台風と編み物の効用
夏に編んでいたプラコードの巾着が完成し、グラニースクエアというモチーフの巾着を編み始めた。一つ完成して次の作品に取り掛かる間はほとんど編み物をしなくなってしまう。やっと重い腰を上げて糸を買い、また編み始めるまでに時間がかかる。
こんなゆっくりとしたペースでも何とか編み物を継続できている理由の一つは、気持ちが落ち着くから。編み物ができない時は何となく料理をしたくないな、本を読みたくないなという時に近いかもしれない。嫌いじゃないけれどそれをやる気分じゃない時はたくさんある。
台風15号の影響で静岡市清水区は断水が続き、SNS上も給水スポットのリツイートであふれた。困っている人の近くにいながら何もできないことに心が痛む。毛糸屋さんの店長は何があっても編み針を持って行くと言う。毛糸は彩りが豊かで、手触りが温かい。冷静に、心を穏やかに保つのが難しい災害時、時間があればあるほど形になる編み物が心の支えになればいいなと思う。
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