。

・そして南中点(ミディアムコエリ/MC)付近の星。

・さらにASCからMCへ移動中の天体。

・他にはインド占星術には、星の影響力の強弱を細かく計算する技法がいくつかあるようです。



 これらによって主要な星を見つけて、その主要な星を解釈の中心として、アスペクトなどを組み合わせるというものです。


 以前に、「普通に会話して意思疎通をすればいいだけなのに、なんでこの人は誰と話してもすぐに喧嘩腰になって、論争になるんだろう?」「交渉事では、いつも押しが強い」「そんなにすぐにカッとなって疲れないの?」と思っていて、「この人は火星が強いんだろうな」と感じていた人が実際に、ホロスコープでは火星がASCからMCへ上昇していたみたいなことがあったし、

「この人は際だって頭がいいし、数字に強いし、整理整頓好きだから水星なんだろうな」と感じていた人が実際に、水星が上昇していた、のようなことがありました。

「サイン、ハウスより天体そのものを重視して見れば、なにかがあるんじゃね?」と感じたことはありました。

ただ、ASCからMCにかけて天体が存在しなかったり、逆に集中していたホロスコープがあり、私は天体の影響力の強弱を細かく調べる方法を知らないので、どの星に注目すべきか、よく分かんないというのもありました。


 サイン、ハウスに関しては「??」なのですが、星の影響力を解釈する補助、影響力の表現の考察として、また、惑星の品位(影響力の高揚、減衰、、など)や、ヨーガ(コンビネーション)に関して意味があるのかもしれません。


 以上のような天体重視のやり方だと、「運命論を意識してしまうほどの、恐るべき的中率を誇る」などと宣伝されるインド占星術(ジョーティッシュ、ヴェーダ占星術)のように細かく鑑定することは全くできません。

( 実際にはそんな宣伝文句のような凄いものばかりではなくて、「本場インドまで行って高名な占星術師に鑑定してもらったけど、当たってるかは微妙」といった声もけっこうあるのですが )


 しかし大雑把でいいんじゃないかなとも思います。
大雑把に個人の傾向を知って、長所・短所を知ることができたら、あとは「意志」と「賢明な選択の心がけ」と「精進」(と「善良さ」)によって人生を切り開いていってくださいみたいな感じです。

 この「善良さ」については、
特にインド占星術では輪廻転生やカルマ、霊的成長の思想が受け入れられていて、善い行いをして善徳を積むことによって、悪いカルマの影響力を弱めたり幸運を招いたりできるとする思想があります。

関連note:占星術(星占い)について。運命論?バーナム効果? >> 占星学による「運命論」に対して


以上いろいろと述べてきましたが、それでも、占星術を真面目に学ぼうという意欲は、今のところは、私には湧いてきませんが。


最後にちょっといじわるw # おもしろネタ


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・精神世界に変人奇人が多いことの占星学的理由?

 本格的なホロスコープの解釈は、とても複雑で難しいです。

 入門的な説明だと、たとえばラーフ、ケートゥ(ドラゴンヘッド、ドラゴンテイル)や、惑星の品位で「高揚」やそれに準ずるものではないもの、つまり「減衰」などの影響は、どちらかというとネガティブなものとされます。

しかしこれも他の状況次第や「価値観」次第で単純ではないようです。

たとえば火星の品位は減衰が吉となることがあったりします。

金星についても、その影響力が弱まるのは良くないと説明されることがありますが、しかしこの弱まりは感覚的・物質的な欲望の制御の能力を示して、精神的・霊的な修行の素質適性を示すことがあるようです。

水星についてもこれは知的能力、知性、言語的コミュニケーション能力を示すので、影響力が弱まるのは不利と説明されることがあります。

しかしこの水星の弱まりも、むしろ、優れた霊感・直感力、霊的な素質・傾向、深い精神的な理解力、占星術師の素質、、などを示すことがあるようです。

特にインド占星術では「グルの星」とされる木星のポジティブな影響があると、そう解釈されることがあるようです。


 つまり、まぁ、逆を言えば精神世界の人たちは、ひょっとすると、ケートゥの影響が強かったり、水星や金星の影響が弱まっている人も多いのかもしれません。
なので、精神世界には変人や陰謀論者自然派狂いが多いのかもしれませんね。



・実は星座が違います、、、

 最後にこのことに触れるのは嫌らしいというか、意地悪というか、、、まぁ、実は、西洋占星術においては、「歳差運動」によって、星座にズレが生じているんです。


 詳しくはググって調べてほしいのですが、大昔と比べて、黄道十二宮の第1番目の牡羊座の始まるとする春分点が、実際にはズレているためです(現在の春分点は魚座)。
これは懐疑系の人たちがツッコミまくっていることです。
西洋占星術の本にも書いてあることではあります。

参考:


歳差によるズレを修正した西洋占星術も現代にはあると聞いたことがあるのですが、私は詳しくは知らないです。

ちなみにインド占星術では、西洋占星術の春分点を牡羊座0度に固定する方式とは 違った方式が採用されています。


 さてそうなるとどういうことになるでしょうか?
たとえばこんなことが生じます。

伝統的な西洋占星術で、乙女座とされた人は、実は獅子座だったということがあります。笑
乙女座と獅子座です。笑

乙女座はギリシャの正義の女神アストライアー、もしくは、収穫の女神デメテルの星座です。
奉仕、援助、母性、勤労などの象徴です。
支配星が水星の乙女座の性格は、緻密だったり、高い実務能力、完璧主義、勤勉、批判精神などで「十二星座の小姑」とも言われています。

それが太陽を支配星とし、王者王権の象徴である獅子座になるんです。笑

全然違うぅ。。。┐(´д`)┌

また獅子座の人が、実際は蟹座になったりします。これも全然違うぅ。。。


 昔ながらの星座区分は、占星術においては今日でもそのまま有効なんだ、という主張もありますが、これはどうでしょうか?
占星術の起源として有力なのは、古代バビロニアと言われています。
それから、古代のギリシャやエジプト、ペルシアなどの地域に伝わっていき発展していったとされています。

そういった人たちは実際の空を見て、星座を見て、考えだしてきたわけです。
そして実際のそれが、歳差によって違っているわけですから、ズレたままはまずいんじゃない?と感じる人は多いでしょう。

(ちなみに、出生時のアセンダントの星座/上昇宮ではなくて、太陽星座についてですが、
太陽星座が射手座とする場合は、夜空に射手座があるのではなくて、実際の星座だと射手座と共に太陽が東の地平線をのぼっていくので、射手座の星じたいは見えなくなることになります)

面白い記事:


 しかし、弁護のしようもあるかもしれません。
古代の人たちは、その地域での季節の移り変わりを星座に象徴として託したということもあるとされます。
獅子座は真夏の太陽、暑さとか、乙女座は収穫の女神デメテルで、秋の収穫期の訪れ、、、、などなどです。

こういった地球上での季節の移り変わりによる「地」の変化、「地」の要素を根拠にして、屁理屈をこねくり回せば、まぁ、なんとか西洋占星術の伝統的な星座区分を弁護しようがあるのかもしれません。