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乃木坂46を知ってほしい 〜なぜ僕は乃木坂46を好きになったのか②〜

前回の記事では、僕が乃木坂46を好きな第一の理由として「尊敬」を挙げました。今回は第二の理由について書き連ねていきます。

今回も結論から述べましょう。
僕が乃木坂46を好きな第二の理由、それは勇気をくれるからです。

本編に進む前に、一つ質問を用意しました。
この質問を念頭に置いて読んでいただければと思います。

あなたの周りに、勇気をくれる人はいますか?


AKB48との差別化

前回の記事で述べたように、乃木坂46には「AKB48の公式ライバル」というコンセプトがあります。
 
ライバルとは、相手を超える、もしくは肩を並べる存在です。
 
乃木坂46の運営陣はこのコンセプトに則り、乃木坂46をAKB48がやっていない分野に進出させて、AKB48との差別化を図り続けています。
 
実はこの「AKB48との差別化」は、乃木坂46のデビュー当初はそこまで顕著なものではなく、徐々に鮮明になってきたものだと思います。
乃木坂46のデビュー曲「ぐるぐるカーテン」を聴けば共感していただけると思いますが、AKB48を彷彿とさせる雰囲気があります。
あくまで僕の主観による感想ですが。
 
作詞担当は例の如く秋元康さんであり、恐らく秋元康さん自身も最初のうちは無意識にAKB48っぽい歌詞を書いてしまったのではないでしょうか。
  
もしこの仮説が事実だとしたら、AKB48っぽい曲を作ってしまったことは秋元康さんにとっても運営陣にとっても大きな反省点であり、「AKB48との差別化」に早くから気がつけたことは、不幸中の幸いだったと思います。
 
実際に秋元康さんは、2013年の自身のドキュメンタリー作品「密着!秋元康2160時間 ~エンターテインメントは眠らない~」で乃木坂46運営委員会委員長の今野義雄さんに

「AKBと並ぶあるいは超えるためには、AKBとは違うことをやれ!」

と𠮟咤しています。


翻弄される乃木坂46のメンバー達

「AKB48との差別化」をテーマに、乃木坂46の運営陣は「16人のプリンシパル」に代表されるような、常識的にはおよそ無茶な企画を考案します。
 
そしてその無茶な企画を実行するのは誰あろう乃木坂46の彼女達なんです。
 
説明しておくと「16人のプリンシパル」とは、オーディションと演劇が一体となったミュージカルであり、出演者はもちろん乃木坂46のメンバーです。アイドルがミュージカルをやるという時点で特異なものを感じますね。
 
内容として1部と2部に別れており、1部は、観客が審査員として乃木坂46メンバーに対して全16役のオーディションを行います。
2部で乃木坂46のメンバーは、観客の投票によって与えられた役で公演を行います。
 
わかりますか?
このシステムに対応するためには、16役全てのセリフや芝居を覚える必要があるわけです。考えただけでも億劫になってしまいますね。
もちろん、オーディションが行われるからには全メンバーが役を得られるわけではなく、せっかく練習したのに出演できないメンバーもいます。
正直、過酷ですよね。
ルールだけでも過酷なのに、出演するメンバーは舞台・芝居の経験がほとんどなかったことも考えれば、余計にその企画の鬼畜さが分かります。
 
悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46」という映画で、「16人のプリンシパル」の様子を伺えます。
どうして良いか分からないながらもオーディションに立ち向かうもはや痛々しい姿や、目を背けたくなるくらいに生々しいメンバー同士の争いや葛藤が描かれています。
 
なお、この「16人のプリンシパル」はまさに「劇薬」で、乃木坂46のメンバーを舞台人として飛躍的に成長させたと言われています。
運営陣もその効果を実感しているようであり、様々な変遷を辿りながらも、新期メンバーが加入した際の恒例行事となっているようです。
乃木坂46のメンバーが特に芝居の分野に広がりをみせているのは、これが起因しているのかもしれません。 


乃木坂46の流動性

「AKB48との差別化」で言えば、いわゆる「センター」においても乃木坂46とAKB48には決定的な違いがあります。
 
前田敦子さん卒業後のAKB48は変化していますが、卒業前までは前田敦子さんがずっと固定でセンターに立っていたことは誰もが知っている通りです。
「ヘビーローテーション」等、一時的にセンターを外れることはありましたが、「固定」と表現して差し支えないくらい前田敦子さんはAKB48のセンターをずっと勤めていました。
 
AKB48のセンターは固定的であることに対して、乃木坂46のセンターは流動的です。運営陣の采配ですが、各シングルにおいて誰がセンターに選出されるか分かりません。
 
確かに、5thシングル「君の名は希望」までは生駒里奈さんが連続でセンターを勤めてきましたが、それ以降は現在のように流動的になりました。
この頃から乃木坂46の運営陣は「AKB48との差別化」を意識し始めてきたように見受けられます。
 
