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法雨林舎

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2023年7月の記事一覧

使用している経典|記事中の引用はこちらからしております。

使用している経典|記事中の引用はこちらからしております。

私の記事をお読みいただくにあたりお知らせしておく必要がございますのでこちらに書かせていただきます。

私が愛読している経典は、『眞訓兩讀法華經并開結」(平楽寺書店版 1924年)です。引用の際はこの中の「品名」と「ページ」を記載致します。

仏教の効果・効能

仏教の効果・効能

仏教を学んだり信仰したりすることの意義とは?

「宗教」というものは体験して初めてわかるものですので、外から見ているだけですと、どこか掴みにくいものがあります。もしかすると、この文章をお読みの方の中にも、「少し興味はあるけれど何だかよくわからないなあ。」というモヤモヤを抱えている方もいらっしゃるかもしれません。

最近は、何もかもがスピーディーで、ネット上の記事も最初に「この記事を読むとわかること

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悟りへの道ー肉体苦行から三昧へ

悟りへの道ー肉体苦行から三昧へ

さて、この記事では「四門出遊」を経たお釈迦さまがどのようなことを考えられたのかを見て参ります。

四門出遊についてはこちらに書かせていただいております。

苦の原因

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仏教の世界観(1)ー仏身三種身

仏教の世界観(1)ー仏身三種身


仏身三種身(ぶっしんさんしゅしん)により表される仏教の世界観

法華三部経の内容を理解する上で押さえておきたい仏教の世界観があります。その基本構造は、本仏の三種の姿〈仏身三種身(ぶっしんさんしゅしん)〉として表されていますので、まずは仏身三種身についてみてゆくことに致しましょう。

無量義経徳行品において、本仏は「法身(ほっしん)」「報身(ほうしん)」「応身(おうじん)」が三位一体となっている存

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仏教の世界観(2)ー心の調和が取れた状態とは

仏教の世界観(2)ー心の調和が取れた状態とは


仏教が説く心の構造ー五蘊・唯識論

「精神の調和」を考えるために、仏教が人間の精神と物質的世界の関係性についてどのように捉えているのかを見てみましょう。

大本となるのはお釈迦さまが人間を分析して説かれた「五蘊(ごうん)」の考え方です。
五蘊については下記の記事に書いてあります。

この理論により明らかにされているのは、人の認識は極めて個人的で、世界をあるがままに捉えているわけでないということで

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