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【嫌な顔をされても、お客様へ誠実に】

55年超の人生で、スーツを買いに行って店員さんに「似合わないですね。」と言われたことが2回あります。

1回目は大学生の就職活動の時でした。毎年4月になると、街中で見るからに新入社員とわかる人たちがいますよね。これは仕方ないとして、もう1回は20代後半の頃で、何を思ったか当時はやっていたDCブランドのお店に行って試着した時のことでした。

自他共に認める胴長短足大顔なで肩の私が細いスーツを着て鏡の前に立った時、自分でも「ダメだ、こりゃ。」と思いました。背後のいた店員さんも「似合わないですね。」と一言。「そうですね。」と苦笑して店を出ました。不思議とその店員さんとブランドに嫌な思いはなく、今でもスーツを買いに行った時に「そんなことがあったなあ。」と思い出します。

その日の売上のために似合わない服を勧めるのではなく、私が気分を害したとしても、たとえ売上が減ったとしても、その人に本当に価値のある提案をする。それがお客様のためでもあり、自分のブランドのためでもある。わかっていてもなかなかできることではないですね。

私も心が揺らぐ時があります。そんな時に「まずお客様にWIN、その結果として自分にWIN」と心の中でつぶやきます。その時は嫌な顔をされたとしても、相手とその方のお客様のことを想っての提案や行動の積み重ねが信頼と自分のブランドイメージ構築に繋がると確信しています。マーケティングにはスキルやデータも重要ですが、あくまで人間同士の事柄。理念と誠実さが何より大切だと思います。

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