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肉じゃがに絶対的市民権があった頃。

こんにちは、食いしん坊ブログをかれこれ11年続けてきたyukacoです。
先日の記事にも書いたとおり、誰かにおいしいものを作ってあげたいと思う気持ちを応援したくて「恋するキッチン」という料理クラブ、料理教室的な存在を作ったのですが、今日はそもそもなぜそう考えるようになったのか、という話をしたいと思います。

【得意な料理は何?】

誰もが一度は聞かれたことがあるのではないでしょうか。特に女性は。女性でなくても料理の話になったらお互いにこの質問を投げかけることは自然ですよね。もちろん、この回答に正解も不正解もないので、ナチュラルに得意な料理を答えたらいいのですが、近年twitterやらインスタなどを見ていて気づいたことがあるのです。
それこそが「肉じゃが」って答えるとあざといと思われやしないか問題。
それには長い歴史があります。ワタクシは年齢を隠すのもアレなので1979年生まれ、41歳です。私が高校生の頃はまだ「肉じゃが」に市民権があったので「肉じゃがとかぁ」と答える女子は男性から高評価をもらえたもんです。実際に肉じゃがが得意でなくてもとりあえず肉じゃがって言っとけば間違いないだろ、的な使い方も含む、ですよ。合コンで肉じゃが得意な女がどれだけ並んだことか…。

まだこの時期は男性からの「肉じゃが」支持派は多少なりともいました。
煮物ができる=家庭的
というイメージが高評価につながったのでしょう。
しかしね、煮物って基本的に大失敗もありませんし、かんたんな割に料理上手な風を演出できるのかもしれません。凝りだすと奥深い料理です。「肉じゃが」が無難な回答だった時代があったということは間違いありません。

それが、いつの間にやら例の質問に回答するときに「肉じゃが」と答えることがあざとい、という風潮になっていったのです。おそらく、それはここ15~20年ぐらいですかね。体感的に。
時代が流れて何よりも変わったのは若い男性(及び婚期前後の男性も含む)の食の好みです。煮物をありがたがる傾向がものすごい勢いで減少中。
それに伴い、得意な料理って何?という質問に対して「肉じゃがとか~」と答えるメリットが激減なのです。もちろん本当に肉じゃがが得意な場合は堂々と答えたらいいのですけどね。
「肉はすき焼き用の肉を使って、たっぷりの出汁で圧力鍋使ってしっかり煮込むから作る時にちょっと時間はかかるけど、味には自信があるから、まぁいっぺん食べてみて」とか。

料理をするときに一番大事なことは「その人が食べたいものをいかに上手に作ってあげられるか」だと思います。
思い切りボリューミーなものが食べたい人にオシャレカフェの女子向けランチみたいなのを出しても響く度合いが弱いのは想像つきますよね。好きなものを上手に作ることができる、というのが重要。試合に例えると勝率がぐっと上がるわけです。男性が女性に料理を作ってあげる場合も同じ。
男の料理、って感じでドーーーンと出されるのがいいのか、小食な彼女にちょうどいいサイズを作ってあげるのか。どっちがいいか相手によってフレキシブルに考えるのが正解。

ちなみに、最近の例の質問に対する好感度が高い回答の傾向としては「餃子が得意」「パスタが得意」「カレーが得意」が無難かつ、かんたん、かつ、実際じゃあ作ってよ、となっても慌てずに済む回答です。
恋愛すると、並み居るライバルとの戦いに勝ち進んでいかなくてはいけないこともあるかもしれません。みんなで家飲みしよう、となったときにササっとその場に応じたおいしいものを作れる人が強いのです。肉じゃが煮込みだしたらどう?女子からの反感ハンパねえ、ですね。煮物や和食の腕前を披露するのはもっと後の段階でいいので、とりあえず掴みは肉じゃがではない。今のご時世は特に。空前の煮物ブームが来ない限り、もはや肉じゃがは恋に効かない…。(昭和のオッサンを落としたいなら別です)

何度も言うようですが、肉じゃがに罪はないです。でも、今の気分じゃないから代打が必要なわけです。特に、料理があまり得意じゃないけど、上手になりたい、おいしいものを作ってあげたい、料理を通じて自分に興味をもってほしい、と思う人に。
簡単かつ、誰かの心をぐっと掴む、ライバルに差をつけられる、そういう料理への取り組み方を紹介していきたいと思います。そして、時には女子会向けのレシピやアイディアも。

食はどんな人にとっても必要なものなので、毎回の料理と食事が楽しい気分でできるように、いろんなレシピや料理にまつわる話をしていきますね!

ちなみに、私は得意な料理は何?と聞かれると
「ステーキを焼くのがめちゃ得意なのと、出し巻き」
と回答しています。
「ステーキ?焼くだけやん~!」
て突っ込まれることも多いのですが…まぁ、私のステーキ、食べてみなよ。と思いながら「ふふふ」と笑って返しています。

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