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【子育て】8歳の娘と一緒に2ヶ月以上かけて人形劇を楽しく作って成功体験を得た方法

この記事は、以下の記事で紹介した人形劇「幸せを運ぶ お菓子職人」を8歳の娘とどうやって楽しく作ったのかを紹介する記事です。
以下を読んでいない場合は、先に以下の記事を読む事をお薦めします。

リレー小説風に交代で1文ずつ物語の続きを話す

いきなりオリジナルの物語をゼロから作ってみようとしても、なかなかうまくいきません。
そのために、簡単なレベルで物語を作るという経験があると取り組みやすいと思います。
私の場合は、娘とリレー小説風に交代で1文ずつ物語の続きを話すという遊びを、事前に何十回かやりました。

具体的なやり方を説明します。
1. まずどちらかが「昔々、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。」みたいな感じで、最初の1文目を話します。
2. 次に、もう1人がその続きとして「ある日、おばあさんが川で洗濯していると、そこに大きなスイカが流れてきました。」みたいな感じで、お話の続きを話します。
3. あとは、交代で1文ずつ即興で物語の続きを話します。

この遊びのポイントは、お互いが出した無茶振りに対して、物語が盛り上がるような話を即興で考えるという経験を積むことです。
「大きなスイカが流れてきました」という振りに対して、「スイカ太郎が生まれました」としても良いし、「スイカが俊敏な動きで襲いかかってきました」としても良いです。
最初の何回かは、娘からあまり奇抜な発想は出てきませんでした。でも私が何度も奇抜な発想の例を示しているうちに娘も慣れてきて、10回を超えた辺りからは、予想を超える面白い発想の話を考えてくれるようになりました。

1回当たりの物語は、15分くらいで、最後になんとかして「めでたしめでたし」にもっていくと、お互いに「あんなぶっ飛んだ設定だったのに、ちゃんと着陸できた」という達成感が得られます。
この遊びは、創作活動を行う上での基礎となる想像力を養う意味でも良いと思いますし、単純に子供と一緒に行う遊びとしても面白いのでオススメです。

キャラ設定から考える

子供がオリジナルの物語を考える上で大切なのは、効率的な手順で作るのではなく、子供が想像することを楽しみながら取り組める事だと思います。
そういう意味で、子供は物語のストーリーよりもキャラクターの方に興味があると思ったので、私の場合は、いろんなキャラ設定を娘と一緒に考えました。

まず、キャラ設定として、名前、職業、性格、好きなものなどを考えることで、そのキャラクターに対してイメージが湧きます。
さらに、実際に絵で書いてみると愛着も湧きますし、イメージが膨らんでそのキャラクターに関するエピソードを思いついたりします。

主人公パティのキャラ設定資料

物語に出てくるエピソードを考える

主人公のキャラ設定ができた後は、物語のエピソードをいくつか考えます。
今回の物語の場合、主人公のパティは「色んな人にお菓子を作ってあげるお菓子職人」ということだけでした。
そのキャラ設定をもとに、色んな人にお菓子を作るエピソードを娘と一緒に考えました。
この「一緒に考える」という時のやり方が重要で、娘が「自分で作った物語」だとしっかり感じてもらえるように、娘が話を考えるためのヒントを出しながら、一緒に考えていきました
具体的には、以下の記事にある「コーチングプログラミング」という手法と同じ手法で、問いかけながら考えてもらいました。

以下に具体的な会話例を紹介します。

私「主人公のパティは、どんな人にお菓子を作ってあげるんだろう?」
娘「うーーん・・・」
私「このお話は子供向けだから、最初のエピソードは、子供が身近に感じるようなものがいいかも」
娘「じゃあ、小さな子供にお菓子を作ってあげよう」
私「うん、いいね、見てくれる子供の共感が得られそう。じゃあ、男の子か女の子か、どっちがいい?」
娘「女の子!」
私「なるほど、その理由は?」
娘「お菓子職人だからケーキとかを作るでしょ。ケーキとか、そういうかわいいものを作ってもらって喜ぶのは、かわいいものが好きな女の子の方が合ってると思う」
私「なるほど、いいね!女の子で決定!じゃあ、どうして女の子にケーキを作ってあげることにしようか?」
娘「うーーーん・・・」
私「じゃあ、理由は置いておいて、どんなケーキを作ってあげたら、その女の子は喜びそうだろう?」
娘「すっごくかわいくておいしいケーキ!」
私「うんうん、いいね。すっごくかわいいケーキって、具体的にどんなものだろう?ケーキの上にいろいろ乗ってる感じ?」
娘「ハートやリボンのチョコレートとか、マカロンやクッキーがのってるやつ。あと、生クリームも」
私「いいね、それだ!そんなにかわいいケーキなら、女の子は喜びそう」
娘「そういう素敵なケーキを食べることが、女の子の夢だってことにすればいいと思う。女の子は、かわいいもの好きだし」
私「なるほど、いいね!それでいこう!」

上記のような感じで、娘が考えるために、考えを整理しながら、問いかけを行うことで、娘にいくつかエピソードを考えてもらいました
(考えたエピソードの中で最終的に採用したのは2つだけなので、もちろんボツになったエピソードもあります)

女の子のキャラ設定資料

脚本を書く

Visual Stuido Code で脚本をペアプログラミング形式で書きました。
上記で紹介したコーチングプログラミングのやり方で、娘に問いかけながら、脚本を書いてもらいました

脚本(劇の台本)

人形を作る

人形劇としてやりますが、クオリティを求めて時間をかけると大変になって飽きてしまうかもしれないので、イラストを厚紙に書いて色を塗るだけにしました。これならすぐに作れるので、結果的に良かったと思います。

厚紙にイラストを書いただけの人形

劇の練習をして改善する

あとは、実際に劇の練習をします。
配役は以下の通りとしました。

ナレーション:娘
パティ:娘
女の子:娘
王様:私

劇の練習をすると改善点が見つかるので、それでセリフの言い方や脚本を直していきます。
最も良かった改善点は、娘が「パティと王様のシーンはナレーションが多くて面白くないから、会話中心に変えよう」と言って、ナレーション部分を全部会話に変えたことでした。
ここまで、何度も「劇を見る人」の視点にたって、物語をどう作るかを娘に話してきましたが、ちゃんと「劇を見る人」の視点で面白くするために改善できた事は成長を感じました

まとめ

このオリジナルの人形劇を作る事を通して、娘は凄く良い成功体験を得られて、創作活動をより楽しんでやるようになりました。
ここまで読んだ人にとって、今回のやり方が、なんらかの参考になれば幸いです。

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