コジマコージ@MUDAI

熊本在住 /自由業

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最近の記事

対談させてみた。「サルトル×レヴィ・ストロース」

実存主義VS構造主義 実存主義と構造主義は、人間の存在と行動をどのように理解するかという観点で大きな違いを持っ​​ています。 サルトル(実存主義)の視点では、個人の存在と自由意志が人間の本質を形成し、人間は自己を超越して自分自身を形成するという考えが重視される視点です。 一方、レヴィ・ストロース(構造主義)は、人間の行動や思考は言語、文化、社会などの大きな構造によって決定されるとされます。つまり、それらは社会的・文化的な構造によって影響を受けるという考えです。 もし彼

    • 量子的な共感

      テクノロジーの進化が私たちの生活を飛躍的に変化させています。進化の速度は一貫して増加しており、知らず知らずのうちに新しい情報やシステムへの適応を求められているようです。進化の波に飲まれてしまわないように、とテクノロジーとの付き合い方を考えている過程で、量子力学と仏教の共通点を見つけました。私自身、敬虔な仏教徒というわけではありませんが、興味深く感じたのでここに記します。 諸行無常と粒子と波動の二重性 まず仏教の「諸行無常」という教えと量子力学の「粒子と波動の二重性」の関係

      • さよなら、カジキ。

         冬の夜はながい。深夜から早朝までのアルバイトを終えて、あったかいとは名ばかりのぬるい缶コーヒーで気休めの暖を取る。競りがはじまる直前のざわついた魚市場のなかを歩いて帰るのが高校時代の日課だった。  夜明け前のしんとした空気のなかでコマ送りの軽トラやフォークリフトが慌ただしく往来する。ちらちらと降りだした雪と地面にぶちまけられた魚のうろこがオレンジ色の電灯で鈍く光るのがうつくしく、徹夜明けのやけに冴えた目と脳にこびりついた。  あたりはまだうす暗く、よそ見をしながら歩いて

        • かつて子供だった大人たち

           静寂に気づいてハッとしたら、ベッドの脇に落ちている絵本に没頭しているだけだった。  僕には7歳の娘がいます。子供というのは本当に不思議な存在で、好奇心旺盛で日々新しいことを見つけてきては臆することなく没頭し、夢中になり、トライ&エラーを繰り返してはいつの間にか成長している。自己と社会との関係性を無意識のうちに変化させ、この世と必死に向き合おうとする子供たちの行動には、今の不安定な世の中を生きる秘訣が隠されているような気がします。  大人の日常は常に忙しさに追われ、子供の

        対談させてみた。「サルトル×レヴィ・ストロース」

          せぼねのひびき

          人体の骨のなかでも「背骨」は独特な存在だ。頭蓋骨、肋骨、大腿骨、腓骨など、たいがいの骨が「〇〇コツ」として呼ばれるが、なぜか背骨は「せぼね」という名で一本通っている。そもそも「ボネ」ってローマ字表記すると「BONE(骨)」じゃないか。これは愉快、と不意に笑いがこみ上げるときにチクリと背中が響いた。じつは、一か月ほど前にトランポリンを跳んでいたときに背骨を痛めたのだ。 激痛というほどでもないし、ずっと痛いわけでもない。ただ、歩いてるときも、寝ているときも、ご飯を噛んでいるとき

          せぼねのひびき

          誕生日を迎えて

          「おじさんは43.24歳から」いう記事を何かしらの雑誌で読みました。遠来の虚像だったおじさんが僕の人生にいよいよ迫りつつあり、今日の誕生日から逆算すると、ちょうど六月の中旬にはおじさんへの扉がじめじめと開かれるようです。とはいえ、来たるべきおじさんへの入構を前にして、ひと旗揚げてやろうと腹の奥にたぎりが生じるわけでもなく、これが自若としていられようかと奮起する気概もなく、今日を迎えた43歳の実像は、はっきりと白黒もつかず滲んだグレーの世界。ぼんやりとした中年の主張の行き着く先

          誕生日を迎えて

          フリーターを続けていたら、いつの間にかフリーランスになっていた話。

          はじめまして こんにちは。熊本在住フリーランサーのコジマコージです。 「MUDAI」という名前で、デザインとコピーライティングを使って経営者をサポートするクリエイティブ型の企業顧問(パートナー)として活動しています。高校中退+就職未経験の逆エリート街道まっしぐらで今年2019年に40歳を迎えます。 若いころ、自転車通勤で鍛え上げた体脂肪3%の無駄なメリハリボディはもう見る影もなく、ダブルクリックと3歳の娘の抱っこくらいしか運動をしないこの体たらく。たった一歩すらも走らずに

          フリーターを続けていたら、いつの間にかフリーランスになっていた話。