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生演奏の仕事。"1泊2日の強行関西ツアー"

ある年の夏。
僕らの元にとある話が舞い込んで来ました。

それは要約すると…
「報酬ウン万円で兵庫県は佐用町にあるホールで演奏せよ」
という内容でした。

都内在住の僕からしたら兵庫県はとてもじゃないけど近郊とは言えません。さすがに機材や衣装など荷物が多いのでどうしても車での移動になるし、さすがに日帰りでは不可能です。

最低でも1泊2日の工程になります。
しかもこの時期スケジュールが詰まっていて前後に休みも取れませんでした。

演奏の前日の朝には、東京都世田谷区の自宅を出発し、用賀インターから東名高速に乗り名古屋を目指します。名古屋から名神高速道路に乗り西へ西へと向かいます。途中で何回か休憩をし、食事をしたり、トイレに行ったりとかしながら、それでも確か夕方の6時位には現場近くの宿泊場(経費節約のためにホテルではない)に着いたのを覚えています。

でもそこは本当にいわゆる素泊まりの施設で食事がなかったのです。なのでチェックインを済ませてからまた車に乗って近くのコンビニまで(確かローソン)買い物に行きました。

都内と同じ感覚で歩いてコンビニに行こうとしたら宿泊施設の方から「歩きではいけない」と言われました。ローソンでお弁当買ってきて、食事をしてその日は倒れる様に眠りにつきました。

翌日、現場に向かいました。
昼間の演奏だったのでリハーサルを1時間位やって本番は昼過ぎから行いました。

僕らの事を知っている人は皆無でしたが、東京から来たという事で、数十人のお客様の前で演奏出来ました。

会場はきちんとしたホールで、素晴らしい音響でした。楽屋におやつも飲み物も用意してくれてあってほんとに待遇面では最高でした。

そして演奏後撤収したのが大体3時か4時位で、夕方ちょい前ぐらいにそこを後にしたのを覚えています。

そこからまた東京に向けてひたすら車を運転するわけですけども、やはり何度か休憩を挟みトイレに行ったり食事をしたり渋滞巻き込まれたりしながらひたすら東京目指し東へ東へ向かいました。

自宅に着いたのは確か日付が変わって午前2時ごろでした。ヘロヘロに疲れていましたが、機材を車に積みっぱなしという訳にはいかないので、またそれを自宅に戻片付けてから、お風呂に入り仮眠をとって翌日早朝からまた別の仕事に出かけました。

これはなかなかの強行スケジュールでした。
当時はまだ僕はちょうど40歳位で今より大分若いのでまだ体力もあったんだと思います。

でももし今同じことをやれと言われたら、ちょっと勘弁してください。って思っちゃうかもしれませんね。

今回はこんなお話しでした。


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