見出し画像

マヨネーズが核融合の鍵?驚きの科学的アプローチ

次世代エネルギー「核融合」について、思わず二度見する記事を見かけました。

ようは、
マヨネーズが核融合の課題を解くかもしれない、
というはなしです。

まず、核融合の基本的な知識について、過去投稿を載せておきます。

上記投稿にあるとおり、今は下記の3種類の案でそれぞれ研究が進められています。

1.超高温タイプ
1)磁場閉じ込め方式:磁石を周囲に置いて、壁にぶつからないよう磁力でコントロール(プラズマは電気を帯びてるので力が作用)
2)慣性閉じ込め方式:レーザーなどで原子核を押し、原子核はそのままの状態を留まる(慣性といいます)仕組みを使ってコントロール

2.常温タイプ
 1)ナノテクノロジー:1000度程度で発生する吸着熱を活用
 2)その他

上記投稿

このうち、「慣性閉じ込め方式」が焦点となります。

原子核(主に水素)を数億度の超高温にしてプラズマ化します。その方法として、豆粒大の固まりにして金属カプセル内に詰め、それを外部からレーザー放射で加熱します。

普通にこの手続きを進めると、覆う金属カプセルが溶融して爆発してしまいます。

具体的には、金属が溶融したときに「レイリー・テイラー不安定性」とよばれる混乱が生じてしまいます。

この不安定な状態が、なんとあの「マヨネーズ」の動きとよく似ているらしいです。(発見した人はマヨラー?)

普段接しているマヨネーズの動きを解説するのも奇妙ですが、ポイントは「塑性(そせい)の多様性」です。マヨネーズは、力を入れて戻るときもあれば戻らないときもあるという不思議な性質をもっています。

念のためマヨネーズの成分を添えておくと、食用油を主材料とした半固体状の調味料です。

今回の(真面目な!)研究では、マヨネーズを格納機に入れて、その半固体状のものが流動するまで加速させます。
そしてそれが不安定性な状態になる閾値を調べることで、それを回避または遅らせる方法を発見しました。つまり、水素を防護する金属を安定する方法を間接的に見出したと言えます。

ちなみに、このような粘度のある流体を研究する分野は「レオロジー」と呼ばれます。1つだけ優しく解説したサイトを見つけたので共有します。

マヨネーズによるレオロジー研究としては無事成果を出したようですが、当然オリジナルとは異なります。特に数億度という極限環境であるため、応用するにはもう一工夫がいるのかなと想像します。

ただ、核融合という人類の未来を託す技術が、日常の食卓でみかける「マヨネーズ」のおかげで実現できる、というのはなんとも胸がときめきます。

マヨラーでない方も、ぜひマヨネーズを投入するときには核融合技術への期待も込めてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?