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女の敵は女⇒自立した女性に敵なし|ディズニープリンセスの変遷

「女の敵は女」・・・誰しも一度は耳にした事があるのではないだろうか。
そして、「確かに」と思い当たる事があったりする。

■女の敵は女|王子様との結婚を夢見る、ひと昔前のディズニープリンセス

私の幼少期の絵本による女性像は、ディズニープリンセスである。改めて物語を見直すに、物語の3大登場人物は以下である。

「心優しい美しい女の子」「嫉妬する女」「王子様(ヒーロー)」

  • 白雪姫
    「美しい」事が女性の最善とされた価値観の元、嫉妬に怒り狂ったお妃様にて毒リンゴを食べさせられる白雪姫。あれこれと世話をやく7人の小人(全員男性)、王子様のキスで目覚め、結婚へ。

  • シンデレラ
    継母に虐められ、全ての家の雑用を引き受けるシンデレラ。シンデレラも王子様と舞踏会で踊りたいのだ。王子様と結婚して幸せになる事になっている。

  • ピーターパン
    プリンセスの物語ではないが、「ピーターパン」に登場する妖精のティンカーベルは、ピーターパンがウェンディに優しく接しているのを見て嫉妬し、島の住人に攻撃させ、人魚たちもウェンディに攻撃する。

これらの物語に触れてきた私は、

①女性は美しい事が最良である事
②美しいと虐めの対象となる事
③女の敵は女である事
③白馬に乗った王子様に見初められる事が、女性の幸せである事

と言った価値観にて10代くらいまで過ごしたのだ。幼少期の私が、感想文を残してたとするならば、

私もお姫様になりたい。王子様と結婚したい。頑張って可愛くなる!

などと書かれていたに違いない。
今の私だったら、以下の疑問と共に持論を書き散らすであろう。

なぜ、女性は綺麗でないとダメとされているのか?
嫉妬する女性が、嫉妬する元となる要因は何だろう?
価値観を作り上げている社会も問題なのではないか?
王子様と結婚して本当に幸せになれるのか?
女性たちは皆、受動的過ぎ、自立する気はないのか?

娘達には、積極的にはお勧めしたくない物語である。

■自立した女性に敵なし|最近のプリンセスの愛の形は様々

時代は移り変わり、社会の価値観の変遷に合わせてディズニープリンセス達も変わり始めている。いや、ディズニープリンセス達が変化して社会の価値観が変わってきているのかもしれない。

  • アナと雪の女王 注)ネタばれを含みます。
    子育てに明け暮れ、映画館で見る事は叶わなかったものの、DVDで繰り返し見ているディズニー映画。「ありのままで~」という歌も相まって、強く自立した女性像となるエルサ。少々男性の力を借りる妹のアナ。
    そして、王子様には裏切られ、最終的に姉妹愛を貫く。
    白馬に乗った素敵な王子様はいなかった点は、現実味を帯び、自立した2人の姉妹愛は美しい。

  • モアナと伝説の海 注)ネタばれを含みます。
    父親に抗い、祖母と母に支えられて伝説の海に飛び出すモアナ。勇敢で自立した活発な女性像が描かれている。マウイという男性も登場するが、恋愛に発展した設定にはなっていない。最終的に島を守りぬく、次世代の女性リーダー。

少々恋愛要素を含むラプンツェルも、なかなかの活発さである。
そして、嫉妬に狂う悪女はでてこず、女性たちは基本的にプリンセスに協力的である。

■嫉妬や意地悪な面も人間の本質|相手の幸せを願う

◇女性の嫉妬、男性の嫉妬

現実はどうだろうか。
嫉妬や意地悪な面は、本質的には存在すると理解している。

私自身、幼少期~10代、20代くらいまでは激しく嫉妬したり、若干意地悪だったりした事や、あからさまに先輩女性等から、意地悪と思われる言動を取られたりした事もあった。

年を重ねたからなのか、諦めがついたのか、時代の流れに沿って考えが変わったのか、最近は私の中に女性に対して激しい嫉妬は起こらず、女性から意地悪される事もほとんど起こらない。

しかしながら、何かと気に入らないのか、他の女性から無下に扱われる事を訴えて来る女性もいたり、私自身は女性よりも男性からの嫉妬を感じる事もある。

女性から女性への嫉妬は、「彼女の方が幸せそう、私は惨め」といった感情が多い。男性から女性への嫉妬は種類が異なるように感じる。これまで男性の聖域とされてたところを脅かされている事などへの嫉妬と思われる。

◇嫉妬への対処|相手の幸せを願う

嫉妬されている、意地悪されていると感じた時にはどうしたら良いだろうか。

応戦するのはあまり得策ではない。嫌がらせを受けたとしても罰は自分で下さない方が良い。後味が悪いからだ。あまり信じていなかったけど、「天罰」は本当に存在するようだ。(目の当たりにして実感した事あり。)

効果的なのは流し、相手が嫉妬する背景を考えてみることである。思い当たる事があれば、それを相手にあまり見せないようにすると良いかもしれない。

そして、これが難しいのだが、相手を「愛し」、「親切」に接する。相手は、様々な悩みや問題を抱えていたり、困っていたりする。嫉妬に怒り狂って、その他の大事な事に集中できないほど困っているのだ。

親切や愛情に触れた相手は、ほとぼりが冷めた後にファンになって支えてくれる事もあり得る。※渦中にいる時はそんな風には全く思えないのは、重々承知である。

■まとめ

娘達とディズニープリンセスに触れる中で、ディズニープリンセスの描かれ方の変遷について巡らせてみた。人の本質に向き合いながらも、娘達が歩んでいく未来はきっと精神的に成熟した世界なのであろう。