「光陰矢の如し」ではない!?
年を重ねたり集中しているときは、時間があっという間に過ぎる。
おそらく(私含めて)多くの方がうなずくあるあるネタだと思います。
そんな時間について面白い記事を見つけたので「科学的に」探究してみました。
面白かった箇所を要約します。
従来精度を上回る時計の開発に成功し、マグマ解析に活用
相対性理論では「時間」と「空間」は相互に影響を与えあう
脳にある情報を順番に記憶する機能で、時間の流れを把握
物理法則では「時間の矢」は存在しない
特に4はショッキングですね。時間が現れる物理法則でマイナスに置き換えても数学的に問題はない、ということだそう。
であるなら、どうして我々の現実世界では、過去から未来だけに時間が流れているのか?と、誰もが突っ込みたくなるはず。
それについては、物理学的には「ゼロではないが確率的にはほぼありえない」が今の答えになるようです。
余談ですが、時間逆転をテーマに制作されたSF映画「TENET(テネット)」は話題を呼びました。(回文なのがおしゃれ☺)
私も2度の不可逆な時間を使って鑑賞しましたが、2つの時間の矢をクロスさせて話が構成されており、超難解でした・・・。ノーラン作品の真骨頂ですね。
それで、話を戻すと、どうも鍵は「エントロピー」にあるようです。
いきなり非日常的な用語が出てきましたが、要は「複雑な度合い」を表す科学用語です。(元々は物理の熱力学から)
例えば、部屋を掃除せず放置したらごみ屋敷になってしまいますよね。これらは「エントロピーの増大」と呼びます。
それが? と思うかもしれませんが、この「エントロピー増大」は生物・無生物を問わずマクロ現象で起こる「原理」です。
そう聞くと、我々の日々の活動は、部屋が汚れたら片付けるなど秩序を作る、つまりエントロピー増大に抗ってるのでは?という見方ができます。
これに対して添えると、生活のためにはエネルギーが必要です。ミクロな視点では我々の肉体を構成する細胞は日々壊れて、日々の食事で得られる栄養を基に再生を繰り返していつかは「死」に向かいます。また、外部に排泄物を出すことで、「広い視点で見ると」エントロピーは増大してるというわけです。
ここでの「時間の矢」は、物理の熱力学法則を意識してますが、近年別の視点での類似研究も進んでいるようです。
量子力学とは、超ミクロ(原子サイズ以下)での挙動を取り扱う学問で、その視点でも「エントロピー増大則」を導いたという発表です。
この辺りは、正直にいってまだ狐につままれた状態が残っているので、引き続き調べてみようと思います。
なお、冒頭の例で触れた「人生のシーンで時間の進む感覚が異なる」についてはこの議論と異なり「脳の処理機構」によるものです。
つまり、記憶をつかさどる「海馬」に入力される時系列処理によるもので、それが狂ったら文字通り時間間隔はおかしくなるそうです。
もし、この入力と処理をコントロールする技術が実現したら、過去へタイムスリップしたと錯覚させることはできるのでしょうか?
・・・あまり楽しい未来に見えないので、今は日常の時間を楽しく過ごしていきたいと思います。