カルト勧誘を断るためには、宗教リテラシーって必要だよね
最近見て良かったテレビ番組の紹介。
それが、NHK「こころの時代 ~宗教・人生~」で計3回に渡り放送されたシリーズ「問われる宗教と“カルト”」です。
もともと、前編・後編の計2回を放送したら、多くの反響が寄せられたので、3回目も放映されたそう。すごくない?
カルトって、なんぞ?
旧統一教会問題が、世間を騒がせてますが、そもそも「カルト」ってなんだろう?
ざっくり、熱狂的・違法的・反社会的な集団って感じかな。
近代だと、1995年に地下鉄サリン事件を起こした「オウム真理教」なんかが有名だよね。
カルトの何が問題なの?
熱狂的なのはいいけど、違法的・反社会的なのがダメだよね。
・高額な献金を要求する(そのお金が韓国に流れる)
・霊感商法で高額な壺・印鑑などを買わせる。
・SNSなどを通して巧みに勧誘し、加害者側として加担させる。
あと、「熱狂的になる」ということは「盲目的になる」という側面もあるので、他を見ない、他を排除する、といった性質を帯びる可能性もあるので、そこも注意が必要。
いわば、宗教の力を使って「マインドコントロール」してる。
明治~敗戦までの日本が推進した国家神道だって、カルトだよね。お国のために特攻してたんだから。
番組で専門家が「その宗教の論理に入ったら、第三者がいくら言っても無理。統一教会の信者になって、3ヶ月未満であれば聞いてくれたりもするけど、1年経ったら棄教はもう無理。」って言ってて、たしかに、そういうものなのかもなぁと思った。
カルトに入信しないために
年々進化していく、カルト教団の巧みな勧誘。
専門家いわく、初対面で正体を見抜くことはできないんだって。
例えば、SNSで「地域清掃のボランティアをしてます。どなたでも参加大歓迎!」とあって、参加してみたら実際いい人たちばかりだった。連絡先を交換して、仲良くなって、悩みを打ち明けてみたら、オススメのセミナーを紹介されて…みたいな。
流れが自然すぎて怖い…(汗)
じゃあ、どこかのタイミングで「これは怪しいぞ」と気付き、断る・離れるためには、どうしたらいいか。
そのためには、宗教リテラシーが必要だと言うのです。
宗教リテラシーとは
私は宗教リテラシーとは「真っ当な宗教がどういうものであるかを知ること」だと考えています。
現代人の多くは、「宗教」と聞くと「よくわからない」「怖い」「怪しい」と一緒くたにして距離を取ります。(「政治」も一緒)
でもそれは、知らないから怖いだけです。
宗教を学ぶメリット
私は、宗教の本質を知れば、人生が豊かになると、結構本気で思っています。哲学や心理学を学んでいても、宗教と同じこと言ってるなぁ~という部分がかなり沢山あります。
番組でも紹介されていたものに、一部加筆してますが、宗教を学ぶメリットは以下だと思います。
①カルト対策になる
②多文化理解になる(国際的だけでなく、多様な価値観に寛容になる)
③心が折れそうな現実に直面したとき、立ち直る処方箋になる
宗教が与えてくれるものは「先人たちの智慧」であり、「多様な思考のフレームワーク」であり、「競争社会とは別の価値体系」だと考えています。
これを知らずに生きてるのは、もったいない。
もし興味があれば、ゆる~くお付き合いしてみるといいかもしれません。
宗教教育を排除するとカルトがはびこる
番組内で紹介されていた興味深い例があります。
ヨーロッパの宗教リテラシー事情です。
フランスでは、厳格な政教分離を行い、公共教育から宗教教育を徹底して排除していった。その後、カルト多くなり、反セクト法を施行せざるを得なかった。
ドイツでは、カトリック、プロテスタント、イスラム、倫理から授業を選ばせる。そのため、カルトは多くない。
じゃあ、日本はどうかと言うと、明治から終戦の「国家神道」の反省から、戦後は公教育から宗教を排除してしまった。
そう考えると、いま日本でカルトが多いのは納得だし、もっと日本人は宗教を学ぶ必要があるんだろうなと思いました。
宗教って奥が深い
どの宗教でも共通している本質は「人間の尊さ」。そして、それは「私だけ」ではなく「全ての人が等しく尊い」ということ。
それを理由に、金銭を要求したり、自分たちの意見を押し通そうとするのは、本来「宗教」とは呼べないよね。
最初に紹介した番組、まだまだ「ほぇ~」って感じたこと、沢山あったんですけど、それはまたの機会に。
ではまた!
しゅんたろう
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