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6章④【天国の祖父殿】 1つ目のパラレルワールド09/21/2018

天国の祖父殿[平成30年9月21日(金)] 

穏やかな日々。
祖父母殿がかつて住んでいた家に行ってみた。

既に、相続手続きも済んで、土地ごと売られてしまい、跡地はすっかり新しい住宅地になって、どこに祖父母殿の家があったのか見つけるのに時間が掛かった。
古くなって今にも崩れそうなブロック塀を見つけた。
祖父母殿の家のブロック塀が、新しい柵に挟まれて、なんとか生き延びていたが、ちょっと嬉しかった。
周りは綺麗なマンションが立ち並んで、以前よりも若い人たちの街に変わっていた。
商店街もかつて八百屋さんや果物屋さんだったところに新しくコンビニやスーパーが出来ていて、タバコ屋さんはドトールになっていた。
そのまま維持されていたのは近くの公園くらい。
だけど、都心の公園は少子化のためか、子供が全くいなくて、老人があちこちのベンチに座って日向ぼっこをしていた。
もっと活気がある街だと思っていたけど、都心とは思えないのんびりした空間は、そこだけポツンと時間を取り除かれたみたい。
そう、なんだか、時間がとってもゆっくり進んでいるように思えた。

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