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小説 夢語

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短編小説 夢語 霧の峠

短編小説 夢語 霧の峠

こんな夢を見た

キンコン キンコン ・・・

唸るエンジン音と共に

速度超過の警告音が

聞こえる

漫画を見て

直ぐに惚れ込んで買った

スプリンタートレノ

通称86

夜の箱根

86には

最高の舞台だ

アクセルを踏む度に

高回転まで回る

4AGの

エンジンサウンドが

官能的に体を包む

本当に良い車だ

まるで恋した気分になる

ずっと走っていたい

コーナーを

ずっと

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短編小説 夢語 怪談 乾杯

こんな夢を見た

その電話は

夜勤前に鳴った

親友レオの嫁さんからだった

レオが事故で病院に居る

意識なく重症との事

また連絡すると

電話は切られた

何が起きたのか分からない

駆けつけたいが

何処に搬送されたのか

分からない

それに夜勤だから

休めない

その日夜勤は

仕事にならなかった

と言うより

何やったのか

覚えてない

覚えているのは

仮眠前に

喫煙所で

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短編小説 夢語 八夕🎋

短編小説 夢語 八夕🎋

こんな夢を見た

(次のニュースです)

「んっ

もう朝か・・

いつの間にか

寝てたんだなぁ

そうか・・・

昨日仕事から帰って

テレビ見てたら

寝落ちしたのか・・・」

(七夕だった昨日

各地でお祭りが行われ

沢山の人で賑わってました)

「昨日は七夕か・・・

忙しすぎて忘れてた

あっ

やべぇ仕事遅れる」

そう思うと

HIDEYOSIは

慌てて支度して

駅へ向かった

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短編小説 夢語 雨宿り

短編小説 夢語 雨宿り

こんな夢を見た

店から出ると

いつの間にか

どしゃ降りの雨だった

「まじかぁ・・・」

携帯で雨雲レーダーを見ると

10分程で止みそうだ

「雨宿りするかな」

そう思うと

店の出入口横に移動し

外を眺めていた

雨粒がアスファルトを跳び跳ね

雨の匂いが優しく

身体を包んでいた

携帯で雨雲が見れるようになってから

雨宿りが好きになった

時の流れを静かに待つ時間が

何故か非

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