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サラリーマンが副業(全国通訳案内士・通訳ガイド)を1年間やってみた

導入

この記事では、全国通訳案内士(※以下「通訳ガイド」)を始めて一年が経過したサラリーマンが次のことを書いています。



次が私の簡単なプロフィールです。

・30代 男性
・地方在住
・サラリーマン
・大学は経済学専攻

また、この記事では便宜上、サラリーマン業を本業通訳ガイドを副業と呼ぶことにします。
現状、私の収入はサラリーマン業が90%程を占めていますが、本当はどちらとも本業という意識を持ってやっています。

全国通訳案内士の資格取得について

大学生のとき、こちらのHPを道しるべとして英語学習を行っていたところ、ブログ管理者の方が全国通訳案内士を取得されていたので真似をして取得しました。

全国通訳案内士は、学生時に運良く1度目の受験で合格しました。
人にはよく「どうして語学系の仕事に就かなかったのか?」と訊かれますが、就職活動中をしながら全国通訳案内士試験の受験をしたため、経済学部卒の経歴に沿った就職先をメインで考えていたからです。
詳細はこちらの記事にも書いています。


全国通訳案内士をはじめるきっかけ

今から2年前に運動中にアキレス腱を断裂しました。
アキレス腱断裂をしたことで生活に不自由さが生まれました。
入院やリハビリで一人になることが増えたことで自分についてよくよく考える機会を得ることができました。
元気ぴんぴんだったときに出来ていたことができないフラストレーションを感じました。
むしろ、
「何故、足が自由に動かせる時にやりたいことをやらないのか?何故、できるときにやらないのか?」と自問し続けました。
今が一番若く、「いつか」は存在しない。
「いつやるか?」
「今でしょ」
私の中のエネルギーが爆発しました。

全国通訳案内士をする目的

・楽しいから
・語学をさらに磨くため
・新たな経験を積むため
・世界中の人とコミュニケーションをとりたいから
・定年後のやりがい確保、収入確保

実はお金はあまり重要視していません。
業務を受けた後の精算では数字をきっちり計算・確認しますが、
本当に大切なのは目先のお金ではなく、ガイドとしての経験だと考えています。
だから、食べ歩きする時なんかはゲストにご馳走したりします。

今は特に目先のお金ではなく、取引先との関係性や一人一人のお客様との関係性を重視するべきだと考えています。
私の年齢であればあと30年以上はガイドとして活動できるでしょう。
また、得た収入でさらに経験を手に入れる活動に投資しています。
国内旅行、関西圏の下見活動を行ったりしています。

副業申請

私は、大学を卒業して現在まで、10年間程、学校法人の職員をしています。職場には兼業申請書を提出して兼業許可を貰いました。
全国通訳案内士という職業について確認をされることはありましたが、
許可をいただくことができました。

全国通訳案内士の頻度

本業があるので土日祝日に行います。
平均して月に2、3日程度です。
また、精神力・体力との相談で調整しています。
あまり引き受け過ぎると、こちらのモチベーションが保てないことが分かったのでぼちぼちやることにしています。
時には休みがなくなることがあるので、自分の健康面にはかなり気を遣っています。
お酒は飲みませんし、食事は野菜、肉を中心としてサプリメント、プロテインも摂取しています。
また、睡眠、昼寝、散歩を好んで行っています。
フィジカル命。

全国通訳案内士の単価

記事作成途中にある事を思いついたので、あえて金額を伏せることにしました。
受ける業務内容にもよりますが、ざっくり時間単価●,000円以上のことが多いです。
FITという2人から4人程の少人数ツアーがメインです。
1日8H換算だと約●万円です。
Tip額が大幅に増加し始めたので少し手応えを感じています。
本業の収入と合わせるととても心強い収入源となるでしょう。
引き受けたいときに引き受けることができるという、柔軟性があるところも魅力です。

今後の働き方として、収入源を増やしていくのは珍しくなくなっていくと思います。
副業として2つだけではなく、小さな収入源を4,5個と複数持つことが増えていくと思います。
農家のスポット補助作業を始めたいと考えています。
体を動かしたい。

全国通訳案内士をすることの相乗効果

経理業務を行っているので精算業務のときにその強みを活かすことができると思いました。
また、様々な方との協業が増えることで考え方が広がります。
様々な組織に属していると独特の言葉遣いやルールが存在していて、それらが文化として機能しています。
人的資源管理論や組織行動論も興味がある分野ですがこちらでは割愛します。

