見出し画像

バズったツイートから見える日本の識字率について

識字率(しきじりつ)
一国、あるいは、あるまとまった地域における識字者の割合。国連教育科学文化機関(ユネスコ)では、「総成人人口(15歳以上)に対する推定成人識字者の割合を百分率で表したもの」としている。識字者の定義は国や専門家によって異なり、自分の名前が書ける程度、簡単な文章が読み書きできる程度、日常生活に必要な読み書き計算ができる程度などさまざまである。ユネスコでは、「日常生活で用いられる簡単で短い文章を理解して読み書きできる15歳以上の成人」としている。
                             コトバンク


Twitterには毎日数えきれないほどのツイートが投稿されている。

そしてその中の面白いと思えるツイートが注目され、拡散、いわゆる"バズって"おり、様々な人たちがそのツイートに対してリプライ欄や引用RTで自身の感想や思いを語ることができる。

私も何回か自分のツイートが何千、何万RTされ、様々な人から感想をもらったことがあります。肯定的な意見もあれば、否定的な意見もあるのだが、そういった様々な意見を見ることができるのは非常に嬉しいことです。

そういった、バズったツイートのリプ欄を見ているうちに気づいたことがあります。それは

日本語が読めない日本人が想像以上に多い

ということです。


"日本語が読めない"と言うと少し語弊があるかもしれません。
要するに"文脈を正しく理解することができない人"の割合が自分の想像以上に多い気がします。

ものすごく乱暴な言い方をすると、
"文字は読めてるけど、ツイートの文脈や真意が理解できず、極端に的外れなクソリプを飛ばす人"
といったところでしょうか。
バズった経験がある人や、日ごろからTwitterをやってる人は、こう思った経験があるはずです。


具体的にどんな感じかというと、例えば

Aさん「〇〇という人は××で~~だ」

というツイートがバズったとします。そうするとリプ欄に

Bさん「いや、それは全ての人に当てはまることではないよ」

という内容のリプが飛んでくる。「〇〇という人は」という限定的な話をAさんはしているのにも関わらず、Bさんはすべての人間が当てはまると勘違いしてしまっているような状況だと思ってください。

これはTwitterではよく見かける光景です。
「あ、この人はツイートをちゃんと読んでなくてこんな反応してしまったんだな」
と思い、誰かがこんな指摘をBさんにする。

Cさん「元のツイートに"〇〇という人は"とちゃんと書いてありますよ」

もちろんケンカ腰ではなく丁寧な言葉づかいでの指摘で、普通なら
「本当ですね。失礼しました。」
という感じで終わるはず。

しかしBさんはこんな返事をします。

Bさん「いやいや、改めて読んでもツイートは確かにすべての人間に対しての言及ですよね?」

この時点でちょっと「んん?」と思ってしまう人が多いはず。
指摘されたからムキになってなって引っ込みがつかなくなってしまったタイプかな?とも思えるかもしれませんが、Bさんは「大真面目」にこういったリプを返しています。

Bさんは本当にツイートの真意を理解できていないのです。


こんな感じでバズったツイートに文脈を理解できずにクソリプを飛ばす人をしょっちゅう見かけます。もはや「読解力が低い」というレベルを超えており、日常生活に支障をきたすんじゃないかという感じです。


日本では小学校・中学校に無料で通うことができるため、識字率は99%以上である。という話を聞いたことがあると思います。

そのため私は「ほぼすべての日本人が文章の文脈を正しく理解できる」と思い込んでいました。

しかしTwitterという限定的な環境ですらこんなに日本語を読めない人が大勢いるのなら「日本の識字率って実は低いんじゃないか?」と思い、少し調べてみました。


すると、機能的非識字というワードが見つかりました。

簡単に言うと、日常生活において、読み書き計算を機能的に満足に使いこなせない、文字自体を読むことは出来ても、文章の意味や内容が理解出来ない状態のことを指す言葉であり、まさに上で説明したBさんのような状態のことでした。
要するに識字=文字を読む力とすると、機能的識字=文脈を理解する力なのだと思います。


もしかして日本人って機能的非識字の割合が高いのでは?

まぁこれに関しては日本人に限らず世界中の人々に当てはまることなのでしょうが、とにかく「識字率=読解力」という認識は改めるべきだと感じました。

文字は読めるけど意味は理解できない……意味を理解できる人間からしたらなんだか不思議な感覚ですね。



日常生活をを見ると、「禁煙」「飲食禁止」「駐車禁止」といった看板が読めない人たちや、説明書に書いてあるのに文句を言ってくる、所謂「クレーマー」と呼ばれる人たちがごまんとあふれています。

そういった人たちが、実は機能的非識字なのではないでしょうか。

そういった機能的非識字の人たちと、そうでない人たちが入り混じって、この「社会」が構成されていると考えると、それって実は結構すごいことなんじゃないかなと思います。



この記事が参加している募集

最近の学び

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?