見出し画像

カルト勧誘を断るためには、宗教リテラシーって必要だよね

最近見て良かったテレビ番組の紹介。

それが、NHK「こころの時代 ~宗教・人生~」で計3回に渡り放送されたシリーズ「問われる宗教と“カルト”」です。

もともと、前編・後編の計2回を放送したら、多くの反響が寄せられたので、3回目も放映されたそう。すごくない?

カルトって、なんぞ?

旧統一教会問題が、世間を騒がせてますが、そもそも「カルト」ってなんだろう?

カルトは、「崇拝」「礼拝」を意味するラテン語 cultusから派生した言葉である。フランス語(仏: culte)では、宗教の宗旨別を意味し、学術用語としてはカリスマ的指導者を中心とする小規模で熱狂的な会員の集まりを指す。現在では、犯罪行為、人権侵害を犯すような反社会的な集団を指して使用される。

Wikipedia

ざっくり、熱狂的・違法的・反社会的な集団って感じかな。
近代だと、1995年に地下鉄サリン事件を起こした「オウム真理教」なんかが有名だよね。

カルトの何が問題なの?

熱狂的なのはいいけど、違法的・反社会的なのがダメだよね。

・高額な献金を要求する(そのお金が韓国に流れる)
・霊感商法で高額な壺・印鑑などを買わせる。
・SNSなどを通して巧みに勧誘し、加害者側として加担させる。

あと、「熱狂的になる」ということは「盲目的になる」という側面もあるので、他を見ない、他を排除する、といった性質を帯びる可能性もあるので、そこも注意が必要。

いわば、宗教の力を使って「マインドコントロール」してる。
明治~敗戦までの日本が推進した国家神道だって、カルトだよね。お国のために特攻してたんだから。

番組で専門家が「その宗教の論理に入ったら、第三者がいくら言っても無理。統一教会の信者になって、3ヶ月未満であれば聞いてくれたりもするけど、1年経ったら棄教はもう無理。」って言ってて、たしかに、そういうものなのかもなぁと思った。

カルトに入信しないために

年々進化していく、カルト教団の巧みな勧誘。
専門家いわく、初対面で正体を見抜くことはできないんだって。

例えば、SNSで「地域清掃のボランティアをしてます。どなたでも参加大歓迎!」とあって、参加してみたら実際いい人たちばかりだった。連絡先を交換して、仲良くなって、悩みを打ち明けてみたら、オススメのセミナーを紹介されて…みたいな。

流れが自然すぎて怖い…(汗)

じゃあ、どこかのタイミングで「これは怪しいぞ」と気付き、断る・離れるためには、どうしたらいいか。

そのためには、宗教リテラシーが必要だと言うのです。

宗教リテラシーとは

私は宗教リテラシーとは「真っ当な宗教がどういうものであるかを知ること」だと考えています。

現代人の多くは、「宗教」と聞くと「よくわからない」「怖い」「怪しい」と一緒くたにして距離を取ります。(「政治」も一緒)

でもそれは、知らないから怖いだけです。

宗教を学ぶメリット

私は、宗教の本質を知れば、人生が豊かになると、結構本気で思っています。哲学や心理学を学んでいても、宗教と同じこと言ってるなぁ~という部分がかなり沢山あります。

番組でも紹介されていたものに、一部加筆してますが、宗教を学ぶメリットは以下だと思います。

①カルト対策になる
②多文化理解になる
(国際的だけでなく、多様な価値観に寛容になる)
③心が折れそうな現実に直面したとき、立ち直る処方箋になる

宗教が与えてくれるものは「先人たちの智慧」であり、「多様な思考のフレームワーク」であり、「競争社会とは別の価値体系」だと考えています。

これを知らずに生きてるのは、もったいない。
もし興味があれば、ゆる~くお付き合いしてみるといいかもしれません。

宗教教育を排除するとカルトがはびこる

番組内で紹介されていた興味深い例があります。
ヨーロッパの宗教リテラシー事情です。

フランスでは、厳格な政教分離を行い、公共教育から宗教教育を徹底して排除していった。その後、カルト多くなり、反セクト法を施行せざるを得なかった。

ドイツでは、カトリック、プロテスタント、イスラム、倫理から授業を選ばせる。そのため、カルトは多くない。

じゃあ、日本はどうかと言うと、明治から終戦の「国家神道」の反省から、戦後は公教育から宗教を排除してしまった。

そう考えると、いま日本でカルトが多いのは納得だし、もっと日本人は宗教を学ぶ必要があるんだろうなと思いました。

宗教って奥が深い

どの宗教でも共通している本質は「人間の尊さ」。そして、それは「私だけ」ではなく「全ての人が等しく尊い」ということ。

それを理由に、金銭を要求したり、自分たちの意見を押し通そうとするのは、本来「宗教」とは呼べないよね。

最初に紹介した番組、まだまだ「ほぇ~」って感じたこと、沢山あったんですけど、それはまたの機会に。

ではまた!

しゅんたろう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?