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『幼い頃のわたし』が泣いている


たぶん、わたしはもっと純粋なオトナに育ちたかった。


幼い頃の両親の離婚、家族間でのあまりに酷い金銭トラブル、母親のうつ病など数多くのかなしい出来事が『あの頃のわたし』を歪めた。


昔から、なんだか大人っぽいと言われ続けてきた。
見た目も実年齢より歳上に見られる感じだけど、きっと外見よりも内面が先に老け込んでしまったから、その違和感が「おとなっぽい」という言葉に集約されていたのだとおもう。




まったく、大人ではなかった。
中身はいまだに「あの頃」のままだ。





そして子供の頃にうまれた「歪み」は、歳を重ねるにつれて「陰」となった。






人間は、その年齢に応じて『その年齢にふさわしい行動と経験』を存分にし尽くすべきだと思う。


べったり甘えたかった幼いわたしも、
もっとかわいらしく素直でいたかったわたしも、
まだここに居て泣いている。
消化できなかった想いが、未だにここにある。



寂しい気持ちや悲しい気持ちを表すときに、
ぶっきらぼうな態度をとったり、わざとつらく当たったりしたくなかった。
でも、どうしても素直になれなかった。

今もまだ行き場のない気持ちがここにある。




過去は変えられない。

わかりきっていることだ。
今を生きるしかない。未来しか動かせない。



それでもなお、幼いわたしが泣いている。




いつまで泣き続けるだろう。





そろそろ楽になろうね、素直になって。
わかっているよ、自分の気持ち。





そんな風に、いつも自分に問いかけ続ける。





心の曇り空が晴れたら、このことについてまた書きたいと思う。



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