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映画「極道の妻たちⅡ」感想文

いやー、しくじった。BS松竹東急で映画「極道の妻たち」特集があるのを知ってたのに最初から観るの忘れてた〜。
いやまあ、第一弾は観ているからいいのだけど。

映画「極道の妻たち」感想文|こみこみこ #note https://note.com/komiko2018/n/n2956141f751a

第2弾の姐さんは十朱幸代さんです。
この映画が公開された頃、母が運転する車に乗って時々小学校へ行っていたのですが、カーラジオから「十朱幸代のいってらっしゃい」という番組を聞いておりましてね、内容は忘れたのですけど。
他にもこの頃の十朱幸代さんといえば、シーチキンのコマーシャルですよね。
どちらもたまに友近さんがモノマネしてますよねってそれはさておき。

大阪の重宗組組長の妻である遊紀(十朱幸代)はよくわからない不動産会社にシマを荒らされる中、夫が銃撃を受けたことを知ります。
シマを荒らされた事に警戒した子分(安岡力也)がその不動産会社の関係者に殺害された後、夫の銃撃は愛人からのものと知り、その不甲斐なさに肩を落とす遊紀。
やがて、その不動産会社は敵対する組が関与しており、夫がそこから2億の借金をしている事が発覚。
遊紀は、金策のために昔の姉貴分のいる徳島へ向かいますが、そこで名うての賭博師でムショ帰りである木本(村上弘明)と知り合います。
木本にはかつての恋人麻美(かたせ梨乃)との間に娘真由がおり、やがて遊紀を含む3人の女性の運命が彼を中心に動き出していきます。

情けない夫(藤岡琢也)に変わって組を切り盛りする姐さんの姿がいじらしい。そう、いじらしいんです。第一作目の岩下志麻さんのような迫力はないものの、実に色っぽくそれでいて頭のいい策士でもある姐さんでした。
たぶん、麻美役のかたせ梨乃さんとダブルヒロインなのですが、全く違う生き方のように見えて、「男性が自分の事をどう思うかより、自分が男性をどう思うか」を中心に生きているという共通点が炙り出されているところに昔の映画らしい繊細さがありました。

また、木本役の村上弘明の見目麗しいこと!元恋人麻美を演じるかたせ梨乃さんと見つめ合うシーンがあるのですが、まあ2人ともとんでもなく美しくて妖艶でした。
脇役の一人一人までもが見逃せない個性を出していて、特に何かと爪痕を残す真由役の女の子が印象的でした。幼稚園児でも極道の素質が垣間見られるという演出が心憎かったです。
若い頃の光石研、竹内力、木村一八、柳沢慎吾もそれぞれに輝いていました。
もちろん、かたせ梨乃さんの脱ぎっぷりも素晴らしい。麻美の真面目さを弄ぶカメラマン役の月亭八方にはもったいないお胸でした。

遊紀の姉貴分を演じる草笛光子さんの阿波弁の「で」の使い方が気になりましたが、致し方あるまい。
次回の極妻放送の姐さんは三田佳子さん。
その次でまた岩下志麻さんに戻るのかな。
とりあえず、しばらくの間、映画の感想文は極妻祭りになりそうです。

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