『癌』という病気について(今野的視点)

先日の『最大級の副作用がやってきた。』
という中で
様々な『身体からの気づき』を
感じる事が出来ました。

まずは
体感と副作用の内容が一致している事。
そこを感じられた事で
自分自身の身体と
自分自身の感覚、
そして、
自分自身が
『競技を通じて身体と向き合ってきた歴史』
に対しての自信と信用が深まりました。

この感覚が
『誰にでも通用する』
とは思いませんが、
こうやって、
多くの人が
『自分の身体・自分の感覚と対話する』
という事は
自分自身の生きていくうえでの
方向性を決めたり、
何かを判断・決断をする時に
とても重要だと感じています。

生きてきた年数分、
一緒にいるはずの『自分』の事は
意外と皆んな知らないですし、
意外と信じきれていないと思います。
(現役の頃から自分がそうだったように)
現役の時から、
練習すればするほど
思った以上に
『出来る自分』
『出来ていく自分(自分の可能性)』
を知りますし、

練習すればするほど
『出来ない自分』
『足りていない自分』
に気がつきます。

この差が縮まっていく事は
人間としての大きな成長ですし、
やればやる程
出来る事は増えて
新しく出来ない事が増えていきます。

こうやって成長していく物だと
思いますし、
この成長をわかりやすく感じられる
『スポーツ・競技』は自分にとって
『生き甲斐』でした。(今もそうです)

人生において、
どのような角度でも
やり方でも
『自分を知る』
『知ろうとする』
という事は
人生を前に進める為に重要な感覚だと
思っています。

今までは
『スポーツ・競技』を通して
『自分を知る』
という事をやってきましたが、

今回は
『癌(病気)』
を通して
『自分を知る』
という事を体験しています。

『知り方』が変われば
『知る自分』の感覚も変わりますし、
見え方、気づきも変わります。

今までとは違う角度から
色々な事が見えてくる事は
とても新鮮で楽しいですし、

今までと違う角度から見えてきた
『自分』の感覚が
ある意味での『答え合わせ』のような形に
なる事もとても面白いです。

そんな中で
今回の副作用の中から
感じた事を話したいと思います。

それは題名の通りのコトなのですが、
自分が今回、
抗がん剤治療を受けている中で
感じた事は
『癌は科学なんだな。』
ということを感じました。

それは何故なのか?
むしろどういう事なのか?
というと、

まずは科学とはどういう物か?
『科学=再現性』
と言っていた方がいました。

『再現性』とは、
同じ実験や観察を繰り返しても
同じ結果が得られることを指します。
これにより、
科学的な知見が信頼できるものとなり、
他の研究者がその結果を検証し、
さらに発展させることができます。
再現性があることで、
科学は客観的で普遍的な知識を提供することができるので、
『再現性』は科学の基盤とも言えます。

これを基盤の考えとした時に、
抗がん剤治療における副作用はまさに
『科学=再現性』
なんだ!と思いました。

と、言うのも
以前も書かせて貰いましたが
抗がん剤治療をする時に
起こる副作用に関して、
抗がん剤を打った日からの
カレンダーを貰って、

「いつからどんな副作用が来る」
と言う事を
副作用が始まる日程に色がついた
カレンダー的な物を貰います。

そして、
驚く事にそのカレンダー通りに
副作用はやってきます。

それを感じた時に
『めちゃくちゃ予測ついてるじゃん!』
『予定通りじゃん!』
と思いました。

これは今までの先人の方や
多くの方のデータを元に
築かれたスケジュールなんだと思います。

これはまさに、
『科学=再現性』である!!
と言う事を感じました。

と、
なった同時に思った事は
『じゃあ絶対治るじゃん』
と言う事でした。

これだけの事が予測通りに行われていて、
主治医の先生がある程度の方向性を
示してくれている。(治る為の)

と言う事は
このスケジュール通りにコトを進める事が
出来れば感覚的には
『ほぼ100%癌は治せる病気である』
(治る)
(主治医の先生がそのように判断した物であれば。病気の状態、病型で先生は治療のイメージがついていると思うのでほぼそのイメージ通りになる。)
と、思いました。

それと同時に
「治せる」と表現したのは
治療のスケジュール通り、
『癌=科学=再現性』
と言うことの通りに
『日常を過ごす事が出来れば!』
という事も思いました。

抗がん剤治療は『治す』為にやっています。
しかし、
その中で『副作用』は
スケジュール通りにほぼ100%に近い形で
やってきます。

治療をする前に色々な方に
注意して貰った通り、
『普通の人が生活する、当たり前の日常』
では感じる事がほぼ無い感覚に
なる事が多いです。
・身体の痛み、苦しみ等
さらには(これが一番大きいと思っています。)
『癌』という『死』をイメージさせる、
病名とそこから来る未知との戦いと未来への
恐怖や不安。

これが日常の生活の質、
QOLを下げてしまう。
大きな要因になり得えると思っています。

そこで、
いつもやっている
良い生活習慣まで辞めてしまい、
(辞めざる負えない時もあるとは思います)
病気になってしまった
『対処』だけの生活に移行してしまうと
次々にやってくる
抗がん剤治療の副作用のインパクトに
身体も心もついてこなくなっていきます。

これは心が先か身体が先か?
じゃないですが、
病気になった時こそ
この2つの『バランス』が重要だと思いました。

『身体』が辛い時は
『心』でやれるだけの事はやる。

『心』が折れそうな時は
『身体』を使って
環境や状態・状況を変える。

するとQOLはガクッと落ちる事はなく、
保っていけます。
これを保っていければ
治療のスケジュールをスケジュール通りに
こなしていけるので

予定した通りの
方向性で治療を進めていける。
と思っています。

『心と身体は一つ』
だとは思っていますが、
『別々に観る』
『別々に感じておく』
という事を意識の中で
出てくれば
『バランスを取る』
という状況になった時に

どちらかでどちらかをカバーする事が
出来ると思います。
(実際に自分はそうしています)

子どもの頃から
『スポーツ・競技』を通して
心と身体を通して
『自分を知る』という事を
追求してきた事で

今は
『病気と共存』する為の
最善の自分はなんなのか?
どういう状態なのか?
今何をするべきなのか?

を考える事が出来ている。
と思っています。
このまま
スケジュール通りに治療を行っていける
心身を作っていきたいと思っています。
押忍。








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