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情報感度を磨く第一歩は実名主義

情報感度を磨く。
私の20年来の口癖だ。
もうすぐ、このあたりをまとめた本を出版する予定で、仕上げに入っている。
今どきの情報過多の時代、どうやれば、あふれる情報に振り回されないのか?
これはビジネスする人にも生活する人にも、とても重要なテーマである。
そのためには、しないといけないことが幾つかあるが、基本の基本の話をしようと思う。

自分が情報の発信者になる場合と、情報の受信者になる場合を関連付けて考える。
今、世の中には、従来のメディアに加えて、ネット、SNSなどとても多岐に情報が発信される場が増えてきた。
もう20年以上前になる。
ネット上に匿名サイトが登場した。子供の世界にも悪影響があった。そして、これは世界のあちこちでほぼ同時に生まれた。よく、匿名主義は日本人の特徴と言う人がいるが、実はそうではない。人間の本能的な性質に起因している。

そこに、インターネットという新しいツールが登場したわけだ。日本的に言えば、陰口である。噂話ともいう。ちょっと下品だが、こういう書き込みを便所の落書きという揶揄も同時に拡がった。まあ、流石にこの落書きは匿名だろう。

こんな風に考えると、もともと、私たちの人間社会には匿名情報は溢れていた。それがネットの進展と相まって、記録され、一気に拡散されるようになった。つまり、便所の落書きが、便所に行かなくても、どこからでも見られるようになったわけだ。

それから日本も世界も実名を求めるようになってきた。そして、今の実名に近いSNSの時代となった。
実は、今のSNSはサービスに程度差はあれ、完全に実名とはなっていない。なりすましは可能なものが多い。ネットの普及で匿名サイトが大流行。そして日本も大騒ぎ、社会問題も数々引き起こしながら、だんだんと人間も学んできた。

そして、今は、玉石混交、真偽入り交ざった情報が溢れるネット社会となった。

ここで、従来のメディアを考えてみる。
テレビ、新聞、ラジオなどは基本的に実名だ。
少なくとも、会社として責任もって情報が発信されている。個人が自由に発信できる場ではない。まして匿名で個人が発信するという事は、よっぽどの特別な事情と意図がない限り不可能だ。これだけを考えれば、実名主義で、信用できそうだ。

ただ、残念ながらメディアを運営する企業としてのスタンスもあれば、スポンサーの意向にも左右される。だから、そういう情報を鵜呑みにすることはできない。
ここで、従来メディアと新規メディアの比較と共に、これが混ざり合った世界から私たちは、情報を受け取るわけである。
もう一つの日常として、私たち人間はビジネスもプライベートでも、人間から直接情報を得る。当たり前の話だが、これは完全に実名だ。

確かに、匿名の情報でも内部告発や現場の実情の見える化には役に立つことはある。また匿名によるレストランや店の評価も頼りになる事もある。
しかし、残念ながら、役に立たない、フェイクに近い匿名情報が世の中に溢れている。
これからもますます、この傾向は強まる。人間が情報を見分けるスキルの劇的な向上は難しい。
だからこそ、今は、匿名情報はできるだけ避けて、実名情報で情報の感度を磨くことが最優先だと思う。

以上

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