【大学入試】医学科志望理由書の着眼点
評価されない志望理由書とは?
近年の医学部医学科入試では、推薦入試だけでなく、一般入試においても、志望理由書の提出を求める大学が出てきています。
志望理由書については、得点化される入試から、得点化されない入試まで様々ですが、今回は、医学科入試における志望理由書作成のポイントについて、お話ししていこうと思います。
まず、志望理由書の添削をしていて良く目にする文言は、
⑴「小さいころにお医者さんに病気を治してもらって医師を志した」
⑵「持ち前のコミュニケーション能力で」
⑶「患者さんに寄り添える医師になりたい」
などです。これらは、医学科志望者が100人いたら、100人が最初に思いつく文言です。以下に、【評価されない志望理由書】を例として示します。
【評価されない志望理由書の例】
私は、小学校6年生のころ、修学旅行の1週間前に肺炎になってしまった。かかりつけ医を受診したところ、入院することになった。その時の主治医(さん)が、とても熱心に治療して下さり、医師という職業に憧れをもつようになった。高校在学中には吹奏楽部に所属して、パートリーダーをつとめた。持ち前のコミュニケーション能力で部員をまとめあげ、コンクールでは金賞を受賞することができた。今後は、持ち前のコミュニケーション能力を活かして、あらゆる患者さんに寄り添える医師になりたい。
このタイプの志望理由書は、学力の高低に関わらず、本当に良く見ます。
また、自分の中の医師像(=将来こういう医師になりたい)が、明確化されている受験生でも、表現の方法が分からず、【評価されない志望理由書】を書いてしまうのです。
こうした量産型の志望理由書では、優位性を示すことはできません。他の志望理由書に埋もれてしまいます。
評価される志望理由書とは?
それでは、評価される志望理由書とは、どのような志望理由書でしょうか。評価される志望理由の作成には、医師像(=将来こういう医師になりたい)が要(かなめ)となります。
本稿では、医師像を描く時の、次の5つのポイントを説明していきます。
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