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言葉の重み

言葉は、音で、重さなんてないはずなのに、どうしてこんな表現が生まれたのだろう。

言の葉を、ひらひら ひらひら 重ねて 重ねて

「大切なことを大切に伝える」

これを意識してできているとき、言葉は重みを持つのではないだろうか。
人に向かって真剣に向き合う時、それは重みを持つのではないだろうか。

どうしたって、抗うことなんてできずに、人の言葉に救われる瞬間がある。
気持ちが沈んでいた時に友人が放った「チーズは鬱に効く」という、身も蓋も無い言葉が僕にとってのそれだ。

時には人の言葉にひどく傷つけられることもある。
そりゃあもう、どん底まで叩き落とされることもある。


言葉はきっと、人の最も素敵な力のひとつである想像力を震わせるきっかけになるのだろう。

人が持ってしまった大きな心の衝動を、どうにか紡ぎ出した音に乗せて、人の心を震わせるのだろう。様々な意味と、時に色や匂いさえ感じられるその共振を、共鳴を、その重なりを、「重み」と表現するのだろう。

たとえば、冬の空いっぱいに広がる星空の思い出を
愛する人へ贈った言葉を
雨の日に煙草と呑んだ葛藤を
たぶん人は、そういうものを紡いでいる。

いつか、誰かの心を震わせたい。
ずっとずっと、自分の心は震えていたい。

繊細な意味を持つ言葉を、丁寧に伝えたい。
大切であることを、大切に伝えたい。

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