気付き

1年間、全国通訳案内士をやってみた雑感を述べます。
言わずもがな、私の主観です。

この一年間で20回程のガイドを行いました。
新幹線からホテルまでの短いご案内、FITという少人数ツアー、グループツアー、クルーズバスツアーを経験しました。
エージェント様は数社に及びますがメインは国内最大手様です。
また、活動範囲は、宮島、広島平和記念公園です。

最初の頃は、観光地の知識をできるだけ伝えるぞ!と意気込んでいましたが、最近は楽しんでもらうことを第一とする考えに変わりました。
ゲストの彼ら彼女らの一番の目的は日本旅行を楽しむこと、思い出に残る旅をすることだと考えます
マーケティングの考え方です。

次に私の気付きを箇条書きにしておきます。

1.フリップは身を助ける。
 観光地の説明時に分かりやすいフリップを作成してゲストにご覧いただきながらご説明しています。百聞は一見に如かずで視覚的情報の方がいい時があります。

2.観光地で話し過ぎない。話すなら移動中に。
 写真を撮りたい方が多く、自分のペースで歩きたい方が多いので見守るかたちでガイドしています。
持っている知識は全て伝えないくらいの気楽さでガイドしています。

3.はっきりと大きい声で話す。笑顔。ガイドが楽しむこと。 
 混雑している観光地ではある程度はっきり喋らないと聞こえづらいです。
 せっかく素晴らしい説明も聞こえなければ意味がありません。

4.英語非ネイティブもいるので簡単な表現への言い換えを増やす。
 英語圏でも使用する表現が大きく異なるので言い換え表現をストックすることをお勧めします。

5.いつでも日本人がそばに居る安心感を与える。
 先日、ゲストが望んでいるものは何かを考えるために、海外旅行に行ってきました。
 異国の地で旅行客が望むものは何か。
 ここでは割愛しますが、現地人がそばにいる安心感はゲストが望んでいるものの一つでしょう。

6.GIVE&GIVE
 執着を手放し、自由になる。
 不思議なもので与えると逆にもっと返ってきます。
 あげちゃってもいいさと考えるんです。

7.差別化
 もちろん私より語学が堪能で流暢な人はたくさんいます。
 語学も大切ですがガイドはそれだけじゃないところが面白いところ。
 差別化の方法はたくさんあります。
 ローカルな知識が豊富な人、面白い人、気配りができる人、素敵なエスコートができる人はとても差別化できると考えます。
 お気付きでしょうが、私はいち通訳ガイドの実情を公開・情報提供する、という差別化も行っています。
 ガイド業から少しはみ出た事をすることで新たな機会が生まれてくると考えているからです。

正直、私は語学力も知識も、まだまだだと思っています。
語学力と知識がしっかり身に付いたらガイド業をスタートするなんて考えていたら、それはいつになるんでしょうか。



スタートを悩んでいる方へ

まずはお仕事を受けて実際にガイドを始めてみることをお勧めします。
ガイド経験0回の人と1回の人には、とてつもない差があると思います。
最初から完璧にできる人はいないのではないでしょうか。

計画と反省をしっかり行うことで改善の質は上がっていくと思います。
また、失敗と改良を繰り返すことで自信に繋がっていくでしょう。
本当に大切なことは、ガイド自身も楽しむことだと思います。
ガイドが楽しんでいるとゲストにもそれが伝わると思うんですよね。
楽しいことでお金もいただけるなんて最高ですよね。

私はしばらくは、広島(特に宮島、広島平和公園、広島城、縮景園)で活動を続けます。
2024年は中国地方、別府、京都の下見旅行を計画しています。
ネタを擦りまくってピカピカに磨き上げます。

終わりに

私の全国通訳案内士活動は始まったばかりです。
あと30年間は通訳ガイドとして活動します。
長い時間はかかるかもしれませんが、ロングキャリアの全国通訳案内士になります。
エージェントを立ち上げることも考えましたが、まずは現場で経験を積みたいと思います。
エージェント業を始めたら結局office workerになってしまうという懸念もあります。

2024年から2025年は飛躍の年になると思っています。
私たちは本当に自由です。



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