これにより生駒里奈さんは6thシングルでセンターの重責から解放されました。それと同時に、センターから外れた悔しさを味わい、精神がぐちゃぐちゃになった結果、観客が観ている舞台上で卒倒しています。
この様子も「悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46」で観ることができますが、かなり衝撃的な映像となっています。

話を戻しましょう。
乃木坂46のセンターが流動的であることの最も顕著な例として、7thシングル「バレッタ」のセンターに当時研究生だった堀未央奈さんが選出されたというエピソードが挙げられます。
大抜擢と言えば聞こえは良いかもしれませんが、その驚きとプレッシャーは想像を絶するものがあったはずです。
 
今でこそ、この乃木坂46のやり方にメンバーが適応してきた感がありますが、大抵、センターに抜擢されたメンバーはその重責に耐えられず、泣いています。
6thシングル「ガールズルール」のセンター白石麻衣さん然り、15thシングル「裸足でsummer」のセンター齋藤飛鳥さん然り、18thシングル「逃げ水」のセンター大園桃子さん&与田祐希さん然りです。
 
特に齋藤飛鳥さんはセンターに選出された時、こんなことを言っています。

「いい調子で乃木坂が来てるのに、私のせいで売れなくなっちゃう。」

乃木坂46を知ったばかりの頃、僕は「え、センターに立てて嬉しくないのかよ!?」と疑問をもったものですが、今思えば、愚問ですね。
 
そのシングルの象徴であるセンターが流動的であるならば、なるほどセンターに立つ人によって売上が増減することは確かに考えられるものであり、その重責から逃れたいということは誰しも思って当然ではないでしょうか。
 
そんな時、いわゆる「公式お兄さん」であるバナナマンさんの存在・言葉・乃木坂46のメンバーを暖かく見守る姿は、彼女達にとって大きな支えであり、乃木坂46との強い絆を感じます。バナナマンさんが「公式お兄さん」で本当によかったと思わずにはいられません。
  
また、センターではありませんが、秋元真夏さんが4thシングル「制服のマネキン」の福神(フロントメンバー)に選出されたことも、乃木坂46の流動性を象徴するエピソードの一つではないでしょうか。
秋元真夏さんは1期生ながらも学業を優先したことで、デビュー当初から乃木坂46の活動に参加していなかったメンバーでした。
そんな彼女は、スタジオを見学中に突然選抜発表で名前が呼ばれたのです。それによる周囲の風当たりはとてつもないものだったそうです。
 
その時にはすでに所謂「アンダー」という、選抜に入れないメンバーがいました。「乃木坂って、どこ?」で実際に語られていますが、これまで活動に参加していなかった秋元真夏さんが突然選抜されたことに対して、疑問や嫉妬を抱くアンダーメンバーも少なくなかったそうです。
また、この選抜発表により秋元真夏さんは西野七瀬さん(卒業生)が立っていたポジションに立ち、西野七瀬さんは後方のポジションに下げられてしまいました。
その結果、2人の間には大きな確執が生まれ、1年以上言葉を交わさないまま過ごしてしまったという有名なエピソードがあります。
ちなみに、最終的に2人は和解するので安心してください。


第二のまとめ

このように、乃木坂46は「AKB48との差別化」を軸にして生まれた状況下で、メンバー同士や周囲の取り巻く環境と戦い続けています。
 
挫けそうになりながらも必死に何かに立ち向かっている人の姿というものは、見ている人を勇気づけるものです。
少なくとも僕はまんまと勇気づけられています。
 
これが、乃木坂46が勇気をくれる存在だと述べる所以です。
それではここで、最初の質問に立ち返りましょう。

あなたの周りに、勇気をくれる人はいますか?

自分に勇気をくれる人というのは、友人の中でも稀有な存在ではないですか?「友人にも勇気をくれる存在はいない」という方もたくさんいらっしゃると思います。
 
僕には幸いにも勇気をくれる友人がいますが、人数としては多くなく、稀有な存在であることに違いはありません。
 
恐らく乃木坂46は、多くのファンにとって「勇気をくれる稀有な存在の一つ」になっているのだと思います。
 
乃木坂46はファンに勇気を与え、勇気づけられたファンは乃木坂46に応援を還元する。
 
このような理想的とも言えるファンとの関係を構築することは、容姿が可愛らしいだけのアイドルにはできないものだと思います。
 
そのような関係を構築できたのは、乃木坂46が色々なことに翻弄されながらも一つ一つの壁を乗り越え、そして今この瞬間にも努力し続けているからではないでしょうか。
 
以上、僕が乃木坂46を好きな第二の理由、「勇気をくれるから」でした!
こちらも共感いただければ嬉しいです!
 
次回の記事は、少し趣旨を変えて「なぜ乃木坂46は愛されるのか」ということを、これまでの記事の内容を踏まえながら僕なりにより深く考察していきます。
前回の記事で触れた、僕が梅澤美波さんを推しメンに挙げた理由にも触れていくことになるでしょう。
 
お楽しみに!

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